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迫る量産型女子

 黒煙立ちこめる半壊した街並みの中、人々の阿鼻叫喚は止まらない。



「量産型女子だ!!! また量産型女子が来たぞ、逃げろォーーーッ!!!」



 ガション、ガション、と、無機質な足音を響かせながら、無数の量産型女子の隊列が街へと迫る。


 世界はこうして量産型女子による侵略を受け続けており、その3分の2ほどの都市や国家は、量産型女子の勢力によって支配下に置かれたと言われている。


 量産型女子…。 どこからともなく現れ、徐々にその勢力を増していたそれは、いつの間にか全人類の半分近くにまで達し、突然世界征服を宣言。 侵攻を開始するに至った。


 世界中に満遍なく紛れ込んでいた量産型女子の攻撃に対し、人々は地雷系女子を使った罠などで反撃に出たが、数が及ばずに作戦は失敗。


 貴重な反撃手段であった地雷系女子達も、自分が地雷として埋められた後に爆発する事を恐れ、その多くが地雷系女子をやめてしまった。


 量産型女子による世界の侵略は止まらず、それに対する反撃手段も失った人類に、もう未来は無いかと思われた。 だが一一一。



「ファ! ファッヘラだ! ファッションメンヘラ女子が来てくれたぞーーー!!!」



 フリフリの衣装に身を包み、カッターを手に量産型女子に斬り込む、見るからに関わってはいけない人種の女性達。


 そう、ファッションメンヘラ女子が、新たな人類の希望となったのである。


 彼女達は自分以外の女子が注目されることをよしとせず、自分のことを見てもらう為ならどんな手段を使うこともいとわない。


 そう、量産型女子の侵攻が始まってしばらく、彼女達はSNS上で仲間を集め、戦闘能力を身につけ、人々が絶望に飲まれかけた今この時、英雄として戦地に降臨したのだ。


 それまで自分の手首を切りつけるだけだった刃物は、量産型女子への武器となり、一騎当千の立ち回りで量産型女子を切り刻む。


 人々が歓声を上げ、自分に注目してくれる一一一。


 彼女達ファッヘラには、それが何よりも快感なのだ。 そして彼女達は、自分の身が窮地に陥った時、その身を守る為なら、それまで以上に手段を選ばない狡猾さがある。


 死んだフリ、降伏したフリ、仲間のフリ。 そういった生存能力の高さも、また、量産型女子にとっては脅威となった。


 量産型女子VSファッションメンヘラ女子の戦いのゆく果てに、人は、何を見るのか一一一。




 君は、生き残ることが出来るか?

電子戦担当のインスタ女子に気をつけろ…!!!

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