第17話 青白い光
「アシュタール様、なぜ、ジリアー族は総攻撃を突如しかけたのでしょうか?」
基地惑星の神殿で、弟子が尋ねた。
「なにか、焦っているようです。実は私もさっきからゾクゾクしています。なにか巨大な力が近づいているような・・」
神殿からアトラス連合艦隊とジリアー族の激しい戦いが見える。
ショーン達も戦いに参戦していた。
「よし、ビーム発射!」
ジリアー族の隕石型宇宙船に打撃を与えた。
「しかし、ジリアー族はなんの体制も整えてないな。攻撃を開始するのは早かったのでは?」
ショーンが言った。
「たしかになんかごちゃごちゃしてるな。やつら」ジルが言った。
その時、ジリアー族の攻撃が一斉に止んだ。
「なんだ?やつら、後退していくぞ」
ジリアー族はゆっくり、アトラス連合艦隊から後退していった。
「アシュタール様、連合艦隊総司令官から、無線です」
連合艦隊総司令官のダルス・ハスラーから連絡があった。
「アシュタール閣下、何者かが近づいてきています。ジリアー族も戦いを中断しました。なにか分かりますか?」
「はい。今感じます。とてつもない強大な戦闘力の集団が来ています。おそらく・・この宇宙ものではない」
「体制を一旦、集結します」ダルス総司令官は無線を切った。
近づいて来たのは、青白い光だった。光と言っても、月ぐらいの大きさはあるだろう。
ジリアー族は混乱しているようだ。
ジリアー族の一部が青白い光に攻撃した。
ビーム砲を発射したようだ。
しかし、青白い光はビームを攻撃されてもなにも動じない。ビームは無効化してるようだ。
ジリアー族の総司令官は攻撃を指示したか、総攻撃を開始した。
ジリアー族の隕石型宇宙船はビームをありったけ砲撃した。
しかし、青白い光はビームを吸収するかのように無効化にする。
その時、青白い光は落雷のような稲妻を無数に放った。
ジリアー族に落雷のような物があたり、ジリアー族は一瞬にして、消え去った。
神殿でアシュタール達は驚いた。
「アシュタール様、ものすごい戦闘能力です。ジリアー族が一瞬で全滅しました!」
「うむ。これは言い伝えにある、光の星か・・」
「言い伝えにあるのですか?アシュタール様?」
「言い伝えでは、見知らぬ宇宙から、武力ではなく「茶色の香りで世界を制す」と言うが」
「茶色の香り・・ですか?」
「うむ。その茶色の香りというのが、分からんのだ。いくら考えてもな」




