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第11話 追跡

「では弓矢を返してもらおうか」ジルが言った。


「弓矢?弓矢を使うのかい?こっちを使ったら?」ショーンはレーザーガンを渡した。


「こういうのは使った事がないんだ」


「ここのフロントサイトとリアサイトの高さを合わせると、照準は大丈夫。自動で追尾する」


「君にはショットガンを。重たいぞ」


「うむ。これも照準を合わせるのだな」


「では急いでやつを追おう」


ショーンとジル、コングは犯人を追った。


 キューは地図を見ながら、ちいのいる部屋を探した。


「良く分からない地図だな、コングの手書きかよ」


キューは客室番号N225を探した。

部屋がたくさんあり、誰も出入りしてなかった。


(凶悪犯が逃亡しております。すみやかに部屋にお戻りを・・)

アナウンスは続いていた。


「キュー!」


「ちいたん!ダメじゃないか。出てきちゃ。部屋に戻ろう」


「一人で怖かったから・・」


「怖かったね。部屋に入ろう」


「誰かこっちに来るわ。後ろ!」


キューが振り向くと、あの凶悪犯がこっちに走ってきている。


「あいつだ!逃げるんだ!ちい!」


「早く部屋に!すぐそこよ」


二人は走って、部屋に向かった。

男はレーザーガンを撃ってきた。


「うわ!危ない!」


レーザーは外れたが、自動追尾機能があるので、危ない。


「ここ。この部屋!」


「早く!鍵があるのか?」


「え~と。773と」


ピロリン。音がなり、解錠した。


「早く!入るぞ!」


二人は急いで部屋に入り、鍵を閉めた。

男はドアをレーザーガンで撃ってきている。

ドアは頑丈で大丈夫そうだった。


「こ、怖い・・」


「怖かったね。もう大丈夫」


男はどこかへ行ったようだった。


 ショーン達は犯人の居場所をモニターで追っていた。

センサーが各所に設置してあり、モニターで見られるのだ。


「今ここ。客室ブロックだ」ショーンが言った。


「まずい。ちいのいる部屋だ。大丈夫か?」


「レーザーガンを撃ちやがった。負傷した感知はない。大丈夫だろう」


「この先、三人で追い詰めよう。俺は後ろから。ジルとコングは左右から追い詰めよう」


「分かった」三人は犯人の場所へ向かった。


T字路の通路を三方から追い詰めるのだ。

ジルは銃を構え、右から。

ショーンは犯人の後ろから。

コングはショットガンで左から。

男は右からも左からも、そして後ろからも追い詰められている事に気づいた。

レーザーガンを乱射してきた。


「お!危ない!良しやってやる」コングはショットガンを打ち返した。


だが、男には当たらなかった。

ジルも狙いを定め、レーザーガンを撃った。

男の右腕に当たり、男は銃を落とした。


「すごい!初めての射撃とは思えん!」


ショーンはびっくりした。

男はコングに突進した。


「俺はこっちの方が性に合っている」


コングは男を掴み、床に叩きつけた。

男はぐったりした。


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