特殊能力がある世界
TS...好きなんですよねってことで自分が好きな属性盛り込んだ現代TS異能物な黒歴史を投稿
特殊能力...それは20世紀の地球に突如現れた。
一番最初の特殊能力者として認められた世界特殊能力局(WSAMB)の登録ナンバー1は、今までの「自分は特殊能力者だ」と名乗りあげていた人々の心を簡単にへし折るレベルの特殊能力を世界に見せつけ、それを皮切りに世界中で次々と「人類の特殊能力への覚醒」が始まった。
これは、この特殊能力への研究が進み、学校や組織の設立、技術への転用など、特殊能力が身近に感じられるようになったパラレルワールドで最弱の能力を手に入れた主人公が、周りの勘違いから勝手に恐れられたり可愛がられたりする物語である。
ピンポーンと家のベルが鳴る音に目を覚ました。
ボクはモゾモゾとベットから起き上がり枕元に置いてあるスマホの電源ボタンを押す。
...11時半
朝?昼?もうお日様はお目覚めになったの?早いよ...もう...
心の中で何も悪くない太陽に理不尽な文句を言いながら、窓にかかる厚手のカーテンを少しだけ開けてチャイムを鳴らした人物を確認する。
...どうやら、宅配便のようだね。
部屋から出て階段を下りて玄関に向かう。
その途中で壁にかかるカレンダーをチラ見して今日の日付を確認。
...8月4日
あれから丁度5年か...
5年前のこの日、ボクの父さんと母さんは、特殊能力者のテロに巻き込まれて死亡した。
父さんと母さんの代わりに渡されたのは、死亡保険金とWSAMBからの慰謝料その他もろもろ含めて10億という大金だった。
そんな大金をもつ子供がいればその大金を自分のものにしようと擦り寄ってくる黒い心の大人が表れる。
方法はその子供の親になるだけ...簡単だよね。
ボクはそんな大人の悪意に耐えきれず学校は不登校になり、家にひきこもった。
それでもすり寄ってくる悪意の塊にボクは死ぬほど脅えて...
それに応えるようにボクは特殊能力を得た。
TS能力という...特殊能力検査機すら、すり抜ける最弱の能力を。
何時ものように印鑑を押し、宅配便を受け取る。
中身は人参やじゃがいもなんかの食料品を初めとして服とかの日用品なんかも入っている。
買い物は全部ツーハンだ。家から出ない。てか、でれない。怖いし。
一生家から出なくても生きていけるくらいの金はある。
親権だって特殊能力者が現れてからできた政府の制度を使うために少し金を積んだら何とかなった。
そのせいで政府の黒い所を知ってしまったり、政府に黒い関係者が出来たりしたがその人のおかげで今は自由に生きる事が出来ている。
...感謝はするべきだよね。黒いけど。