表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネカマ君、異世界に落ちる。  作者: 舞茸 シメジ
10/29

第10話 チャレンジダンジョン攻略 その1


 御影は溶岩の海の上に浮かぶ岩塊の上をひょいひょいと跳び、遥か先に見えるゴール地点と思わしき溶岩の海の中にあるポツンとした陸地へと進んでいく。

 そして、一際は大きな岩の上に着地すると、ソイツは現れた。


 「む」


 御影が危機感知に反応した方向を見ると、溶岩の海から首をもたげて御影に向かって溶岩を吐き出そうとしていた。

 

 「溶岩竜魚(マグマドラゴフィッシュ)か。竜モドキがワシを殺せるとでも?」


 そう言って、御影は素早く自分の魔力を金属化させ鋭く、そして長くしていく。


 「死ぬが良い。【魔黒鉄穿】」


 御影がオリジナルで作った魔法である巨大な黒い魔力の槍が、放れた溶岩弾ごと溶岩竜魚に突き刺さる。

 どうやら、一撃で致命傷となったらしくポコポコと音を立てながら溶岩の海へと魚は沈んでいった。


 「ふむ。でかい足場に着いた瞬間に溶岩塊を吐き出して、進路妨害といったところかの? まぁ、あ奴をどうにかする手段があったら余裕じゃな」


 御影はざっと5層の難易度をざっと評価をする。

 しかし、本来の難易度は違う。


 ここは如何に溶岩竜魚に攻撃を避けたり防いだりして、足場を守って進むことが本来の攻略の仕方である。

 ちなみにここで浮遊魔法を使っていこうとすると、岩塊を浮遊させている謎重力が暴れ始めたりする。ゲーム内で浮遊魔法でこういうフィールドをズルしようとすると、そもそも浮遊魔法が使えないようになっている。


 「魚以外の魔物は溶岩の海の中から反応はあるのじゃが、特に出てくることもないのぉ。まぁ、出ないならそれはそれでよしとしよう」


 足場を渡りながら、辺りの魔力感知した感想を呟く。お邪魔キャラを倒してしまったせいで、5層はただの飛び石ゾーンへと変わってしまったようである。しかも分岐道もなく1本道なのでなおさら御影にとっては退屈な階層に変わってしまった。

 御影はこうしてさっくりと5層を攻略した。

 


 下へと続く階段がある陸地へと到着する御影。

 

 「さて、次は6層じゃがどうなっとるかの!」

  

 元気よく下へと飛び込む御影。

 そして、6層に辿り着くとそこには実にファンタジーな光景が広がっていた。


 「おおう……………。これはびっくりじゃのぉ…………」


 御影は辺りを見渡しつつ、そう呟く。

 さっきと同じようにとても広い空間が6層目に広がっている。先程とは違うのは普通にポツポツ溶岩湖がある陸地ということと、天井であろう。 

 

 「どうなっとんじゃ、これは………」


 御影は天井を見上げると、そこには真っ赤な溶岩がゆらゆらと浮かんでいる。

 おそらく、5層の溶岩の海がそのまま天井になっていると、少し考えると分かるのだが、まるで自分が洞窟の天井に立っているかのような錯覚を感じてしまう。


 「とにかく進むとするか。天井には気を付けておこう」

  

 そうして、しばらく探索していると溶岩の池の中から何かが数匹飛び出してきた。


 「溶岩ダンゴムシか。凍っとれ」


 溶岩ダンゴムシは冒険者が会いたくない魔物の上位に入る魔物であろう。

 丸くなり、こちらに突進してきたと思うと、そのままマグマがたっぷりと入った殻ごと自爆してくるのである。そして、自分は自爆の反動で溶岩の中へと帰っていきまたマグマの殻を再生するのである。対処法は突進してくる前に誘爆させるのだが、御影は………。

 

 「「「「「GIGIGI………………」」」」」

 

 転がろうと丸まった瞬間で氷漬けにされた溶岩ダンゴムシの氷の彫像が出来上がっていた。もしノリが良い日本人がいたら、「この暑い空間でこれほどのレベルの氷魔法を………。流石は二代目様」と言っていたであろう。

 しかし、そんなことを言う人間は周りにはいなかったので御影は自分で言っていた。


 「氷のない場所でこれほどの水とnって、違う。氷遁を…………ってそんなことより砕かんとな」


 そう言って、魔力弾で溶岩ダンゴムシをバラバラにしていく。

 片付けが終わり、次に進もうとするが、ダンジョンはそれを許さなかったようだ。


 「むっ!」  


 上から何かが落っこちてくる気配を感じ、すぐさま飛び退く御影。

 そして、天井から落っこちて来たものを確認すると。

  

 「マグマスライムか。お前は面倒じゃのう」


 完全物理耐性と先程の溶岩ダンゴムシより高い魔法耐性を持つ、冒険者殺しと名高いスライム種の中でも、かなり面倒な存在である。


 「お前を殺すのは完全に時間の無駄じゃからな。スライムじゃからクソみたいに湧き出てくるしの。ということでじゃあの。【インパクトバースト】」   


 衝撃魔法でマグマスライムを空間の遥か彼方に吹き飛ばす御影。マグマスライムが豆粒より小さくなるのを見届けて、御影はようやく歩みを再開した。

 

 そうして、6層目もつつがなく踏破していく。途中でマグマスライムが雨のように降ってきて、辺りに衝撃波が撒き散らされたのはここだけの話である。



 「7層目は…………、なんじゃこれ。闘技場かの………?」

 

 階段を降りた先は、溶岩のど真ん中に浮かぶ巨大な円形の岩塊が浮かび、そこに道が続いている。まるでこの上で戦えと言っているような感じである。


 「ボス部屋では無さそうじゃのぉ。基本的にチャレダンのボスは4の倍数層しかないはずじゃ。つまり考えられるのは小ボスラッシュかの。余裕じゃな」


 そう結論付けた御影は堂々と闘技場へと進んだ。すると、御影が歩いてきた道は突如崩れ、下の溶岩へと呑み込まれていった。


 「これで後戻りは出来んと。まぁ、なんでも良い。早く来い」


 そんな御影の言葉に待ってましたとばかりに溶岩から何かが飛び出してくる。


 「ほう! 珍しいのが出てきたではないか! 溶岩騎士人形(マグマナイトゴーレム)とはのぉ!」


 言葉の通り、溶岩で出来たゴーレムが騎士の真似事をしているのである。しかし、侮ることなかれ。体そのものが溶岩というのは脅威そのものである。下手に攻撃を受けようとすると即座に体が骨の髄から溶けてしまうだろう。


 そして、飛び出てきたのは1体ではなかった。

 

 「溶岩騎士人形が3体に、溶岩人形(マグマゴーレム)が7体とは、中々に多いではないか」


 闘技場の上に陣形を組む溶岩人形(マグマゴーレム)達。多勢に無勢というのは、まさしくこういうことを言うのであろう。目の前にいるのが普通の人間であれば。


 「ワシ相手に固まって陣形を組むのは、ちと悪手じゃのぉ。塵さえ残さぬ。【シャインバースト】」


 御影は光と爆発の混合魔法を溶岩人形の集団に叩き込む。その爆発は辺りを文字通り消し飛ばし、爆発が収まると溶岩人形がいた闘技場の床はほとんど残っていなかった。


 「相変わらずの超火力じゃな。集団戦だとこれ連発しとるだけで敵が勝手に溶けるから楽じゃのぉ」


 シャインバースト。文字通り光の爆発。しかし、実態はもう少しエグイもので、魔法発動時に照射された光の範囲を爆撃する魔法で、そもそも避けるのは不可能で、動いても光が照射された空間そのものが爆発するので綺麗な花火を咲くだけなのである。

 ちなみに、強すぎてギルド戦争などでは使用禁止だったりする。


 「むっ、道が出来てるの。まともに戦うと面倒な階層じゃな。メモメモと」

 

 脳内マップに注釈を忘れないように書いとく御影。こうして使っているとマップ機能はチートと言ってもいいレベルで便利だなと思う御影であった。




 「ん?これは……………」

 

 御影は8層目へと下っていくと、目の前に重厚な扉が出てくる。


 「これは、8層そのものがボス部屋か……………。面倒な予感しかせぬ」  


 そう言いつつ、扉を開ける御影。

 その先の光景は。     

  

 「これまた広いの…………」


 6層ほどではないが、それでもかなり広い空間が広がっている。6層と同じようにそこかしこに溶岩の池があり、注意していないとうっかり落っこちそうである。


 「この広さは………」

  

 そう呟いた瞬間に8層全体を揺れが襲う。


 「じゃよねぇ! 大体予想通りじゃわい!」


 御影の視線の先には溶岩の池から顔を出した巨大な溶岩人形(マグマゴーレム)の顔が覗いていた。

 そして、奥にある一番デカイ溶岩の池からソレ(・・)は出てきた。


 「これは…………溶岩人形ノ王(マグマゴーレムキング)か…………。でっかいのぉ…………」


 御影より、遥かに大きい溶岩人形ノ王(マグマゴーレムキング)が御影を見下ろしていた。


1週間の更新と無事10話まで更新出来ました!

良かったら、ブックマークや評価ボタンをポチッたり、感想を書いて頂けると嬉しいです!

めちゃくちゃ、作者は喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ