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fake(フェイク)  作者: るる
fake 上
7/14

終結と旅立ち

お久しぶりです。


おれは悪い夢のせいで早く起きた、

と思う。時間がわからないから確かめようもないが、あまり寝た気がしなかった。


もうすでに唄は自分の部屋に戻っているらしい。あいつはいつも早寝早起き健康優良児だったからこういう時も早く起きれるのかな。


もうすぐゲームが終わる。

殺風景で、なんもなくて、人が死んで、こんなに最悪な所は他にあるのか?飯はうまいけど。


みんなと合流しよう。

部屋をでるとみんなが既に朝食をとっていた。

「遅かったね!」

唄は食べながらおれを呼んだ。

「まさかおれ結構寝てた?」

「うん」

早く起きたのは勘違いだった。

「え?」

思わず声が出た。

おれのおかわりのぶんないじゃん!!!

「おれのおかわりも食った?」

俺以外の全員が頷いた。

何この人達…。最後の晩餐としてたくさん食べたかったんだけど。


朝食を食べ終わった所で、チャイムが鳴った。誰もが記憶にあるであろう学校のチャイムだった。


「皆さん、お疲れ様でした。これにてゲームは終わりです。結果発表をしましょうか。

死亡したのは、田中(たなか) (まる)神田(かんだ) (しの)の2人。皆さんは見事安全ルートをやり通しました。

皆さんを元の生活へと返しましょう。」


「いよっしゃーーーーー!!!」

叫んだ。喜びが自然と出た。

みんなも嬉しそうだった。


「と、言いたいところなのですが、ここで一つ発表があります。

2ペアのうちどちらかのペアに、

決勝大会へと出場していただきます。」


「「「「え?」」」」


「こちらのミスで言いそびれましたが、安全ルートでゲームが終了した場合残ったペアの1つが決勝大会に出場します。

出場するペアは皆さんで話し合って下さい。

元の生活に戻るペアはあそこの出口へと向かって下さい。決勝へ進むペアはこの場で残って下さい。

それでは、また逢える日まで。」


「一気に話して速攻で引き上げやがったな。くそっ」

「どうするんですか…?僕はホームレスだけど、元の生活に戻りたい。こんなのもう嫌だ…」

「そうね。誰もが元の生活に戻りたいでしょう。決勝なんて今回よりもっと危険な場所なはず。」


「僕達が行きます。」


唄は声をはって言った。

「は?!ちょっ…唄?お前、決勝に行くのか?ここより危険な場所かもしれないんだぞ?!」

「やめなさい。唄君。あなた達はまだ将来有望の大学生でしょう?私達がいく。」


前田さん嫌がってるけど………。


「そうだ…僕はホームレスで元の生活に戻っても意味はない。僕達がいくよ…」


決意したようだった。有難い。本当に。

だが間違いなくこのペアが決勝に言ったら死ぬだろう。それはわかってはいたが口に出せなかった。


「いや、僕達がいく。」

「唄、どうしてそんなにこだわるんだよ」


すると唄は俺に顔を近づけ、小声で話しかけてきた。

「…あの2人…できてる。」

「え?!?!」


「どうしたの?」

西田さんが近づいてきた。

「ははっ…大丈夫ですなんでもないです…」

適当にごまかした。


「僕はあの2人の恋を応援したい。

あの2人には幸せになってほしい。

こんなことで死んでほしくないんだ。」


かっこいい………。

俺は迷ったが、唄に従うことにした。

こいつとなら決勝でも生き残れる、そんな気がしたから。


「決まりでいいでしょう?あなた達は戻ってね。元の生活に。」

西田さんと前田さんは本当にいい人だ。



「2人で元の生活に戻って、楽しく生きてください!」


唄がそう言うと俺と唄で西田さんと前田さんを無理矢理出口に連れて行った。


「あなた達は元の生活に戻った方がっ…」

「いいんですよ!行きたいですから!決勝!」

「2人共…」


「「ありがとうございました。」」

自然にお礼が出た。


するとガッチガチの大男が西田さんと前田さんを目隠しだけして担ぎ、出口と呼ばれたドアを開け、長い廊下を歩いて行った。


「いい人と一緒になれて良かった。」


唄が言った。


「だな。」


俺達がホールの真ん中で待機していると、またもや大男が出てきた。俺達は抵抗しなかった。目隠しをされ、腕を縛られた。


そして担がれ、車のようなものの中に入れられた。

俺達は、今回のゲームより難易度の高い決勝に向かっている。


そこは、大きなfakeで塗り固められた

遥かに黒い世界だった。



ここで上が終わります。

呼んで下さってありがとうございました。

下でもよろしくお願いします。

ありがとうございました!!

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