13 ガイド精霊
アンナは精霊だからFPOプレイヤーではない
FPOプレイヤーはあっちでゲームをしていた人間だ
ならなぜ精霊がFPOを理解しているのか
「まずFPO運営の方々は普通にあっちの世界の人間です」
「異世界転移させているのに?」
「転移をさせたのは運営ではなく神様です」
アンナの説明によると
とある神がこの世界を創った
色々手を加えたら魔物とかが異常に強くなり過ぎてしまった
この世界が崩壊してしまうかも知れないほどに
でもせっかく手を加えたのに弱くするのは勿体無いと神は思った
だったら他の世界から強い奴を呼んじゃえと神は閃く
だけど普通に転移させるだけなのはつまらないと神は考える
俺たちの世界でゲームと言う形でプレイさせて鍛えていく
だが力を持ち過ぎた人類も危険である
転移させる人材が逆に崩壊をもたらすかも知れない
なのでアンケートと言う形で選別することにした
そして選ばれし者たちがこの世界へ送られた
と言うことだ
「何て勝手な神様、、、」
「だよね、でも俺はFPOに来れて嬉しかったよ
ケンタは来たくなかったのかい?」
「いや俺もあっちに未練はないしFPOに来れて嬉しいよ」
「それはよかった、俺も同じくあっちに未練はない
だってあっちには精霊も妖精もいないからね
ここならたくさんいるはずだから最高だよ♪」
よっぽど精霊や妖精が好きなんだなラインハルト
「FPO世界への転移についてはわかったよ
あとはアンナについて教えてくれないか」
「FPOのナビにガイド機能があるのは知っていますよね?」
「あるね、使ったことないけど」
「そうだね、ガイドなしでプレイしてたよ」
「お兄さんはともかくラインハルトさんもですか?」
「うん、自分自身で知っていくのが楽しいからね」
「わかる、俺もそうだわ」
アンナが少し困惑した顔をする
「ガイド機能はナビにメッセージを表示しません
ガイド機能を起動させるとガイド精霊が出現します
ガイド精霊は対話形式で案内してくれます
一緒にFPO世界を回れたのですよラインハルトさん」
「何っ!? そ、そんな、精霊と一緒に冒険が出来たのか、、、
はっ! そう言えばたまに精霊を連れているプレイヤーがいたな
そうか、そう言うことだったのかっ! うおおっ!」
精霊好きなのに気付けなかったのがショックのようだ
「そ、そうだ、それなら!」
ラインハルトがナビを起動する
「な、ない! ガイド機能が何処にもない!?」
「この世界のナビにはガイド機能がありません」
「何てことだ・・・・・」
ラインハルトはうな垂れる
「あの、ラインハルトさん、気をしっかり持って下さい」
「ふ、すまないアンナ、俺はもうダメかも知れない」
大ダメージだったようだ
「ナビにガイド機能はないですがガイド精霊はこの世界に存在しています」
「本当かいっ!?」 ガバッ!
復活のラインハルト
「はい、世界中に散らばっています」
「生きる希望が湧いてきたよ♪」
「もしかしてアンナもガイド精霊なのか?」
「お兄さん正解です、私はガイド精霊です」
「アンナ、俺のガイド精霊にならないか?」
ラインハルトがアンナをナンパする
「ごめんなさいラインハルトさん、先約があるのでダメです」
「ふ、いいさ、アンナより可愛いガイド精霊を見つけてやるさ、、、」
フラれるイケメンって初めて見た
「先約があるってそいつは何処にいるんだ?」
他のプレイヤーが近くにいるなら会ってみたい
「えっと、お兄さんなんですけど」
「え、俺? 何で?」
「あっちでは各プレイヤーごとにガイド精霊が与えられていました
こっちではガイド機能がないので与えられません
そのためガイド精霊は役割を失って野良精霊となっています」
アンナが少し悲しそうな顔をした
「私たちはパートナーを探し求めて彷徨っています
だからFPOプレイヤーかどうかを確認しているのです」
「俺に接触してきたけどプレイヤーかどうかわかるものなのか?」
「はい、こっちの人類とプレイヤーでは魔力の質が違うんです」
「そうなんだ、だからピンポイントで俺を見つけたのか」
「はい」
「でも何で俺なんだ?」
「ガイド精霊の中には上位個体が三名います
アンケートの得点上位三名のパートナーに決定しています」
「トッププレイヤーに上位個体は与えられるってことか」
「はい、そして私は上位個体序列一位のガイド精霊です」
「そんなすごい精霊だったのかアンナ」
「ということはアンケートトップはケンタってことかい?」
「はい、お兄さんがプレイヤー序列一位です」
あのアンケートで最高点を出したのか俺
嬉しいような嬉しくないような複雑な気持ちだ
「羨ましい、二位と三位の奴らも恨めしい
ガイド精霊が初めから決まっているなんて」
「でも何で最初から近くにいなかったんだ?」
「プレイヤーのランクごとにスタート地点が変わります
ガイド精霊は別の場所へランダムに配置されます
そのためすぐに会えるとは限らないのです」
「下手すりゃ一生会えない可能性もありそうだな」
「そうですね、そうなると悲しいです」
寂しそうに笑うアンナ
「でも二人は会えたじゃないか、運命かもね」
「はい、きっと運命です♪ ね、お兄さん♡」
俺はそんな恥ずかしいこと言わないぞ
アンナが期待した目で見ているがスルーだ
「それで肝心の襲われていたのは何でだよ」
必殺、話題逸らし!
「ゲームで不正改造や違反常習者のプレイヤーもいましたよね」
「うん、いたね」
「そういうプレイヤーをFPO内から自動的にBANする機能が備わっていました」
「聞いたことはあるな」
「それをデリートシステムと言います」
「もしかしてあのマネキンが?」
「はい」
「でもガイド精霊をBANする、排除するっておかしくないか?」
「BANだけでなく不具合を自動修正する機能も持っているのです
私たちはこの世界では役割を失った野良精霊だと言いましたよね
不要な存在として認識されてデリート対象にされてしまったのです
私たちガイド精霊はこの世界の不具合だと言うことですね、あはは」
泣きそうな顔して笑うなよ
「この世界は現実です
ガイド精霊は生身で自我もあります
それは他の人たちや魔物なんかも同じです
痛みもあるし血も流れています
でも奴らデリートシステムには関係ありません
排除対象と認識すればお構いなしに命を奪いに来ます」
「・・・・・そいつら探し出して全滅させてやる」
ラインハルトからもの凄い圧を感じる
ガチで怒っているのがわかる
俺も同じ気持ちだ
「こうしている間にも何処かで奴らに精霊が、、、」
「だけど精霊も奴らも何処にいるのかわからない」
「二人の気持ちは嬉しいです、ありがとうございます
でも出会ったときに助けていただけるだけでいいのです
私たちも隠れますし中には戦える者もいますから」
戦闘ができるガイド精霊もいるのか
「そうだね、悔しいけどそれしかないんだね」
「さて、他に質問はありますか?」
「これだけ聞けたら充分だ」
「俺もないよ」
アンナが椅子から立ち上がり俺に近付く
「では正式にパートナー契約をしてもいいですかお兄さん」
「ああ、もちろんだ」
「ありがとうございます、では手を出して下さい」
アンナが右手を差し出す
俺も右手を出して手を繋ぐ
アンナの身体が薄く銀色に輝く
『プレイヤー序列一位、ケンタ・ウロス
ガイド精霊序列一位、アンナ・イニン
パートナー契約処理開始
事前契約の確認、、、 完了
契約承認中、、、 完了
パートナー契約を完了致しました』
アンナをまとっていた光が消える
「これで私とお兄さんはパートナーです♪
これからよろしくお願いしますね、お兄さん♡」
「お、おう」
「くぅっ、羨ましい、、、」
フルネームがアンナ・イニン
ガイド精霊=案内人だからだろう
FPOやっぱおかしい(人のことは言えない)
「ところでなんでお兄さんなんだ?」
「アンケートの回答からこの呼び方が喜ばれると判断したからです」
「ほう、ケンタは妹萌えなのか?」 ニヤニヤ
「うぐぅっ!」(図星)
「あーあ、俺も早くガイド精霊を探そうっと」
「ラインハルトさん、そのことなんですが」
「何だいアンナ?」
「じつはラインハルトさんはプレイヤー序列二位です」
「ん? 二位? 俺が?」
「はい、ですので上位個体序列二位が事前契約済みです」
ラインハルトが一瞬固まった
「そ、それじゃ俺を待ってるガイド精霊がいるってこと?」
「はい、多分そんなに離れていない場所にいるはずです
魔力感知の範囲内に入れば近寄ってくると思います
私がお兄さんに近付いたように」
「よし、この村を拠点に周辺の村や街を探してみよう!
教えてくれてありがとうアンナ♪」
俺が一位でラインハルトが二位
三位がどんな人なのか気になる
パートナーゲット! やっと旅の仲間ができました
今後少しずつ増えていきます(物語のお約束ですね)
今回は転移理由、アンナの正体、マネキンの説明回
まだ謎や伏線が残っていますが今後に期待
次回、アンナが・・・・・・・
アンナ「え? 私どうなるの?」
ケンタ&作者&女性店員 ニヤリ(悪い顔)
アンナ「何ですかその悪人顔は! って誰!?」




