第30話 船内
「よし。安定してきた。みんなシートベルト取っていいよ」
「いつワープするんだ?」とコング。
「この宇宙船自体もワープ機能はあるが、それは危険なんだ。安全ではない。出来ることは出来るがね。安全で行くには宇宙港に行った方がよい。確実にワープできるだろう」
「宇宙港?」キューが言った。
「そうだ。しばらく飛行しなければいけないが、そこを目指す。まぁ、ワープする中継地点だ」
「他のMINKUを見ていい?」ちいが言った。
「ああ、いいとも。ガラス窓から見ることができる」
ちいは貨物室に移動した。
キューも来た。
「僕も見たい」
「こっちがダイヤモンドMINKUだったよね。わぁ。とてもきれい。輝いている」とキュー。
剣MINKUのポルサも来た。
「ポルサ、ダイヤモンドMINKUとお話できる?」ちいが言った。
「できる...やってみる...」
ポルサは周波数のような音で会話した。
「ダイヤモンドMINKU...狭くて居心地が悪いって...」
「かわいそう...早く出してあげたい」とちい。
「環境が僕らと違うから、出せないね...」とキュー。
「こっちのMINKUもいるわ」
「超高温ガス惑星MINKUだね」とキュー。
またポルサが会話した。
「やっぱり狭いみたい...」
「大丈夫かしら...弱りそう」
船内を原種MINKUが羽ばたいている。
「こっちのMINKUは元気だね」
「みんな。コーヒータイムにしよう。豆があるんだ」とショーン。
「宇宙船は自動操縦だから、大丈夫。俺は下手だから、だれかコーヒーを淹れてくれ」
「俺が淹れよう」ジルが言った。
ジルは丁寧にハンドドリップをした。
船内中にコーヒーの良い香りが立ち込めた。
「よし。MINKUたちの意識を解放しよう。コーヒーが美味しくなるぞ」とショーン。
「あんまり、負担かけないでね。MINKUたちを」とちい。
ショーンは貨物室に行き、MINKUたちのケージの制御パネルを操作した。
ジルの淹れたサーバーの中のコーヒーが輝き出した。
「飲んでみようぜ」コングがカップに注いだ。
「美味い!こりゃ、すげえ」
「どれどれ。ん!いける!」ジルも驚いた。
キューもちいも飲んだ。
「もうこれからのコーヒーに困るよ。こんな美味しいコーヒーになっちゃって」とキュー。
「よし。宇宙港まで自動操縦で行けるだろう。みんなゆっくりしててくれ」
ちいは窓から宇宙空間を見た。
神秘的な空間だった。かなり高速で移動しているのが分かる。
パパとママ、学校の友達はこれを見たら、びっくりするよ。まさか、私が宇宙船で旅してるなんて。
でも、少し怖い。魔女さんたちの星にいると思ったから。無事に帰れるかしら...




