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宇宙家族カールビンソン(あさりよしとお)

「おとうさん、つよい」はやっぱり印象強いというか、大好きでした。

 起こるはずのない宇宙船同士の交通事故。こちら側は損傷無しだったが、相手方は旧式の宇宙船だった為か乗組員が全滅。たった一人の赤ん坊を残して。

 もしかしたらこの赤ん坊の星の人たちが、この子を迎えに来るかも知れない。ならば、この不時着した星で、この子を育てよう、家族をしよう。


 なんて主題ですが、中身はギャグです。

 登場人物は親ばか無敵お父さん役のロボット、お母さん役の……毛玉?ペット役の……脳?脊髄?更に警察官の獣人、雑貨屋、放浪人、原住生物……字面だけでひどい。何て説明したらいいんだ。

 そして成長した赤ん坊、主人公のコロナちゃん。可愛い女の子。


 育てるにしても、星に戻った時に文明を理解できないのでは困る、と言う事で、コロナちゃんの星の文明になるべく近づけた町並みを作り、文化に触れさせる。

 その文化というのが、どうにも『日本の昭和』なのである。もっと限定すれば、昭和30年代の北海道美唄の世界なのだ。

 鍵付きの冷蔵庫、メンコ、ベーゴマ……そういった文化を「全く知らない宇宙人達」が再現するのだから、それはもう。ですよね。

 覚えているのが、五月のこどもの日のお祝いに、「簀巻き」を川に流しましょう♪って奴。「雛流し」と「ちまき」が混ざった結果、キャラが簀巻きにされて川に流されるという……


 タイトルからも分かる通り(分かるかな?)、パロディの宝庫である。気付かないでも十分楽しめるが、分かると更に楽しい。

 原住生物の元ネタには驚いた。形が、ではなく性格や趣向の元ネタ。まあ、映画監督なんですが。

 映画ネタや時事ネタが多く、古いネタについていけないかも知れないが、是非読んで欲しい。


 謎の生き物の数々。シュールな世界観。ほんわかした空気の中に強烈な猛毒。

 私の幼少期に深く刻まれた、原点の一つです。


主に映画のパロディが多いです。ただし映画の内容だけでなく、映画にまつわるエピソードも多く、その辺に興味を持つようになったのは間違いなくこの漫画のせい。他にも代表作といえる作品は多いですが、やっぱりあさり先生はこの作品じゃないと。雑誌が休刊になって連載が終わってしまったのが何とも悔やまれる。

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