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記憶される事の恐怖

作者: 私の恐怖

私の中の恐怖をお見せします。

どう受け取るか、あなた次第です。



いつも考える「私がいない世界」

私の望みはそこにある。 私は、私自身が幸せになることを望んでない。 幸せでいるときは楽しいし、心が喜びに満ち溢れるけど、終わってしまうと悲しい。 当たり前だけど、私はそれが苦しくて堪らない。 息ができないほど苦しい。

それを味わうくらいなら、私は観客のように外から見ていたい。 私が関わると、物語が崩れてしまう。


私は外から観ていたい。 彼らの物語を、経験を、喜びを観ていたい。

彼らが乗り越えていく様子を、苦しむ様を観ていたい。 そこに私は必要ない。

私は、私を赦さない。 死ねばいいといつも思ってる。

私が関わらなければ、もっといい物語になっていたはずなのに、関わったせいで低俗で汚いものに成り下がってしまうかもしれないという恐怖。


叶うならば、私が居ない世界を観たい

兄弟姉妹が成長して行く姿を観ていたい。

歳を重ねていく姿を観ていたい。 成長するにつれ、苦しみ、それを乗り越え、幸せや喜びを勝ち取る様を私は観ていたい。

友人達が成長していく様を観ていたい。

人間として成熟していく様を観ていたい。それはきっと、美味しい。


私の好きな人が恋に落ちる瞬間を観たい。

その人が、私でない誰か想って悶え苦しみ尽くし傅く様を観たい。


彼らの人生や歴史に私は入りたくない。 彼らに私は必要ない。

誰かの歴史に、刻まれる事の恐怖。 それは何度拭っても消えない。

もし、彼らが自分で知らなければいけない事を教えてしまったら?

彼らの人生に私が入り込むことで、彼らの未来を変えてしまったら?

彼らの将来に、人生に濁りを加えてしまったら?

取り返しのつかないほどの影響を与えてしまったらどう償えばいい?



そんな恐怖が私を蝕む。



その傷はじくじくと、痛みを訴え続ける。

癒えることのない傷口をそのままに、私は今日を生きる。

目が潰れんばかりに輝くこの世界を、私は今日も歩く。




あなたの恐怖は見つかりましたか。


見つかったのなら安心ですね。

恐れているモノが何なのか見つけられれば、対処できるのだから。


見つからないのなら、次の恐怖でお会いしましょう。

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