目次 次へ 1/22 夢をつかむために。 その日。街には重く分厚い雲が覆いかぶさっていた。 4月だというのに桜はつぼみで、新生活を始める若者の活気づいた空気さえ、微塵も感じられなかった。 「さあ!今日からここで頑張るぞー!」 その言葉を発した本人。 ―――――青柳レイナはこの街、いやこの世界には少しばかりそぐわない人物であった。 レイナは、自分の入学式へと足を運んでいた。 夢への第一歩を踏み出すために。 自分の人生を青柳レイナとして終わらせないために――――。