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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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台風直撃コースの夜

作者: 空羽 叶

 どうやら台風が直撃するらしい。そうと知って、会社は早くに帰宅命令が出された。


 せっかくだし、少しだけ飲んでから帰ろう。そう思ったのが運の尽きだった。


 例にもれず電車はとまった。


 しかたない。カプセルホテルでも、と探しても、どこも満員で入れない。


 漫画喫茶も満員だし、ファミレスでなんとなくうとうとしていたら、うなじに水滴がぴちゃりと落ちた。


 不審に思って見上げてみるも、水蒸気でも雨漏りでもない。


 ならばなんだ?


 目の前が急に薄暗くなる。


 これはなんだ?


 白黒の世界。


 人々は皆、白黒に変わっている。


 俺は?


 自分の手を見る。


 左手にはつけた覚えのない腕時計がはまっていた。


 デジタル時計のそれが指しているその日は、この場所が水没したことを指していた。


 俺は、過去に飛ばされてしまったのだろうか?

 

     おわり

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― 新着の感想 ―
視点人物が帰宅できなくなったのは現在進行中で迫っている台風が原因で、発生した怪奇現象には過去に起きた水没が深くかかわっている。 正しく災害列島の日本ならではの怪異譚と言えますね。 果たして視点人物は元…
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