表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愚者の楽園に転移したけどまったく問題ない  作者: 長城万里
2 永遠の混沌

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/186

96 四神 2

「それじゃあ始めましょうか」


鳳凰は羽を広げて空を飛ぶ


「<気合い>全力投擲!」


薙刀を投げる


「投げやりになってるのかしら?」


羽ばたいて風を起こす鳳凰

薙刀は強風に煽られてよそへ飛んで行く


「薙刀は槍じゃねえよ!」


(そういう意味じゃないわよ)


手元に薙刀が戻る


「自在に手元へ戻せるのね」

「便利だろ?」


鳳凰が羽を大きく広げる、そして羽ばたく

同時に無数の炎の玉がベンケイとヨシツネに飛んでくる


「そいつは効かねえな♪」

「そうですね姫」


ベンケイは薙刀、火雷神(ひらいしん)で炎の玉を吸い込む

ヨシツネは口を開け吸い込んでいく


「なにそれ!?」


「返すぜ♪」

「姫、返さず私にください」


「そうだな、その方がいいか」

「はい」


吸い込んだ炎の玉をヨシツネに放つ

ヨシツネはそれを吸い込む


「あいつに返しても炎の身体だから無意味だもんな」

「その狐、炎食べるの?」


「食べると言うより能力上昇の条件ですね」

「意味がわからないわ」


「見せてあげましょう、戦闘形態!」


ヨシツネの身体が1000倍ほどの大きさになる

金色の体毛、9本の尻尾、そう、九尾の狐である


「あんた、九尾だったのね

 なるほど、炎を吸収しただけ強くなるわけね」


動物型ガイド精霊のトップクラスは四神

九尾の狐はそのすぐ下のランクである

なので実力差はさほど大きくはない


「炎を吸い込む薙刀に九尾の狐が相手ね

 これはわたしの相性的に厄介だわ」


ベンケイがケンタにヨシツネのことを伝えた

そして相性を考えて鳳凰にぶつけることにしたのだ


「でも千日手になるわよ? お互い炎系なんだから」


鳳凰に炎の攻撃は無意味、ヨシツネは炎を吸収する

ベンケイは火雷神(ひらいしん)で炎を吸収するから攻撃が通らない

3人とも睨み合うだけとなってしまう


「だが、物理なら通るだろ、サンドバッグ!」


薙刀を突き出す


「そんな遠く、か、、ら、、、?」 ドスッ!


飛行状態であったが吸い寄せられ地上へ降ろされる

そして足の部分に薙刀が突き刺さる


「腹狙ったんだけどな」


巨体なので足になってしまったのだ


「残念ね、身体が炎でできているから痛くも痒くもないわ」

「そうかい?」


不敵に笑うベンケイ


「あら? なんか力が抜けていく?」


鳳凰は気付く、そしてすぐに刺さった薙刀から身体を離す


「おっと気付かれたか♪」

「厄介ね、その薙刀」


火雷神(ひらいしん)は炎を吸収する

鳳凰の身体は炎でできている

すなわち吸い込まれる対象物なのだ


刺さったところから鳳凰の身体(炎)を吸収していたのだ


「それ、もう一度!」


また薙刀を突き出す

そして刺さり吸収を始める

すぐに離れる鳳凰

それが10回分繰り返される


「変なスキルに厄介な武器

 でも離れている間に少しは回復できるわ」


「10回終わっちまったな

 じゃもっかいサンドバッグ!」


「回数制限タイプのスキルのようね

 なら使い切ったら終わりね」


鳳凰は刺されてもすぐに離れたらさほどダメージはないと考えた

事実、離れたら少しずつでも回復できるので逃げ切れる

スキルの回数を使い切らしたら鳳凰への攻撃手段を失う


「そらよ!」


薙刀を突き出す、刺さる


「いくら繰り返しても最終的にあんたの敗けよ!」


離れようとする鳳凰


ガシッ! 「えっ!?」


離れることができない鳳凰


「私を忘れていましたね鳳凰さん」

「ちょ、あんた、放しなさいよ!」


ヨシツネが背後からがっちりホールドしている

そのため刺さった火雷神(ひらいしん)から逃げられない


「これで吸収し放題だ!」

「ちょ、やめ!」


ぐんぐん吸収されて力が抜けていく鳳凰


「サシだったら私が敗けてたけど、悪いな、2対1で!」

「はーなーしーなーさーいー!」


ジタバタするがヨシツネの9本の尻尾でがっちり捕縛されている

ぐったりし始める鳳凰


「なあ、敗けを認めてくんない?」

「うう、あの方にこんな姿、見せたくなかった、、、」


「おい、マジでやばそうだから敗けを認めろよ!」


さすがに消滅とかさせたいわけではない

ベンケイも焦る


(こいつ、消滅してでも負けを認めないつもりかよ)


ベンケイは迷った、だがここで引くわけにもいかなかった


(ギリギリまで、消滅しないギリギリまでだ! くそっ!)


どんどん炎の身体が小さくなる


「げっ! なんだアレ!?」


そのとき巨大な炎の塊が飛んできた

ヨシツネは背を向けているので吸収できない

火雷神(ひらいしん)は鳳凰に刺しているから使えない


「避けろヨシツネ!」

「はいっ!」


鳳凰の拘束を解きヨシツネはその場から離れる

ベンケイも火雷神(ひらいしん)を抜いて離れる


ドバンッ!


炎の塊は鳳凰にぶつかる

その炎の塊により鳳凰の身体が元に戻った


「ちぃっ、復活しやがった」


鳳凰がゆらりとベンケイの方を向く


「わたしの敗けよ」


臨戦態勢で構えたベンケイ

だが鳳凰による突然の敗北宣言で拍子抜けする


「復活したのに敗けを認めるのかよ」

「ええ、反則負けよ」


「今の炎の塊のことか?」

「そうよ、あの方がわたしのために飛ばしてくれたのよ」


「いいんじゃね?」

「なんでよ、外部からの救助なんて卑怯でしょ」


「そっちは一人なのに私たちは二人掛かりだったんだぜ」

「それは始めから決まってたことでしょ」


「ごちゃごちゃうるせえな!

 2対1が2対2になっただけじゃん!

 ほら、続きやるぞ!」


ベンケイは構える


「はあ、まいったわ、ほんと認めるしかないじゃない」

「なんだよ、やんねえのかよ」


「言ったでしょ、わたしの敗けよ

 ああ、さっきの反則負けとかじゃないわよ?

 純粋にあんたたちを認めたってことだから」


「いやでもまだ決着が」

「姫、決着は着きましたよ」

「ヨシツネ? どゆこと?」


(この子、バカなの?)


「この勝負の本来の目的は戦闘の勝敗ではありません

 私たちが信用に足る存在かどうかを見極めるためのものです」


「そういうことよ、わたしはあんたたちを認めたの

 だからこの戦いはお終いってこと」


「・・・・・・・・・・ああ、そうだったな、忘れてた」


(この子、多分脳筋ね、または戦闘狂だわ)


「認めるの早まったかしら、、、」

「すみません、姫は戦いに夢中になる方なので」

「なんかあんたとはわかり合えそうだわヨシツネ」

「ちょ、お前らひどくね!?」


このまま続けていたら鳳凰が勝っていただろう

それでも真っ向から戦おうとする姿勢を鳳凰は気に入った

こちらが卑怯であっても責めることもしない器の大きさ

だから鳳凰はベンケイたちを認めたのだ


ベンケイとヨシツネ、鳳凰に認められ決着






「それじゃあいくよー♪」


ドシン! ドシン! ドシン!


両前足で踏み付けてくる白虎

アオイは速い動きで躱していく


「うわ、降ろすよりも先に逃げられてる、すごいねキミ♪」

「忍者ですから」


「ニンジャおもしろーい♪」


ドシン!


「あれ? 消えた?」


キョロキョロまわりを見る白虎

だがアオイとサスケの姿が見当たらない


「かくれんぼー? よーし、すぐに見つけちゃうよ~♪」


アオイとサスケは気配と音を消している


「匂いを嗅げば一発だよ♪」


白虎は匂いを探る


「あれ? 変な匂いがするからわからないや」


アオイは匂い袋を使って周辺の匂いをほぼ同一のものにした

アオイとサスケも匂い袋を持ち、粉も付けていた


(このまま背後から壊鬼激喰(かいきげっしょく)で力を削ぐ)


「うーん、面倒だから適当にいくよー!」


白虎は縦横無尽に走りまくる

たまに転がったり飛び跳ねたり予測不可能な動きを入れて


(ちょ、危ない!)


背後に回るどころではなくなった

必死で白虎にぶつからないようにするアオイ


アオイに対して攻撃を仕掛けているわけではない

適当に動き回っているだけなのだ

そのため動きを予測できず回避に集中せざるを得なくなった


「うわっ!」 白虎が足を滑らせる


まさに予測不可能、白虎の後ろ足がアオイに当たる


(しまった!) ドカッ!


こんなものは攻撃ではなくただの事故である

だがその事故でアオイはダメージを喰らう


「あ、出てきた」


さすがに姿を現さざるを得ない


「くっ、こんな形で炙り出されるとは」

「あの変な匂いもなくなったね♪」


白虎が動き回った風圧で匂いは飛ばされ消えたのだ


「仕方がありません、真っ向勝負です」


両手に短刀を持ち構える


「正面からだとボクが踏み付けちゃうよ?」


ザシュ!


「え、なに? 背中引っかかれた?」 ガクン


白虎の身体が沈む


「魔爪、これであなたの意識を刈り取らせていただきました」


アオイが正面で構えて意識を向けさせる

その隙にサスケが背後から魔爪で白虎を倒す

という策であった、が


「よいしょっと、びっくりしたなあ」


何事もなかったかのように起き上がる白虎


「うええっ!?」「なんと!?」


「そんなに驚かないでよ、少しは効いたからそれ」

「いや、でも、気を失っていないじゃないですか」


サスケが慌てる


「ちょっと足がしびれたよ」

「それだけ!?」


「ボクね、状態異常耐性が高いんだよね♪」


魔爪が与える状態異常は<気絶>

魔爪の効果を激減させるほど高い耐性力だったのだ


「サスケ、こっちへ!」


サスケを呼ぶアオイ

アオイのもとへ行くサスケ

そしてアオイの頭の上にサスケが乗る


これによりアオイはさらに速度が上がる

全方位の空間掌握のおまけ付きだ


「それでどうするの?」

「こうします」


そう言ってアオイが消える

気配を消したわけではない、全速力で動いただけである


「わ、速いね!」


白虎の背後に一瞬で回り込む

白虎は即時に反応して振り向きながら引っ掻きにいく


しかし空振り、アオイはそれも計算の内だった

跳んで上空から白虎の背に降りる


「ひゃっ! 上から!?」


さすがに背中に手が回せない

アオイは刀を突き刺す


「いたっ! ちょっと痛いよ?」


アオイは背中から飛び降りながら


壊鬼激喰(かいきげっしょく)!」


白虎の身体から黒い霧のようなものが出る

刀に吸い込まれていき刀全体が黒くなる

真っ黒になった刀は霧のように消えていく


「うわ、力が抜けてく、でも!」


よろけながらもアオイに飛び掛かる白虎


「させません!」


アオイの頭から白虎の顔にサスケが跳び移る

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願いいたします


四神との戦い、次回、アンナパイセンパネェっす

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ