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ペステ:革命は内側から始まる  作者: fm344
第ゼロ章 そして物語は始まる
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0節 不平等社会 (プロローグ)


 7月6日、ある父親は仕事に行く準備をしていた。息子は、父が珍しく朝から笑顔であることに驚いた。


 無理もない。なにせ、この日は、彼と息子にとって特別な日だった。ついに自由になれる日だったのだ。いつものように、父親は息子に言った。



「すぐ帰ってくる。外に出るときは、絶対にマントをはずすなよ。」と、頭をちょっと強く撫でた。



 息子はただうなずき、父親は家を出た。



 この父と息子は、デド(指部)地区のパレクという小さな村に住んでいた。父は優しい女性と出会い、結婚して息子を授かった。なかなか貧しかったが、それでも幸せに暮らしていた。


 ある日、母親が病で倒れた。病院に連れて行くお金がなかったため、数ヶ月のうちに亡くなってしまった。誰も彼女を助けてあげなかった。いや、あげられなかったのだ。


 母の死後、父親は当局に抗議しようとしたが、知人たちに止められた。


ーやめておけ。

と、いつもなら励ましを言ってくれる人たちから冷たく言われた。


 打ちひしがれた父は、息子とともに惨めな生活を送った。しかし、惨めであっても、家から愛が消えることはなかった。



 ある日、畑で働いていた父は、ロメロ・オンブリゴという男に出会った。そう。伝説のあのロメロに。


 彼は父と息子に新しい人生のチャンスを与えると申し出た。そして、亡き妻の復讐の手段も与えると言った。父はその申し出を受け入れ、1週間後に村を脱出した。


 彼らはオンブリゴ(臍部)地区の中部にある遠い都市、アファロスに到着した。ロメロはその父に仕事を紹介し、身分を変える手続きを約束した。その約束は2ヶ月後に果たされる予定だった。


 そして今日、ついにその2ヶ月が経過した。息子は喜びに満ちていた。父とともにやっと自由になれると信じていた。



※※※



 もうすぐ12歳の彼は、いつものように家の掃除と買い物をしていた。


 家は小さかった。台所、廊下、居間、浴室、そして小さな寝室。掃除は簡単だった。窓から外を見ながら、学校へ向かう他の子どもたちを見て少し寂しさを感じたが、明日から自分も行けるかもしれないと考えて元気を取り戻した。



 11時前、彼は買い物に出かけた。体をすっぽり覆うマントを着ており、手首にあるノタムも隠れていた。


 市場への道はよく知っていた。公園の近くにある小さな市場だ。彼は目立たないように静かに歩いた。


 市場に着くと、買い物リストを確認し、欲を押さえながらも、必要なものだけを買った。



「本当にこれだけでいいの?」と、いつも彼を見かける女性が尋ねた。



「はい...これだけで大丈夫です。パパにこれだけって言われたから...」と、一応答えたが、彼は人との会話を比較的避けていた。



 女性は彼の素直さに感動し、キャンディーをくれた。少年は感謝して家へと向かった。


ー優しい人もいるんだね。

と、内心で彼は嬉しく思った。運命の歯車が回り始めていることも知らずに。

 


 すべて順調だったが、道中、石畳の隙間に足を取られて転んでしまった。幸い、キャンディーは汚れなかった。


 そこら辺を通っていた男が彼を見て助けに来た。



「大丈夫かい?」とほほ笑みながら手を差し伸べた。



 少年は手を取り、立ち上がった。しかし、気づかぬうちに手首が数秒間露出してしまった。


 男はそれを見た瞬間、震えだし、無言で慌てて立ち去った。


 少年は何が起きたのか分からなかったが、あまり気にせず家へと戻った。



※※※



 家に着くと、父の帰りを心待ちにした。もうすぐ昼。いつも帰ってくる時間だった。



 誰かがドアを叩いた。少年は目に期待を乗せ、ドアを開けに行った。予想通り父だった。少年は笑顔で迎えたが、父の顔には恐怖が浮かんでいた。何かがおかしい。



「ミゲル、ここを出るぞ。」と父は言い、強く息子の手を握った。



ー痛い。

という感情より何かが起きているという恐怖がミゲルを襲う。



 二人は何も持たずに家を出た。父は説明もせずに少年を連れ出した。



「ごめん...」と走りながら父は小声で言った。言いたくなかったのに、その言葉が溢れてしまったのだ。



 遠くから、警官たちが近づいて来るのが見えた。父はポケットから金を取り出し、少年に渡した。震える手で銀貨をいくつか落としてしまった。



「橋までまっすぐ行って、誰かにテントを借りるんだ。パパは警官と話してくる。何があっても、後ろを振り返るな。」



 父は慌てて、手から溢れる銀貨を拾いながら言った。心ではもう遅いと分かっていたが。



 少年は走ろうとしたが、恐怖に足を取られていた。警官たちは彼らを囲み、手錠をかけた。そして、人通りの少ない道へ連れて行き、父を殴った。


 何人かの人達がそれを目撃したが、誰も何もしなかった。彼らには正義が働いているようにしか見えなかったのだろう。


 ふん、とんでもない正義だ。


※※※



「どうしてバレたんだ?」と、目にあざを作り、傷だらけの父が尋ねた。



 警官達のほとんどが彼を軽蔑の目で眺めた。あくまでも"ほとんど"だ。



「通報があったんだ。低層地区のノタムを持った子どもを見たってな。周辺を捜索して、あなた達が怪しいと見ましたよ。」と、耳を指で掃除しながら、警官が嘲笑気味に答えた。



 少年はこれが自分のせいだと気づいた。手を取ってくれた男のことを思い出した。


 少年のみっともない顔を見て、ある警官が近づいてきた。



「聞いたか、坊主?お前のせいだ。もっと賢ければ、父親は苦しまなかったんだぞ」と、憎しみを

込めて言った。



 ミゲルは警官達を見た。


ー見下すような目。

それらが全て自分に向かっているように感じた。


 奥に一人だけ、笑顔を見せない人がいたが、彼にとってはどうでもよかった。


 彼らの顔が、自分の過去の記憶を少し思い出させた。


 警官たちは笑い出した。


 少年は自分を責め、涙を流した。



「聞くな!」と突然、父が叫んだ。



「お前のせいじゃない!悪いのは俺だ!もっと慎重であるべきだった。もっと従順であるべきだった。もっと良い父親であるべきだった...」


ーは?

少年はその言葉を聞いて、心の中で思った。


《違う、パパ。あなたのせいじゃない。悪いのはあいつらだ!悪いのはこの世界だ!この人たちのせいでママは死んだ。この人たちのせいで幸せに暮らせない。全部あいつらのせいだ...》


 少年は激しい憎しみを感じ始めた。警官たちへの憎しみ。この街の人々への憎しみ。世界への憎しみ。


 彼はこの世界がどれほど不平等で不公平かを理解したのだった。



 警官たちは笑い続けていた。その間、少年は彼らを憎しみの目で見つめていた。その憎しみは少しずつ大きくなっていった。


※諸注意

おそらく、もうすでにお気づきであるように、現段階での僕の語彙力、説明力はとても低いです。

他の人の作品を読んだり、自分の欠点を振り返ったりしながら、改善していこうと思います。

また、第一章が終わる頃には大型編集を予定しています。一気に色々かわりますので、そこはご了承ください。

大型編集がなかった場合も、時間が経てば、色々な部分が少しずつ変わっていくかもしれません。そこもご了承ください。

それでは、続きも読んでくださると幸いです✨️


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