第8話 KUDAMONO! ふたりはフルプリ! Mangosteen!だまんごー。
「そうですわ、まんごちゃん! 一緒に同人活動をするでございますわ〜」
「ど、同人活動……?」
いきなりのドリアの言葉に、まんごは戸惑いを隠せない。
「そうですわ、2人で、同人誌を書くんですの。まんごちゃんが物語を書いて、わたくしがそれに絵をつけるのです。まんごちゃんは、国語が得意でございますわよね?」
「うん、まぁ、得意だけど……」
「私が絵を描きますのよ〜。おほほほ。2人で夏の祭典を目指すでございますわよ〜」
まんごはドリアの屋敷に遊びに来ていた。
もう数回遊びに来ている。大きな屋敷にもだいぶ慣れた。
今日も普通に遊びに来ていたのだが、ドリアに、いきなり、同人活動をしようと誘われたのだ。
まんごは、ドリアの言動によく振り回される。
でも、変なことを言ったり、したりするのがドリアちゃんの可愛いところでもある。
それをまんごは知っていた。
「じゃあ、うん。いいよ。面白そうだし。やっちゃおっか!」
まんごは、しばらく考えた後に、大きく笑顔で頷いた。
もともとまんごは国語が得意だった。
小説を読むのも好きだったし、書くのにも挑戦したいと思ってもいた。
ドリアが背中を押してくれたのだ……。
「わぁ〜、さすがまんごちゃんでございますわ〜。じゃあ早速、コンビ名を決めないといけませんわねぇ〜」
「コンビ名かぁ〜、確かに必要だよね……。うん!」
まんごは、食い気味に頷く。
「そうでございますよね。ドリアとまんごの2人ですので、『ドリ☆まん』とかいうコンビ名はどうでございますか?」
「ふむふむ……。なんとも言えないわね」
まんごは、口元を少し引きつらせながらも、首を少し傾げた。
「ちなみに、コンビソングも考えてありましてよ〜」
ドリアは自信満々に言ってのける。
「へぇ、どんなの?」
「コ、コホン。行きますわよ。
ピーーーーーーーーー
(作者注;『ドリ○グだぁ〜』の歌詞のそれっぽいところを『ドリ☆まん』に変えて、夏の祭典にはるばる来た歌詞は、没になりました。各自、想像で歌っていただけると幸いです。)
ピーーーーーーーーー」
「ちょっと、ドリアちゃん。却下よ! それは、ダメよっ!」
「えぇ〜」
ドリアは、口を尖らせる。
「コンビ名も、歌も却下ね! 両方とも危険すぎるわ。それよりも、ドリアちゃん、何歳よ?」
「まんごちゃんと同じ9歳ですわよ〜」
「そう言う意味じゃないのよ、ドリアちゃん! まぁ、とにかく、色々な意味で危険すぎるから、却下よ!」
まんごは、大げさに大きく首を振る。
「そうでございますか……。では、次の候補もありましてよ。わたくしたちは2人ともフルプリですので、そこを前面に押し出して、『2人はフルプリ!』というコンビ名はどうでございますか? もちろん、コンビソングは『KUDAMONO! ふたりはフルプリ! Mangosteen!』でございましてよ〜」
「ふむふむ……。ドリアちゃん、それも、危険な香りしかしないわねっ……。一応、聞いてみてあげるわ」
「コ、コホン。行きますわよ。
ピーーーーーーーーー
(作者注;ご想像通りのあの歌詞をそれっぽく変えた歌詞は、没になりました。マンゴスチーンってところだけを変更して、各自、想像で歌っていただけると幸いです。)
ピーーーーーーーーー」
「ダメよっ!」
まんごはドリアの歌を即座に止めた。
「ドリアちゃん! 替え歌はダメなのよっ! 人の真似したら、怒られちゃうよっ」
「だって……。」
まんごの言葉に、ドリアは、また口を尖らせた。
口を尖らせたドリアを見て、まんごは、クスッと笑みを浮かべた。
「とりあえず、コンビ名は、フルーツプリンセスであることもだけど、私たちは果物の王様と女王だよね……。じゃあさ、果物の王国で、『フルーツキングダム』とかはどう? これだったらさ、私たち以外にもメンバーが増えても良さそうじゃない? 王国の国民を増やすのよ」
「『フルーツキングダム』でございますか。最高でございますわ〜。お友達も増えるといいですね〜」
「よかった、ドリアちゃんにも気に入ってもらえて、じゃあ、『フルーツキングダム』で、活動開始! だねっ! あっ、略称は、『フルキン』だねっ」
「はい! でございます!」
ドリアは、目をキラキラと輝かせる。
「とりあえず、コンビソングは、オリジナルな歌詞を、考えないといけないね。替え歌は絶対にダメだから。まぁ、おいおい、ね」
まんごは、首をわざとらしく傾げる。
「でも、オリジナルは難しいでございますわよ〜」
「大丈夫だよ、ドリアちゃん! 好きなものを書けばいいのよ。やっぱり、読んでる人たちに、楽しさが伝わる作品を作らないとね。そのためには、自分が好きなものを書かないとねっ! ドリアちゃん、好きな食べ物とかって、ある?」
「はい、好きな食べ物は、栗ご飯ですわぁ〜」
「うん、いいじゃん。じゃあ、それで歌詞を作ればいいんだよ!」
「じゃあ、やってみますわね〜」
ドリアは笑顔で頷いた。
――――――――――――――
「ああ、そういえば、私とお兄ちゃんはね、夏休みの間に、おばあちゃんの家に遊びに来てるだけだから。明日、家に帰るんだ……。」
まんごは、別れのことをなかなか言い出せずにいた。
そして、ドリアにそれを伝えたのは、帰る前日のことだった。
つまり、今日である。
「あら……、そうでございますか……。寂しくなりますわね……。」
ドリアは、明らかに寂しそうな顔を浮かべた。
「うん、でも……、離れていても、活動はできるからね。ワットアップも交換したし。『フルキン』の活動は始まったばかりだよ! これからだよっ!」
「そうでございますわ〜」
「私、書くね! 小説、と言うか、ネームというか……なんやかんや。とにかく、ガンバってみるね!」
「じゃあ、わたくしは、いつでも漫画を描けるように練習しておきますわ〜。もちろん、テーマソングも考えますわよ〜」
コン コン コン
ドアをノックする音がした。
「ドリアお嬢様。おやつをお持ちいたしましたぞ」
「あら、スネイク。ありがとうございますわ〜」
ドリアは、スネイクを部屋に招き入れる。
スネイクは、お盆の上にチュロスと紅茶セットを持っていた。
「今日は、『シェフの気まぐれチュロス』でございます。どうぞ」
そう言って、スネイクは、チュロスと紅茶セットをテーブルの上に置いた。
「それでは、ドリアお嬢様、まんご様、ごゆっくりお召し上がりくださいませ」
そう言い残し、スネイクは部屋を出てゆく。
まんごは、テーブルの上に置かれた紅茶セットを興味津々で眺めていた。
これまでティーバッグで紅茶を飲んだことがなかったのだ。
「ねぇ、ドリアちゃん。これって、どうするの?」
「これは、紅茶ですわよ。このティーバッグを使って、紅茶を煎れるのでございますわよ」
「えっ、あの……ティーバックってやらしい下着のことだよね……? え……?」
まんごは、顔を赤らめた。
「おほほほ。まんごちゃん〜、可愛らしいですこと〜」
ドリアは、赤くなったまんごの顔を嬉しそうに見る。
「え……? なによぉ〜?」
まんごの顔はさらに赤みを増す。
「おほほ。まんごちゃん、違いますわよ。ティーバックとティーバッグは違うものですわよ。これは、ティーバッグでございますわ」
ドリアは、テーブルの上のティーバッグを指でつまみ、フリフリする。
「そして……、」
ドリアは立ち上がり。クローゼットの引き出しから数枚のティーバックを取り出した。
「こっちがティーバックでございますわよ!」
ドドン!
次回に続く!
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私、高村まんご。小学3年生。
マンゴスチン・ハートに出会って魔法少女になっちゃったの。
ドリアちゃんとコンビで同人活動することになっちゃった! てへっ。
コンビ名は、『フルーツキングダム』、略して『フルキン』だよっ!
かっこいいでしょ?
果物の仲間が増えそうな感じがするよね〜? 楽しみ〜!
え? 色々? そう? 色々ねぇ〜。
略したらこうなっただけだし、もはや、どうしようもないわよっ!
考えすぎよっ!
早速だけど、私たちのコンビのコンビソングを考えることになったんだ。
お察しの通り、原稿はたくさんあったんだけどね……。
ダメよっ……。 危険すぎるわっ……。
だって、ことわざにも、あるじゃない、
『歌詞はエロよりも危うし』
って。
そして、『君子危うきに近寄らず』とも言うじゃん?
だからぁ、本作では、歌詞は完全オリジナルよっ!
すでにいただいたものもあるからねっ!
全然、大丈夫だよ。 そのうち、紹介していくね。
え? エロの方はギリギリ攻めてるのに? 今更って?
歌詞も攻めろ? だって?
り〜〜む〜〜〜
そもそも、何のこと? これは健全な作品ですが?
全然エロくないよっ!
胸を張って言えるよ!
あっ、でも、胸を張るのは、ね、ちょっと、私まだブラ……デビューしてないし……。
ポッチがポッチしちゃう……。
あ〜もう、とにかく!
この作品は健全です! エロは一切ない作品です!
今回までは!!!!
はい!
さて、ついにお待ちかね。
始まるわよっ、あれがっ!
このためにR15指定をして来たのよ……。
これまで、全く健全だったのにねぇ……。
でも、描写をR15とR18の間に抑えないといけないんでしょ〜?
遥さんにそんなプロいことできんのか? って?
たぶん、大丈夫だよっ! 無問題!
さぁ、みんな、ワクテカ全裸待機の時間だよっ!
待ちきれないねぇ〜。
不定期更新に対して、ワクテカ全裸待機?
ごめんねぇ〜。 ごめんねぇ〜。
仕方ないからねぇ、みんなのために、遥さんの尻を叩いておくよ。
このメスがっ! だらしねぇケツで紐パンはいてんじゃないわよっ!
びしっ!
びしっ!
早く、続きを書きなっ! あぁ、もっと欲しいだぁ〜?
びしっ!
早く、書くんだよっ! これがええんか? これがええのんかぁ〜?
びしっ!
びしっ!
……ってな感じでいいかな?
え? なに? 俺もやりたい?
ダメよっ! それは、ダメよっ!
だって、お兄ちゃんに鞭を渡したら、力任せに叩いちゃうでしょ?
ちから加減が大事なのよっ!
プロに任せんしゃい!
まっ、言っても、私もプロじゃないんだけどね。 はははっ!
な〜んて、ねっ。
あっ、そうそう、秋の桜子さま(mypage.syosetu.com/1329229/)から歌詞をいただいたの、せっかくだから紹介しておくね。
それじゃあ、次回も、よろしくねっ!
バイバイ!
次回!
魔法少女 マンゴ☆スチン
『マジカルフルーツプリンセス〜まんごは国語は5! 作詞:秋の桜子』
だよっ!
絶対に読んでねっ!