出会い
「早く行かないと…。」
私、星村 夏音はお店までの道を走っている。
今日に限って、起きるのが遅くなってしまった。
つまり、寝坊という事。
私が働いている会社は、ドラッグストアといってお薬はもちろん、食料品・日用品まで取り扱う所なんだ。
その準備が、朝の勤務の時にはある訳で…。
それに今日は、新入社員の人が来るみたいだから、早めに行こうと思っていたのに。
そんな事を考えながら走っていると、お店が目の前に見えてきた。
「…はぁ、やっと着いたぁ。」
裏口のドアを開けて、更衣室まで走っていると、店長の松本さんと知らない男の人が話しているのが、見えた。
もしかして、この人が新入社員かな?
真面目そうな人だな…と第一印象は思った。
更衣室に入ると、パートさん達が挨拶をしてきた。
『星村さん、おはよう。』
「おはようございます。あっ、今下にいた人って…」
『うん。新入社員の人みたいだよ。』
さすが、パートさん達。情報が早い…。
「そうなんですね。」
と話していると、階段を上ってくる音が聞こえた。
入ってきたのは、さっき見た男の人だった。
『おはようございます。初めまして。深瀬 翔といいます。よろしくお願いします。』
『おはよう。よろしくね。』
とパートさん達が言い、私も「よろしくお願いします。」と言いながら、改めて深瀬さんを見てみた。
目が大きくて、男の人だけどかわいい人…と思う。
それが私達の出会いだった。




