1/46
序章
カトラル大陸は、女が生まれる確率が異様に低い女尊男卑の世界である。一妻多夫制であり、女王の如く傅かれて生まれ育った少女たちは、その多くが傲慢に育っていた。
そんな大陸の東に位置するクレスウェル王国。この国もまた男女比があり、女性が尊ばれていた。それゆえ女系相続が義務付けられており、王家もまた例外ではなかった。王女として生まれた娘は、従兄弟やはとこ兄弟を婿として王妃となり、王たちを慰め支える役割を担う。
そうして歴史は続いてきた。
王国暦704年。
クレスウェル王国王妃、ユリアーナ・ウィステリア・クレスウェルが崩御した。
10話くらいの中編で、本編は最後までプロットあります。外伝鋭意執筆中です。
面白いと思ったら、いいねしてくださると嬉しいです⸜(*ˊᗜˋ*)⸝