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魔法少女マンゴ☆スチン Reincarnation  作者: 幸田遥
魔法少女マンゴ☆スチン 無印

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第9話 最後の濁点に意味はあるのでしょうか?ティーバックとティーバッグの差!だまんごー。


「ティーバッグはこちらで、ティーバックはこちらですわよ!」


 ドリアは、クローゼットの引き出しから取り出したティーバックをテーブルの上に並べた。



 黒いレースのティーバック


 赤いレースのティーバック


 白いレースのティーバック


 青いヒモ



 の4枚だ!



「わぁ〜、ドリアちゃん、すごいねぇ、こんなに持っているんだぁ〜」


 まんごはキョトンとしながら、目をパチクリさせた。



「まんごちゃんも、せっかくですので、穿いてみませんこと? 何事も挑戦あるのみですわ。わたくしとまんごちゃんは同じような身長でございますからね。おそらく、まんごちゃんにも合うと思いますわ〜」



「うん、そうだね」


 まんごは、4つをそれぞれ手に取り、選んだ。



 まんごは、『黒いレースのティーバック』を選んだ。


 まんごの白い肌を際立たせる黒色だ。



「じゃあ、穿いてみるね」


 まんごは、身につけていたスカートと下着を下ろし、その『黒いレースのティーバック』を身につけた。



「うわぁ、なんだかすごく軽いね、何も穿いてないみたい」


 まんごは全身鏡の前で、鏡に映った自分の姿をまじまじと見やる。


 上半身は普通の白色のTシャツを着ているのに、下は黒いレースのティーバックという不思議な格好である。



 そして、ドリアも、まんごの横で、身につけていたスカートと下着を下ろし、『青いヒモ』を身につけた。



「はい、わたくしも穿きましたわぁ〜。どうでしょうか?」



「ひゃぁ〜。ドリアちゃん、それ、すごいねぇ〜、ほとんどヒモじゃない?」



「おほほ。これくらいがおしゃれでございますのよぉ〜。おほほほ」


 ドリアは、自信満々の笑顔を浮かべた。



「なんか、こうしていると変な気分になっちゃうね。はは」


 まんごは少し顔を赤らめる。


 部屋の中とはいえ、2人で揃って下半身がティーバックだけ、という奇妙な格好をしているのである。


 恥じらいを感じないわけがない。



「変な気分ですかぁ〜。そうですわねぇ。じゃあ、まんごちゃん、せっかくですので、このままキスしませんこと?」



「えっ? 何を言い出すのドリアちゃん? キスなんて、その……。私、やったことないよ?」



「おほほ、大丈夫でございますわぁ〜。わたくしも初めてでございますわぁ〜。おほほ」


 ドリアは、頬を赤らめたまんごの姿に、不敵な笑みを浮かべる。


 そして、まんごの顔に、自分の顔を近づけてゆく。



 まんごは、『黒いレースのティーバック』を身につけて変に高ぶった感情のまま、ドリアのそれを、受け入れてしまった……。



「まんごちゃん……。」



「うん……。」



 2人は、軽くキスをした。




「ふぅ。って、ちょっと。あぁ〜、私なんでこんなことしているの? 落ち着いてドリアちゃん。とりあえず紅茶を煎れようよ」


 まんごは、ギリギリのところで理性を保ち、両手をドリアの両肩に乗せ、ドリアの体を自分から離した。



「おほほ、でございますわぁ〜。おほほ」


 ドリアは、恥ずかしがるまんごの姿を見て、さらに満足げに笑顔を浮かべた。



 2人は、その格好のままテーブルの前に座り、紅茶を入れる。



 ドリアは、紅茶のティーバッグをカップの中に置き、そこにお湯を注いだ。


 ティーバッグから滲み出す茶色が、カップの中の透明なお湯の色を、濃くしてゆく。


 ドリアは、ティーバッグから(したた)り落ちる紅茶の(しずく)をカップの端で上手に切りながら、ティーバッグをカップから取り出す。



「ミルクティー用に、ミルクもございましてよ〜」


 白く小さな陶器に入れられたミルクを、煎れたての紅茶に注いでゆく。



 チャポ


 透明な琥珀色の液体は、それに注がれた白いミルクによって、濁ってゆく。モヤッとした淀みをいくつも生みだしながら……。



「こうやって、ティーバッグを使って紅茶を煎れるのでございますわよ」


 ドリアは完成したミルクティーをまんごに見せた。


 ほのかなミルクとタージリンの佳芳を、まんごとドリアは楽しんだ。




「ほぉ〜、なるほど〜」


 まんごも、ドリアを真似して、自分のカップにミルクティーを煎れた。



「ははは。私もできた。うん、これでわかったよ。ティーバッグとティーバックは違うものだって。もう間違えないねっ!」



「そうでございますわねぇ。さすがまんごちゃんですわぁ〜」



「うん。ティーバッグは煎れるもので、ティーバックが穿くもの、だねっ!」


 まんごは、笑顔で言った。



 国語が得意なまんごが、濁点の重要性を知った瞬間である。


 まんごのアイデンティティが、世界に強く示された瞬間でもあった……。




「そうでございますわねぇ。でも、ティーバッグを穿いても問題はないと思いましてよ……。」


「……。」


 ドリアの言葉に、まんごは無言で、目をパチクリさせた。



 ドリアは身につけていた『青いヒモ』をさっと脱ぎ、右手に『青いヒモ』を、そして、左手にティーバッグを持った。


 その両方の手にあるモノを比べてみると、『青いヒモ』よりも、『紅茶のティーバッグ』の方が、はるかに表面積は大きい。



 ドリアは、紅茶のティーバッグを、


 ペトリ


 と、肌につけた。



「ほら、ちゃんと隠れるでございますわよ」



「……。」


 まんごは、それを無言で眺めた。




――――――――――――――




「さてと、スネイク特製のチュロスをいただくでございますわ〜」


 紅茶を煎れ終えて一息ついたドリアたちは、お茶うけのチュロスを食べ始めた。



「このチュロスには、メープルシロップをかけると美味しいのですわよ。そして、ミルクティー用のミルクも少し余っていますので、これもかけると美味しいのでございますわよ〜」


 ドリアは、チュロスに、金色に輝く上質なメープルシロップと、その上からさらに、純白のミルクをトロトロとかけた。



 チュロスは、金色に輝く上質なメープルシロップと純白のミルクで、トロトロしている。



 そして、ドリアは、それを、口に咥えた。



「う〜ん。美味しいですわぁ〜」


 ドリアは、シェフの気まぐれチュロスに舌鼓を打つ。



「美味しそうだねっ! それ! わたしもやってみよう〜。へへ」


 まんごも、ドリアの真似をして、チュロスにメープルシロップとミルクをかける。


 しかし、まんごは初めてなので、配分がわからなかった。そして、案の定、かけすぎてしまったのだ。



「えっ、ちょっと、垂れてくるんだけど……。」


 まんごが左手に持つチュロスの先端からは、金色のメープルシロップと純白のミルクが混ざり合った液体が、ポタッ、ポタッと垂れている。



「あぁ〜、早く、舌で拭うのでございますわ〜」


 ドリアも、まんごと一緒になって慌てていた。



「えっ、わかった。こ……こう?」


 まんごは、チュロスに舌を沿わせ、トロリと垂れかけたメープルシロップを舌先で拭い取る。



「あっ……、あまい」


 口に含んだ上質のメープルシロップとミルクは、とても甘かった。




 コン コン コン



 まんごが、チュロスを咥えようと、口を大きく開けた時だった、ドアをノックする音がした。



「ドリアお嬢様! 巨大な虫が屋敷に向かっておりますぞ!」



 ガチャ



「あっ、だめ! スネイク! 今、開けちゃダメでございます! わぁ〜」


 ドリアの叫びも虚しく、扉はゆっくりと開けられた。



「あっ! 失礼いたしました!」



 バタン!



 扉はすぐに閉められた。



 スネイクは、見た。


 黒いレースのティーバックを身につけ、黄色と白の液体でトロトロになったチュロスを下から咥えようとするまんごの後ろ姿を……。




「も、申し訳ございません! まんご様!」



「スネイクさん、大丈夫です! すみません、こちらこそ……。」


 まんごの声が、扉越しに聞こえてくる。


 スネイクは、『ふぅ』と小さく息を吐いた。




「まんごちゃん! とりあえず、虫を退治しに行くでございますわよ」


 ドリアは、すでにドリアン・クラブを手に持っていた。



「う、うん!」


 まんごも急いで、マンゴスチン・ハートをカバンから取り出す。



 まんごは、右手にマンゴスチン・ハートを握りしめ、それを天に掲げた。



「いくよっ!


 マンマンマンゴスゴスゴスチーン!


  赤黒(せきこく)の衣に包まれし、清らかなる純白!


   溢れる甘き果汁をその身に浴びて!


    果物の女王の誇りを胸に刻む!


     高村まんご! (わらわ)(なんじ)と共に歩まん!


      マンゴスチン・ハート! カジュー! ヒャクパーセントー!」




 キューイーン



   ピカーーーーーン



 まんごが持つマンゴスチン・ハートが、赤く光り輝いた。




「わたくしも、いきますわよっ!


 ドドドドリアンドリアンアーン!


  堅牢(けんろう)な棘に守らるる、山吹の凝乳(ぎょうにゅう)


   麝香(じゃこう)の香りをその身に(まと)い!


    果物の王の誇りを胸に刻む!


     ドリア・ヌ・ロドリゲス! (わらわ)其方(そなた)と共に歩まん!


      ドリアン・クラブ! カジュー! ヒャクパーセントー!」



 キューイーン



   ピカーーーーーン



 ドリアが持つドリアン・クラブが、山吹色に光り輝いた。




 ドリアの部屋の中に、眩ゆい赤と山吹色の光が溢れる。




 マンゴスチン・ハートから放たれた赤い光はまんごを包む。


 ドリアン・クラブから放たれた山吹色の光がドリアを包む。



 まんごが着ていた白色のTシャツと黒いレースのティーバックが消える。


 ドリアが着ていたオレンジ色のTシャツと『青いヒモ』が消える。



 赤い光が線状になり、まんごの体にぐるぐると巻きつく。


 赤いレオタードがまんごの全身を包み、赤黒いミニスカートが腰に現れた。


 長袖の赤いジャケットを羽織る。


 帽子がかぶさり、完了だ。



 山吹色の光は線状になり、ドリアの体にぐるぐると巻きつく。


 山吹色の光は、ドリアの体の周りにゴシック・アンド・ロリータファッションを形成してゆく。



 杖のような長い棒がまんごの右手から現れ、その先端にマンゴスチン・ハートがくっついた。


 杖のような長い棒がドリアの右手から現れ、その先端にドリアン・クラブがくっついた。



「ふぅ。魔法少女『フルプリマンゴスチン』、変身完了!」



「魔法少女『フルプリドリアン』、変身完了ですわ〜!」




 赤と山吹色の光が消えてなくなると、そこには、魔法少女『フルプリマンゴスチン』になったまんごと、魔法少女『フルプリドリアン』になったドリアが立っていた。




「まんごちゃん、行きますわよっ」



「あっ、ドリアちゃん、今そっちは、なんか恥ずかしいから。窓から出ようよ」


 部屋の扉から出ようとするドリアを、まんごが引き止めた。


 まんごは、さっきスネイクに変な格好を見られたばかりなので、目を合わせるのが恥ずかしいのだ。



「はい。わかりましたわぁ〜。まんごちゃんも、可愛いですわねぇ〜。おほほ、じゃあ、こっちから、行きますわよ〜」



 まんごとドリアは、ドリアの部屋のベランダから、空を飛んで、巨大な虫を退治しに行った。




――――――――――――――




 まんごは、おばあちゃんの家に帰ってきた。


 ドリアと協力して巨大な虫を無事に倒した後、ドリアちゃんの屋敷から帰ってきたのだ。


 ちゃんと下着も履き替えている。



「おかえり、ん? どうしたまんご? なんか顔が赤いぞ?」


 家に帰ってきたまんごの顔を見て、桃矢が言う。


 どこか、まんごの頰に赤みがあるように感じたのだ。



「いや、ちょっと、日焼けしたせいかなぁ。ははは……。」


 ドリアの屋敷で色々とありすぎて、まんごはまだ興奮気味だったのだ……。




 桃矢とまんごは、明日、家に帰る。



 田舎のおばあちゃんの家の最後の夜を、3人で仲良く過ごした。




===============================




 私、高村まんご。小学3年生。



 どうしてこうなっているかって? もぅ、私が聞きたいよぉ。



 魔法少女になったのよ。そして、なんやかんやで、魔法少女同人作家になりましたっ! と言っても、『フルキン』のコンビ活動はまだぼちぼちなんだけどね。



 さぁ、今回の主役は、『ティーバッグ』と『ティーバック』よっ!


 こんなのが主役になるなんてね、さすがマンゴスチンシリーズね。




 さて?


 何か?



 だから! 健全だって、言ったじゃない!




 なに? 状況がよくわからなかった?


 私にもわかんない!


 何かよくわからないけど、私からは謝ることしかできないのっ。ごめんっ!



 うちのドリアちゃんがお騒がせして申し訳ございませんでした。




 さてと。



 ついにチュッってしちゃったよぉ〜。


 えぇ〜、初めての相手が、ドリアちゃんだよ!


 私、女の子なのに、女の子とキスしちゃったんだよぉ〜。



 え? 知ってる? これが百合?



 うぇぇぇ〜、ダメだよぉ〜。


 エッチいのはダメなんだからねぇ〜。



 キスだけでこんなにドキドキしちゃうのよっ!


 ったくぅ、この先どうすんのよ!



 ドキドキとヒヤヒヤが止まらないわ……。



 まぁ、いいわ。みんな賢者モードに入ってるでしょ?



 次の話題に行くわよっ!





 さぁて、みんなお待たせっ!


 ついに登場するわよっ!


 銀河最強のぶっちぎりでヤベェ奴が登場するわよっ!




 私と同等か、それ以上のポテンシャルを秘めたキャラクターだよ。


 ついに出ちゃいますよっ!



 え? 誰が? って?



 もぅ、何度も言わせないでよぉ、お兄ちゃん!


 次回予告を見たら、わかるじゃん!



 というか、もぅ、これしかないよ? わかるでしょ?



 私とタメを張れるのは、彼女くらいなもんよ〜。


 彼女の登場で、危険度は2倍(当社比)ねっ!



 うわぁ〜楽しみぃ!


 一体どんな新キャラクターが登場するのかなぁ〜〜?


 それじゃあ、次回も、よろしくっ!



 それじゃあ、バイバイ!




 次回!


 魔法少女 マンゴ☆スチン

 『第10話 へぇ、あんたもまんごって言うんだ祭!だまんごー』


 だよっ!



 絶対に読んでねっ!


 マンゴスチン! カジュー! ヒャクパーセントー!


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秋の桜子さまよりいただきました。
リンク先は『マンゴスチンから生まれたマンゴスチン太郎』です。
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こちらもどうぞ!完結しました!
― 新着の感想 ―
[良い点] 友達同士でパンツを穿いてみるのは、まだ分かるとして、ティーバッグを穿くとか言って、貼る発想には「おいおい」って感じで驚きました(笑)
[一言] これまで危険と隣り合わせなネタが結構ありましたが、今回の前半部分はまさに神展開かつ、ティーバッグとティーバックの違いが分かりやすく学べました!(笑) それでもって、単なるネタ要素だけではな…
[一言] アレが伏線となると。 スネイクさんまでもが 伏線に思えてきちゃうぜ★ いやだってス〇ークフ〇ーツなんてのあるし(ぁ
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