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愚者の楽園に転移したけどまったく問題ない  作者: 長城万里
4 俺たちの戦いはこれからだ

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162/180

162 日常と就活

Bランクになって数日、俺たちはそれぞれの日常を過ごしていた


俺はゴロゴロしたり、たまに仲間と依頼をこなしたり

街をブラブラしたりダラダラしたりしていた


「こんな大人になったらダメですよ」

「らじゃー!」

「ぶらじゃー!」


「おまいら・・・」


アンナがゴミを見るような目で俺を見る、泣くぞ



ベンケイさんとアオイくんは討伐依頼をメインに活動していた

たまにアンナも加わる


アンナは屋敷にいるときはベッキーと屋敷の家事をやっていた


ベッキーは働き者で屋敷の掃除を毎日してくれている

空き部屋も放置していると汚れるからといってやってくれている


「家政婦じゃないんだからそんなにやらなくていいぞベッキー」

「自分ちの掃除ぐらいするでしょ?」

「ごもっともです」


なにを当たり前のことをという目で俺を見るベッキーさん



トムとハックは庭で毎日身体を鍛えていた

ベンケイさんとアオイくんから教わったことを反復練習している


強くなってベッキーを守りたいそうだ

いい弟たちを持ったなベッキー


そして13歳になったら冒険者になると言っていた

そのためにも鍛えているらしい


冒険者には13歳以上でないとなれない

ゲームのときはそんな設定はなかったが現実だからなこの世界は


「冒険者になったら早いけど父ちゃんの剣を使うんだ」


トムはシッドさんの剣を早く使いたいようだ


「僕は大冒険がしたいんだ」


シッドさんから冒険者活動の話を聞いて憧れていたらしい

大冒険か、大変なこともあるが楽しいもんな



ベッキーは午前中は屋敷のことをして昼から外出する

遊びに行くのではなく食材の買い出しなどである

もっと遊んでほしいと思うのだけどな


買い出しのついでに仕事も探しているそうだ

だけどなかなか見つからない様子


この世界、10歳以上なら働くことができる

それでも10歳の少女の働き口は少ない


今度ウーフさんに相談してみようかな?



「おはよお~」

「おそよう~」


サクラさんは昼少し前まで寝ている

昼メシを食べたら部屋でダラダラして昼寝する

夕方に起きて夕食と風呂を済ましたらまた部屋でダラダラ

ちょっとだけ夜更かしして就寝

そんな生活を満喫していた


サクラのまったり引きこもりライフである


とまあ、こんな感じでそれぞれの日常を過ごしていましたとさ




「やっぱりいつ見ても大きいですね」

「まあ商業ギルドだしな」


商業ギルドへサクラさんと一緒にベッキーを連れて来ている

ウーフさんにベッキーの仕事を斡旋してもらうためだ


「お久しぶりですケンタさん」

「こんにちはウーフさん」


急な訪問なのにすぐに対応してくれた


「忙しいのに時間を作ってくれてありがとうございます」

「いえいえ屋敷の件など色々助けていただいていますから」


俺はベッキーを紹介して仕事の斡旋を頼んだ

ウーフさんは少しベッキーと話しをして人となりを確認する


「真面目で働き者のようですね、ですが仕事可能な最小年齢の10歳

 さすがに紹介できる仕事先は少なくなります」


まあそうだよな


「ケンタさんのご家族におかしな仕事は紹介できませんから

 現在求人募集している中に良いものがあればいいのですが」


最小年齢10歳でも構わないというところ

ベッキーならどんな仕事でも頑張れるだろう

だからといってどこでもいいわけではない

求人募集には良いことを書いていても実際は違うところもある

ベッキーが酷い目にあうようなところは絶対却下だ


「ケンタさんたちもどうぞご覧になって下さい」


最小年齢10歳から働ける仕事先の求人資料を机に並べるウーフさん

全部で20枚ちょっとしかないがそれなりにはあるようだ

問題は変な仕事先かまともな仕事先かどうかである


俺とサクラさんとベッキーも見ていく


「あの、ウーフさん」

「なんですか?」

「さすがにこういうのは外してくれませんか」

「あ、すみません年齢だけ見て出してしまいました」


いそいそとそれ系統の求人を回収するウーフさん

それ系統というのは夜のお仕事である


「申し訳ない」


恥ずかしそうに謝るウーフさん

結局残ったのは12枚となった

おかげで絞り込めそうだ


「さっきの求人ってどんな仕事なんですか?」

「ベッキーにはまだ早い仕事だよ」

「でも10歳でも可能なんですよね?」

「そうね、この世界にもいるからねロリコン」

「ろりこん?」


うん、説明に困る

でもウーフさんがやんわりとベッキーに教えてくれた

少し恥ずかしそうに縮こまるベッキーだった

汚れ役をしてくれてありがとうウーフさん


「あら、これならいいんじゃないかしら」

「なんか良いのがあったのサクラさん?」


その求人を見せてもらう


「たしかにこれなら安心かも」

「でしょ♪」


「ベッキー、これが良いと思うぞ」

「えっと・・・」


ベッキーにも見せて説明する


「たしかに良いですね」


ベッキーも納得したのでさっそく仕事先へ向かうことにした




「こんにちはベルさん」

「いらっしゃいケンタさん、サクラさん、それとベッキーちゃん?」


俺たちは冒険者ギルドにやって来た


「依頼を受けに来たわけではないのよね?

 ベッキーちゃんは冒険者じゃないし」


「ああ、これの面接に来た」


求人募集の書類を見せる


「なるほど、そういうことですか、じゃ応接室へ案内しますね」


応接室で待っているとベルさんがお茶を用意してくれる

そのまま対面に座るベルさん


「面接はキットさんがやらないの?」

「人事関連もわたしの仕事なので面接はわたしがやります」


ベルさん人事も担当してるのか

もしかしてギルドでかなり上の立場なのか?


「ではベッキーさん、この求人の仕事内容はご理解していますか?」

「はい」


ベッキーちゃん、じゃなくてベッキーさんと言い替えている

やはり仕事関連だからだろう、子供ではなく一個人として対応している


「冒険者ギルドにある飲食スペースの給仕です」


ギルドには飲食スペースがある

冒険者の数に対して人手が足りなくて求人募集をかけていたそうだ


「では給仕経験はありますか?」

「少し前まで喫茶店で給仕をしていました」

「なるほど、それなら仕事内容は概ね理解していそうですね」


喫茶ギャバンで給仕をしていたからな


それにしても就職面接って緊張するな

自分が受けているわけではないのだが

サクラさんも緊張しているようだ


「わかりました、採用します」

「ありがとうございます!」


即採用、喜ぶベッキー


「そんなあっさり採用するの?」

「もっと色々質問されるのかと思っていたわ」


俺とサクラさんは拍子抜けする


「相手が知った人だしケンタさんたちの紹介だからね

 悪い子じゃないことはわかっているわ

 それに真面目で頑張り屋さんのようだから採用しました」


(なにより、いずれわたしの家族にもなる子だしね)


ベルさんがなんか俺を見て微笑んでいる、照れるじゃないか


それから細かい仕事内容や給金などの説明を受けるベッキー

準備があるので明後日から働くことに決まった


「なにかあったらわたしが助けるから頼ってね」

「はい、ベルさんありがとうございます」


同じギルド内だからベルさんという心強い味方がいる

安心して働けそうなので俺とサクラさんも安心する


「良かったなベッキー」

「うん♪」


この日の夕食はベッキーの就職祝いを盛大にやった


こらベッキー、祝いなんだから金額をメモるな!

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