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愚者の楽園に転移したけどまったく問題ない  作者: 長城万里
4 俺たちの戦いはこれからだ

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155 新生活

「「「ただいま♪」」」


ベッキー、トム、ハックが俺たちの家族になった

両親を亡くし、家も物も失った三人

もうなにも奪わせないからなと俺は心に誓った


今日から三人の新生活の始まりだ

昨日はさらわれて酷い目にもあった

だから今日はゆっくりさせよう

今後のことは明日からゆっくり考えればいい


「とりあえずもう昼だから昼メシにしようぜ」


ベンケイさんの言うとおり俺も腹減った

というわけでランチタイムだ


「じゃなにか作るわね」

「手伝います」


サクラさんとアンナが厨房へ行く

料理できない組の俺たちは食堂でくつろぐことにする


「あの、わたしも手伝います」


ベッキーが手伝おうとする


「ベッキーちゃん、今日はゆっくりしてて」

「そうだぞ、まだ疲れているだろ」

「でも、お世話になるのになにもしないなんて」


どうやらまだ遠慮があるらしい

まあまだ初日だから仕方がないか


だが断る!


「世話になるってなんだ、家族なんだからそういうこと言うな」

「そうよ、お客様じゃないんだから」


「・・・そうですね、もう家族なんですよね」

「そうだぞ」

「うんうん♪」


わかってくれたようで良かった、と思ったら


「だったらやっぱり手伝います」


「「なんでやねん!」」


俺とサクラさんがツッコんだ


「だって家族なんでしょ?

 だったら料理の手伝いぐらい当たり前じゃないですか?

 させずにくつろげって、それこそお客様扱いじゃない

 わたし、家族なんだよね?」


「「うぐぅ!」」


ベッキーの正論に俺とサクラさんは敗北した

なんかアンナが感心した表情で拍手している、ヤメロ


結局ベッキーも厨房へ行った

ベッキー恐ろしい子・・・




ランチタイムも終わって今度こそベッキーを休ませる

俺たちが特になにもしないので素直にベッキーも椅子に大人しく座っている


「腹休めもしたし、そろそろ屋敷の中を案内するよ」


元々貴族の屋敷だったから広くて大きい

迷ったらいけないので案内することにする

ベッキーたちの部屋も決めないといけないしな


「ここが風呂だ」

「こんな広いお風呂初めて見た」

「天井が高いや!」

「泳げそうだよ!」


ハック泳ぐなよ? アンナに怒られるぞ


「ここが厨房だ、ってさっき見たよな」

「はい」

「冷蔵庫がでかいや!」

「お部屋みたいだ!」


ハック入るなよ?




一階を案内し終わって二階へ上がる

二階と三階には各10部屋、計20部屋もある


「好きな部屋を使っていいぞ、間取りは全部屋同じだけどな」

「なんかわたしたちの家の敷地がすっぽり入りそうな広さですね」


まあ庶民の家と比べたらね


「広すぎるよ」

「走りやすそうだよ♪」


ハック走るなよ? こいつヤンチャすぎないか?


「あの、三人で一部屋じゃダメですか?」

「ダメじゃないけど、どうしてだ?」


ベッキーは10歳、年頃の女の子だ

一人部屋の方がいいんじゃないのか?


「こんな広い部屋、一人で使うのはもったいないです

 それに弟たちと離ればなれになるのはもう・・・」


そうか、そうだよな、俺の配慮が足りなかった

両親を亡くして残った家族はトムとハックだけ

昨日だって一人になって不安だっただろう


「ベッキーごめん、いいよ、三人とも同じ部屋にしよう」

「ありがとうおじさん」

「僕も姉ちゃんとハックと一緒が良かったからありがとう」

「僕も、だけど余ってる部屋で遊んでいい?」


「何して遊ぶんだ?」

「走ったり転がったり」

「ヤメロ」

「やめなさいハック」


ベッキーに叱られてハックはしゅんとする

ハックは大物になりそうだ


二階の北側中央の部屋に三人は住むことになった

ベッドとクローゼットだけは元からある

しかし三人の荷物はまったくない


「よし、明日買い出しだ」

「お金がないから買えません」

「俺たちが出すに決まっているだろ」

「そこまでしてもらうわけには」

「家族なんだから遠慮すんなって言ったはずだ」


「それとこれとは別です

 いくら家族でもお金に関することは線引きが大事です」


シビアなご意見ありがとう


「じゃなにもなしで生活するつもりかよ」

「仕事を探して稼いだお金で買います」

「給金が入るまではどうするんだ」

「それは・・・」


「ほらみろ、無理だろ? だから素直に俺たちに買わせとけ」

「でもそれじゃもらってばかりじゃない!」


ベッキーが涙目で俺に怒る


「昨日だって、助けてもらって嬉しかったよ

 食事も靴も住むところも、もういっぱい、いっぱいもらった!

 なにもせず与えられるばかりなんて、そんなの家族じゃないよ!

 わたしたち、ペットや人形じゃないんだよ・・・」


やっぱり俺は大バカ野郎だ

ベッキーの言うとおり与えてばっかりなんて家族じゃない

こいつらに不自由をさせたくない気持ちばかりが先走っていた


「ごめん、俺が悪かった

 でも決してペットや人形扱いはしていない

 それだけはわかってくれ」


俺はベッキーたちに頭を下げる


「・・・うん、わたしもごめんなさい」

「ベッキーは悪くないだろ」


「わたしたちのことを思ってしてくれていることなのはわかっているの

 自分が子供でなにもできないことの八つ当たりなの、ごめんなさい」


ベッキーも頭を下げる


「じゃあさ、とりあえず今回は俺たちに買わせてくれないか?

 それでベッキーが働いて給金が入ったら少しずつ返してくれたらいいさ」


「うん、そうする」


無期限無利息だがな

というか返し忘れてくれて大いに結構

まあベッキーは真面目だから返すだろうけど


それから夕食と風呂を終えて就寝した

明日はベッキーたちを連れて買い出しだ

第四章始まりました、章タイトルが不穏だけど気にしないで下さい

五章、六章とちゃんと続いていきますからまだまだ終わりません

俺たちの戦いはこれからだ!

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