バーナード嬢曰く。(施川ユウキ)
ちょっとマイナーかも。でも一部でカルト的人気を誇るあの人の漫画です。
高校の図書館にいる、「読書好きだと思われたい」読書嫌いの町田さわ子。自称・バーナード嬢。
周囲の読書好きから本を薦められながら、いい加減な読書姿勢で怒られたりなんだり。という体で本が紹介されていく話だ。
私のSF小説の知識はだいたいこの漫画に依っている。いや、読みたいんだけどなかなか時間がね?
まあそうでなくても、読みたいなぁっと思えるような紹介が自然にされているので、必然様々なジャンルの本に興味を持てるようになる。宮沢賢治からディックから、志茂田景樹まで。作者は何故か「KAGEROU」を猛烈にプッシュしている。変な方向で。笑える。(断っておくが、けなしてなどいない。むしろこの作者はこの作品が、作者が好きすぎるのだ。)
ギャグマンガなので肩の力を抜いて読めるし、気が向いたら作者のエッセイを読んで更に楽しめる。施川先生の漫画はいずれもこんな形式だ。楽しい。
作者本人も認めている事だが、絵は下手である。作者の著書に「え!?絵が下手なのに漫画家に!?」というエッセイ漫画があるくらいに。ただ、慣れれば癖になる。絵の良し悪しだけが面白い面白くないを決定づける訳ではない事の好例である。
勿論氏の代表作、「サナギさん」や「もずく、ウォーキング!」、「12月生まれの少年」も面白い。特に「12月」は、ぼのぼのに通ずるものがある。いがらし先生が帯コメしてたしね。
いずれも作品も面白いので、機会があれば是非一読を。
読書に対する姿勢が垣間見れて面白いですよ。