第12話 大食堂
「手こずらせやがって」コングは男を抑え込んだ。
「よし。今度は頑丈な手錠をはめよう。今度こそ魂を閉じ込める」
ショーンは男に手錠をはめてから、腕と足に電極を付けた。
「よし。電力を上げるぞ。エクトプラズムを引っ張り出してやる」
キューとちいも部屋から出てきた。
男の口から白い蒸気が出てきて、マジックボックスへ入っていった。
「よ~し。回収した。みんなありがとう」
ショーンは嬉しそうに言った。
次々と警察関係者がやって来て、男を連れて行った。
「僕も報告書を書かなくてはいけないから、ちょっと失礼する。感謝します」
ショーンは去っていった。
「キュー、ちい。部屋に戻ろう」ジルが言った。
キュー達4人は、部屋に戻るとすぐ寝てしまった。みんなはかなり疲れていた。
次の日、キューは一番早く目覚めた。
「ふぁ~。眠い。でも、目が覚めたぞ。少しあたりを散歩するかな」
キューはあたりを探索することにした。
「キュー。どこに行くの?」
ちいも起きてきた。
「ちいたん!あたりを探索しようと思ってね」
「私も行く」
二人で探索することになった。
コングとジルは爆睡中だ。
キューとちいは部屋を出ると、長い廊下を歩いた。
「迷子になりそうね」
「大丈夫。そんなに遠くへ行かなければ」
二人は大食堂についた。
「うわ~。美味しそうな食材がいっぱい置いてあるわ」
「カジノでジルが大儲けしてね。僕も少しもらったんだ。50枚のコインがある。換金しよう」
キューは食堂のお店の人にコインをお金に変えてもらった。
「5000ギーグというお金になったよ」
「それで、ご飯をいただきましょう」
「どうやって注文するのかな?」
「みんな、自分で食材を取っているわね」
「お嬢ちゃんたち。初めてかい?カウンターある機械にお金を入れれば、あとは食べ放題さ。一人10ギーグだよ」
髭の生えた男が教えてくれた。
「ありがとうございます!」
二人は頭を下げた。
「よし。二人で20ギーグを払うぞ」
キューは機械にお金を入れた。
「よし。番号が出た。これで食べられるよ」
「トレーとお皿が置いてあるわ」
キューとちいは、いろいろな食材に迷った。
「キュー、まずは宇宙野菜からよ」
「分かっているよ。このトマトみたいのと、ピンクのレタスだ。紫色のきゅうりもある」
「完全無農薬で、宇宙紫外線も浴びてないと書いてあるわ」
「お、宇宙合成肉があるよ。猛獣ドマーソンという動物を合成してあるとか」
「宇宙パンもあるわ。私はお肉とパンのサンドイッチにするわ」
「僕も!」
二人は宇宙パンのバケットに野菜とお肉を挟んで、ドレッシングをかけ、ほおばった。
「う!めちゃくちゃ美味いよ!ちいたん」
「美味しいね!これ」
「宇宙フルーツもあるみたい」
「朝からちいたんすごいね」
「あ!コーヒーショップもある!まさか!minku coffeeがあるよ!」




