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【R15版】妹よ、俺をオカズに致すなよ! 〜変態兄妹の特殊性癖女子攻略作戦〜  作者: カグラ
第5章 逆バニー戦士ミミ子ヲタク【黒峰咲夜】 

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第35話.デッドorライブアライブ

次の日の水曜日、撮影2日目。

今日の撮影担当は、ムム子役の円香だ。


「お兄ちゃん、入っていいよ〜」


呼びかけに応じ、風紀委員室のドアを開け中に入る。


「見て見てお兄ちゃん、この衣装、エロ可愛いでしょ!」


そう言った円香が身にまとっているのが、格闘家のムム子の戦闘服らしい。






ギリギリ乳輪が隠れるサイズの星型のニップレス。


股間には、肌に張り付いてる当て布、いや、あの張り付き具合からして”前バリ”の方が表現として正しいか。

くっきりと、”センターライン”が浮き出ちゃってるし···

あと、ちょっとだけ”ひじき”がチラチラしてやがる。


腕には、真っ赤なオープンフィンガーグローブ。

足は、潔くノーガードの裸足。


前髪は、普段の円香と違い左右に分けられ、いわゆる”オデコちゃん”状態。


頭部には、春子がネコ耳を付けていたのと同様に、垂れた形状の茶色いイヌ耳が装着されていた。


似合っていると素直に思ったが、それと同じぐらい、両親に見せられない姿だなとも思った。






「お兄ちゃんも、ドウテイの衣装似合ってんじゃん。流石は童貞日本代表だね!」


「全身肌色タイツに似合うもクソもあるか。こんなの、遠目で見たらただの全裸だ。あと、勝手に国を背負わせるな」


「でもお兄ちゃん、10月の第1日曜日に、フランスのパリで、世界屈指の童貞達と芝2400mを競うんでしょ?」


「お前、凱旋門賞(がいせんもんしょう)についてヤバい勘違いしてない?」


「頑張ってね、日本(にっぽん)総大将(そうだいしょう)!」


確かに今週は、俺にとって”スペシャルウィーク(特別な1週間)”であることに間違いはないけども。






「それじゃあ、撮影始めていきますか!2人とも、OK?」


「いいぞ」「OKです」


「じゃあ、シーン1-1からね、ヨーイ、アクション!」


円香との撮影は、ドウテイに敗北し捕らえられたモモ子を、ムム子が1人で救出しに来た、という流れから始まる。


いくつかの言葉の応酬が交わされた後、相容れぬ2人は、拳を交えた闘いへと発展していくことになる。






「じゃあ、いよいよ佳境の戦闘シーンだね!シーン4-1、いくよ。ヨーイ、アクション!」


「ドウテイ、私のこの、光って(うな)る拳を受けてみなさい!とう!えい!でや!」


「ぐえ!ぐふ!どぉわ!」

円香の連撃が全てクリーンヒットし、耐えきれず膝をついてしまう。


「カットカット!もう、和くん、ほんとに受けてどうすんの!ここは、ムム子の攻撃を全て回避するシーンでしょ!」


「いや、アタマでは分かっているんだが···」


「もう1回撮るから準備して!はい、いくよ、ヨーイ、アクション!」






避けなきゃいけないのは分かっているんだが···


「とう!」

円香が右の拳を突き出す。


と同時に、ニップレスで乳首が隠されているだけの乳が、ぷるんっと弾む。


「グフッ!」

乳から目を逸らせなかった俺の顔面に、拳がクリーンヒット。


「えい!」

続けて繰り出された左ジャブに併せて、再び乳がぷるるんと揺れる。


「ギャンッ!」

当然、これも先程と同様に顔面にクリーンヒット。


「でや!」

左右のワン・ツーが繰り出される。

その動きに連動し、おっぱいもワン・ツーのリズムで踊る。


「アッザムッ!」

いいパンチを続けざまに喰らった俺は、耐えきれず床に倒れ込んだ。


「ちょっと、お兄ちゃん、大丈夫!?」


円香、君は本当に良いオモチをお持ちだ。






「次、ムム子の蹴り技のシーン行くよ。ヨーイ、アクション!」


「私の拳を容易(たやす)く避けきるとは、流石はドウテイね」


いや、めちゃくちゃモロにクリーンヒットしてたけど···

完全に避けきるまで、結局5回もリテイクしてしまった。


「でも、私の脚技を見切ることができるかしら」

そう言った円香は、右脚を俺の顔めがけて大きく振り上げた。


「せいっ!」

いわゆる”上段蹴り”のそれを、武道の心得が無いにも関わらず美しいフォームで繰り出す円香。


仮に道着姿であれば、その所作(しょさ)の美麗さに見惚れていたかもしれない。


しかし、現状の彼女の姿は、星型ニップレス+前バリという痴女に他ならない出で立ちだ。


そう、”前バリ”の状態で上段蹴りを繰り出したのだ。


薄いその布地に浮き彫りとなった魅惑のセンターライン”乙女の刻印”。


両脚の間でより鮮明にくっきりはっきりと垣間見えたソレは、まるで俺にその存在を自らアピールしているかのようであった。


必然、俺はそのガバッと開かれた両脚の間から目を反らせるわけもなく。


「メコスジィッ!!!」

モロに、顔面に蹴りを喰らってしまった。


「ちょっ!?お兄ちゃん、何で避けないの!?


「はぁ~、和くんも男の子だから仕方ないか〜」


「?もしかして、私の蹴りのキレが良すぎるとか!実は格闘技の才能があったり···はしないか」


「いやいや、円カンいいスジしてるし、案外アクターとかの道もアリかもよ!」


「そ、そうですかね、えへへ」


あぁ、円香。

君の”スジ”は、とても素晴らしいものだよ。






「じゃあ、気を取り直してテイク2行くよ!ヨーイ、アクション!」


「せいやっ!」

再び、円香のキレのある上段蹴りが繰り出される。


そして俺は今回も、はなから顔を反らす気など毛頭無く、円香の前バリを凝視する。


くっきり,ぷっくりとした布越しの縦スジが目に飛び込んで来た、まさにその時であった。


ヒラリと、前バリが剥がれ、宙に舞い踊った。

おそらく、汗で粘着が弱くなっていたのであろう。


拝啓。

遠い宇宙に居る、お父さん,お母さん。

僕はこの青い惑星(ほし)で、大切なものを見つけました···


桃源郷はね、この地球にあったんだよ!


「ナマアワビィッ!」

そして、円香の渾身の蹴りをモロに喰らった俺のカラダも宙に舞い、床に叩きつけられたと同時に、俺は息を引き取った···





···

カチッ。


「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃ!!!」


俺の身体に高圧電流が浴びせられ、強制的に蘇生させられた。


「ヨシ、蘇生成功!ストーカー7つ道具の1つ”お兄ちゃん蘇生スタンガン”が役に立ったよ!」


「円カン、大丈夫?和くんの骨格丸見えだったけど···」


夏希、君はなんて危険なものを発明してやがるんだ···


そしておそらく、そのネーミングは”お兄ちゃん気絶スタンガン”が正式名称だと予想する。






「いてて、くっそー、人が気持ちよく夢を見てたというのに···」


「どうせエッチな夢なんでしょ」


「いや、アワビを食べる夢なんだけど」


「お兄ちゃん、昔からアワビ好きだもんね」


「和くん、目が(ΦωΦ)になったままだから、元に戻してもらっていいかな」


「あぁ、わりぃ」

両手で自らの頬をバシバシと叩き正気に戻る。

ヨシ、撮影再開だ。






「じゃあ、私も剥がれた前バリを付け直して···あれ?前バリが無くなってる!?」


「あ、それならさっき、昨日の”塩大福ちゃん”が目にもとまらぬ早業で回収していったよ」


「塩大福ちゃん?」


「ま、円香、お前は気にしなくていいんだ」


歩夢、いよいよ本格的に妖怪じみてきたな、お前···


「前バリの替えはいくらでもあるし大丈夫だよ。さぁ、張り直して撮影再開よ!」






「次は5-1、寝技のシーンね。円香、予習はOK?」


「はい!モチのロンです!私、床上手(とこじょうず)なんですよ!」


コイツ、なんか勘違いしてないか?


「48手、マスター済みです!」


やっぱり、勘違いしてるなぁ。


「裏48手も練習中です!」


なにそれ?ちょっと気になるなぁ。


「じゃあ、”縦四方固め”からやってみて」


「ほえ?何ですか、それ?」


咲夜、妹がアホですまん。






「縦四方固め、ヨーイ、アクション!」


仰向けで床に寝そべる俺の胴を、覆いかぶさるような体勢の円香が、両太ももで挟み込み締めあげる。


そして、左脇で俺の頭部を抱え込むように上体が押し付けられ、ゼロ距離で密着するのだ。


ムチッムチッ、ムギュムギュ。


「なぁ、円香。俺、気づいちゃったんだけどさ、これがセッ◯スってヤツなんじゃないか?」


「お兄ちゃん、やっぱり私たち兄妹だね。ちょうど今同じこと考えてた。多分これがセ◯クスってヤツだよ!」


「いや、それは縦四方固めだよ···」






「次は、横四方固めよ!」


仰向けに寝そべる俺の体に対して、直角に抑え込む円香。


彼女の2つの”デカメロン”が俺の上半身いっぱいに押し付けられる。


むにむに、むにゅむにゅ。


そして、円香の左腕が俺の頭部を抑え込むように回され、右腕は俺の股の間に差し込まれる状態となり···


「うひっ!らっ、らめぇえぇ♡」


「ちょっとお兄ちゃん、変な声出さないでよ!」


「だって、お前の腕が、俺の”ペニッシュ”に当たって···」


「なに?もっと締め上げて欲しいの?えいっ!」


「あんっ///ちょっ///らめぇ!らめぇなのでしゅうぅ〜♡」


「円カンが床上手なのは本当みたいだね···」






「最後は、腕ひしぎ十字固めよ!」


これは皆さんご存知の、”関節技”と聞いて1番最初にイメージするアレである。


円香が、仰向けに寝転ぶ俺の腕を自らの太ももで挟み込み、(ひじ)間接を逆側に折ろうと力を加えるアレだ。


「お兄ちゃん、痛かったらギブって言ってね!」


「わかった」

と言っても、そう安々とギブなどしてたまるか。

少し汗ばんだムチムチの太ももの肉感を、腕全体で味わえるんだ。



ムチッムチッ、ミチッミチッ。


···ん?

この感じは···


締め上げられている腕に伝わってくるのは、”ひじき”と”あわび”の感触。


円香のヤツ、また前バリが剥がれたのか!?

クソっ、よりによってこんな時にかよ···


どちゃくそラッキーじゃねーか!!!


ミシ、ミシ

「お兄ちゃん、大丈夫?痛くない?」

「まだまだー!もっとこい!カモン!」


ミシミシ、ミシミシ

「ねー、流石にヤバいでしょ?もうギブしたら?」

「···ま、まだだ!まだイケる!もっと、もっとだ!!」


「じゃあ、一気にギア上げちゃうよ。そいやっ!」

ボキボキ、グキバキ

「ぐぎゃーーー!!!俺の肘関節があらぬ方向にー!!!」


「ここまで骨の悲鳴が聞こえたけど、大丈夫和くん!?」


咲夜の心配をよそに、肘に甚大なダメージを負った俺は、そのまま息を引き取った···






···

···

カチッ。


「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃ!!!」


「やった、骨が丸見えだね。どう、円カン?折れたりしてない?大丈夫そう?」


「う〜ん、見た感じ問題ありそうだけど···まぁ、いけるっしょ!」


「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃ!!!」


「円カン、このスタンガンの説明書を見るに、『ご利用は1日1回まで』って書いてあるけど···」


「やっべ、そうだった!お兄ちゃんには黙ってて、咲夜さん!」


急いでスタンガンを止める円香。


ちゃんとしっかり聞こえてるんだが···


1日2回使われたらどうなるのだろうか···

いや、知らぬが仏か。






高圧電流のショックから回復し、イスに腰掛け負傷した肘を擦る。


「いててて、円香、お前も容赦ねーな」


俺の隣のイスに腰掛けた円香が、身を寄せるように、負傷した俺の肘にそっと手を添える。


ドキッ♡が1割。

ズキッ!が9割。


「お兄ちゃん、私が痛みが引く”おまじない”をかけてあげるね♡痛いの痛いの、飛んでけ〜♡どう、お兄ちゃん♡可愛い妹の愛情パワーで、もう痛いの大丈夫でしょ♡」


「んなわけあるか、痛いに決まってるだろ」

「ですよね〜」






痛む肘を擦りながら、ふと思う。


いつか、この肘の痛みさえも、懐かしく、愛おしく思うような日が来るんだろうか。


この人生で1度しかない17歳の6月を、俺は将来、どのように思い出すのだろうか。


円香、俺たちがいい大人になった頃に、2人で酒でも呑みながら、『そんな事もあったね』って、思い出話に花を咲かせよう。


だからその為にも、アニナエル抗体をかき集めて、俺は必ずアニデイク細胞の活性化を止め、お前の命を救ってみせるよ。


「お兄ちゃん、一応その設定忘れてなかったんだね」

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