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少し過ぎて


 三矢は家族に囲まれて食事をとっている。


「この前、何度か遊びに来ていた女の子の友達」

「おお! 彼女だね!」三矢の妹が興奮したように言う。「進展あった?」

「その子。自殺しちゃったってさ」

「は? え?」

 三矢は「食事中にする話ではない」と母親に咎められた。

「え? なんでなんで? 理由とかあるの? 生きてるの?」と、それでも妹はいろいろと聞いてくる。

「死んでるよ。死んでなかったら未遂で済む話だし。理由は友達がいなかったとかじゃない? ごっつぉさん」

「そんな話してなんになるっていうの馬鹿らしい」と三矢の母親。

「少なくとも今の母さんより優れる人。母さんが生きるよかよっぽど価値のある人。人格も学校の成績も、すでに世界に名を残すような魅力のある人。そんな人でも早々に死ぬ。そう思うと今の有難味だとか理不尽さも知れるな、と。それだけ」





 次の日には自殺していたということが学校に知れ渡っている。

 三矢はあくびをした。きっとこの街はフリークに飲まれて消える。それは明らかである。

 三矢はこの街の終わりを見届けるつもりは無い。県外に就職先を見つけるつもりだ。それまで生きていられるか心配だが、どうにかなるだろうと感じながら毎日を過ごすのであった。

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