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愚者の楽園に転移したけどまったく問題ない  作者: 長城万里
2 永遠の混沌

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69 シズカ対アオイ

「始める前に勝利者の報酬を変更しよう」


いきなりの報酬変更ですか


「敗けたら所持しているアイテムや装備のどれか一つを差し出す

 これが勝利者の報酬だがそれを私とアオイでは他のに変更する」


「いきなりなんなんですか」

「私が敗けたら一つだけアオイの質問に嘘偽りなく答えてやる」


それは、魅力的な報酬です

ベンケイ殿ですかと聞けば正直に答えてくれると言うことだ

もちろんシズカさんは本当に正直に答えてくれるでしょう

この報酬変更はありがたい


「私が勝ったら一つだけ私の頼みを聞いてもらう」


さすがに無茶な頼みはしてこないでしょう

わたしの方に利が大きいような気がします

何か裏があるのでしょうか?


「疑ってるようだね、別に何も画策してないよ

 でもアオイたちは私に聞きたいことがあるんだろう?

 だったらリスクは承知で飛び込むべきだぜ♪」


ニカッと笑って親指を立てるシズカさん


ああもう、そういうとこ! そういうとこがベンケイ殿!

わかりましたよ! 乗って上げますよ!

勝って正体を暴いてみせますよ!


「わかりました、それでお願いします」

「よっしゃ、そんじゃあ始めようか♪」


「それでは、始めて下さい」


ベルさんが開始の合図を出します


シズカさんが薙刀を構えます


わたしは速い動きで撹乱します


いつもは背後からクナイで首を狙いますが正面から足を斬り付けに行きます


スカッ


足がありません え? どこに?


薙刀が地面に突き刺さっています

そして抜けて上へ行きます


上を見るとシズカさんが上からわたし目掛けて薙刀で突きに来てます

咄嗟に転がって避けます


「躱したか、反応いいねアオイ♪」

「むしろシズカさんの反応が凄いです」


薙刀を地面に突き刺した勢いで上へ跳びそのまま薙刀も抜く

そして落下を利用して突き刺しに来たのです


自分で言うのもなんですがわたしはかなりの速さで動いています

それで足を斬り付けに来たことを察知するなんて凄いです

どこから攻撃が来るか見えていないとわからないものです


ですが止まりません

わたしはまた撹乱しつつ攻撃を繰り返します


背後からの一撃

前転して避けられます


上から短剣で突きます

薙刀の刃先で捌かれます


右脇腹を狙います

薙刀の柄で防がれます


もしかしてわたしの速さに目が追い付いている?


「どうしたアオイ、そんなもんか?」


明後日の方向に声を掛けています

見えていないようです


心眼? 野生の勘? 一体なぜ見切られているのかわかりません


わたしは左足を蹴りに行きます、でもそれは牽制です

薙刀の柄で防ぎに来ます、かかった!


右側がガラ空きになりました、蹴りを瞬時に引っ込めます

その勢いのまま回転して右脇腹を回し蹴りです


「サ―――――」 ボソリ


その瞬間、身体が引っ張られてバランスを崩します

倒れそうになったので回し蹴りの足を下ろす

シズカさんの右拳が近付いてきます

躱さないと、でも躱せない、殴られます


そのまま転倒します

ダメージも結構あります

でもすぐに体勢を整えます


「フェイントなんてやるじゃん、危なかったぜ

 それに倒れたままじゃなくすぐに体勢を戻したのは見事だよ」


「結局攻撃失敗なので褒められても嬉しくありません」


体勢をすぐに戻せたのはケイトさんのおかげです

うずくまっていては格好の的だと言われました

ケイトさんに言われた欠点は直すように努力しましたから


シズカさんがボソリと言いました

その瞬間、わたしの動きは封じられ殴られました


シズカさんの拳の速さよりわたしの動きの方が速いです

それなのに躱せませんでした、むしろ拳に吸い寄せられました

今のは多分、あの固有スキル、、、


「さて、そろそろ私からも攻撃開始といこうか」


やばい、アレだとするとあと9発攻撃を全弾必中させられます


とにかく撹乱させて狙いを定められないようにしないと

わたしは全速力で動き回ります


シズカさんが薙刀の柄で突きに来ます

もちろん見えていないので明後日の方向です


でも


ゴスッ!


お腹を突かれます、転倒します

すぐに起きますが痛いです、よろけます


見えていなくても攻撃に吸い寄せられます


離れていますがシズカさんはまた突きを放ちます


ドスッ!


離れていても攻撃に吸い寄せられます


転倒して起き上がります

今度は柄で左肩を強打されました

起きては強打の連続です

モグラ叩き状態です


10発目の攻撃は左足を払われて倒れます

強打の連続で足にきているところにとどめです

さすがに起き上がれません


「シズカさんの勝利です!」


ベルさんがシズカさんの勝利宣言をしました

わたしは降参していないし気を失ってもいません

でも5分過ぎていたので倒れているからわたしの敗けです

5分後は身体の腰より上が地面に着いたら敗けなのです


大歓声です、悔しいです

でも、このまま続けても多分わたしは敗けたでしょう

あと20発は同じ目に遭いますから


「立てる?」

「はい・・・・・」


シズカさんが手を貸してくれます

フラフラですがなんとか立ちます

回復薬を飲ませてくれました

おかげで動けるようになりました


「悪いな、5分だけ休憩する」


観客がざわつく


「手洗いだよ! 言わせんな!」


ドッと笑いが起こる


「アオイ、ちょっとおいでツレション」

「何言ってるんですか!」 真っ赤


ズルズルと引っ張られるわたし

うえぇ~っ!?



お手洗いではなく通路で止まります


「悪いなアオイ、こっそり話さないといけなかったから」

「だからってあんな恥ずかしいことっ!」 真っ赤


ごめんごめんと悪気ない顔で謝ってくれます


「それでなんでしょう?」

「私が勝ったら一つだけ私の頼みを聞いてもらうって言ったろ」

「はい」

「今から言うから絶対頼んだぞ」


何を頼まれるのかちょっと不安になってきました






まさかあんなに一方的にアオイくんが敗けるとは

アオイくんならあの攻撃スピードは躱せるはずだ

それが全てクリーンヒットでダメージが大きい

ん? 何か引っ掛かるな、なんだっけ?


「ただいま、、、」


アオイくんが帰ってきた

シズカさんも訓練場に戻っている


「お疲れアオイくん、残念だったね」

「実力の差ですよ、、、」


気落ちしている

やっぱり敗けるのは悔しいよな


「ところでシズカさんと何か話した?」

「べ、べべ、別にっ、何もっ、話していないでござるよ!?」


なぜそんなに動揺しているんだよ


「だってツレション行ったろ」

「お兄さん、デリカシーと言う言葉を知っていますか」

「そうでござる! 恥ずかしいでござる!」 ムキー!

「悪かったよ、怒るなよ」


アオイくんは動揺したりするとござる口調になる


「それでアオイさん、シズカさんとは何の話を?」

「アンナさんまで、何もないでござるっ!」


「怪しいですね」 ギロリ

「ひいっ!」 ビクビク


「アンナ、脅すな」

「だって何か情報を掴んだに違いありません」


俺もそう思うけどこれは無理に聞き出してはいけないと思った

ベルさんと症状が似ている


「多分、シズカさんに口止めされているんだろ

 そしてアオイくんは約束を絶対に守る子だ

 だから絶対に言わないから責めたら可哀想だ」


「むぅ、お兄さんは私以外に甘いですね

 私にももっと甘くしてくれませんか?」


「結構お前も甘やかしているはずだけど?」

「お前じゃなくてアンナです!」 プンスコ


わがままなお姫様だ

でもアンナもそれ以上は追及しなくなった


しょうがない、明日は俺も戦ってみるか

そうすれば何かわかるかも知れない



とかなんとか駄弁っているうちに二組目の戦いが終わった

5人組のパーティーだったが5分持たずに降参したようだ


そして本日最後の相手の登場


ストックさんだった

昨日、やる気満々だったからな


ストックさんの実力も見たかったので楽しみだ






さて、今日最後の相手か

このストックという奴、いいガタイしてるな

ただの筋肉自慢か、闘える筋肉か、楽しみだね


(姫、彼はプレイヤーです)

(そうか、それなら強いよな♪) ワクワク

(姫の方が強いと私は思います)

(主人びいきはやめなよ、私が強いのは本当だけどさ)


私のガイド精霊は主人びいきが過ぎる

デリートなんちゃらから助けたら懐かれた

あとは色々教えてくれて契約した


姫って呼ばれるのは少し恥ずかしいけど悪い気がしない

まあアンケートの内容から判断したらしいけど

私、姫って呼ばれるようなこと答えたっけ?


ま、いいや、今は目の前の相手に集中!

他の事考えながら闘うのは闘ってくれる相手に失礼だ

対戦相手に全力集中、手抜きはナッシング!


ストックと私は訓練場の中央に向かい立つ


「改めて名乗ろう、俺はストック、よろしく」


ストックが握手を求めてくる

もちろん握手するぜ


「私も改めて、シズカだ、よろしくな♪」


正々堂々としていて男前だね

闘い方も漢らしかったらいいんだけどな

そればっかりは闘ってみないとわからない


「それでは、始めて下さい!」


ベルがちょっとだけ面倒くさそうに合図する

まあ私のせいなんだけどね、ごめんなベル


ストックが構える、武器はなし


「俺はこの身体が武器だ、肉弾戦が俺の戦闘スタイルだ」


うひょー! かっけぇ! いいよあんた!


「気に入ったぜストック、私もステゴロで闘うぜ♪」

「いや別に俺に合わせなくてもいいぞ」


「違うよ、私がそうしたいだけだ

 それとも武器がなければ闘えない奴と思われているのかな?」


「そんなことは思っていない、気に障ったらすまない」

「じゃいいよな、ステゴロでも」

「ああ、問題ない」


やっぱいいよあんた! ストックは熱い漢だ!

こういう熱血漢は嫌いじゃないぜ♪


私の血も熱く煮え滾るぜ!


(姫、落ち着いて下さい)


むーりー♪


(・・・・・・・)


ヨシツネが呆れているが放置だ

目の前のストックとの闘いにワクワクしているからな


私とストックの熱い闘いが今始まる! フンス!

次回、シズカ vs ストック

ド根性の殴り合い

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