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10物語  作者: さくら
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雨降り少女

「……だれ?」


「お嬢さん、どうして下を向いているのですか?」


「…雨が降ってるから」


「雨ですか…いつから降っているんですかね、雨は」


「気づいたら降っていたのよ…この雨は私にしか降らないの、それにきっと止まないわ。酷いわよね?」


「…それはどうでしょう、俯いてばかりいないで、周りを見てみて下さい」


「何故?」


「物は試し、ですよ。もしかしたら皆平等に雨は降ってるかもしれないですよ。」


「…わかった。」


「どうですか?」


「…あっ……」


「見えましたか?」


「…降ってました。」


「そうですか」


「でも、止まないなら意味はないわ」


「そんな事ありません。そろそろ止むんじゃないんですかね」


「……そうかしら」


「はい…あ、ほら」


「!」


「綺麗な虹ですね」


「そうね…」


「これで暫らくは俯かなくてすみますね」


「でも、またいつか雨が降ってしまうわ」


「なら、この少しの晴れ間を楽しみましょう。その方が楽しいですよ」


「……」


「もし、また雨が降ったのなら今度は傘を持ってきますよ。そしてまた、虹を見ましょう」


「……まぁ、悪くないわね」







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