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教団を殲滅せよ

作者: 昆布

初投稿ですどうも

俺は椅子に腰かけながら雨が降る都会の景色を眺めていた。土砂降りの中様々人が道路を行きかう。


そんな光景を眺めていると扉が叩かれる。昨日手紙をよこしたあの人だろうか。


「はいるよ」と外から声をかけてくる。


「どうぞ」


入ってきた大柄な男は深くフードをかぶって、黒い手袋をしている。手には皮のバックを持っている。


「同志よ、今日は頼みがあってきた」


「どうした?藤」


「黄色い神を信仰するやつらの拠点を発見した」


そう言って地図を取り出した。


「ここがその場所だ」そう言い地図のある場所を刺す。


「昏睡の森か」


「ああ、あんなやばいところに拠点を置くとは、あの神の籠を受けたものたちらしいよ」


「それで、どうするんだい」


「無論見つけたからには、壊さないとな」


「それで何人で行くんだ?とはいえ俺に頼むってくとは、それほど人数が確保できてないってことだろうが」


「俺とお前それと武器合わせて4」


「4……4!?二人と二本で敵地を壊滅させるだって!?馬鹿なのか?」


「まあでもできなくはないでしょ、昔は私等二人であそこのトップを張ってたんだから」


「不可能ではないが……まあいいだろうやってやる。とはいえこっちにも準備がある、数日後にまたこちらに来てくれそれまでに準備を終わらせておく」


「さっすがタイニー、じゃあよろしくな」


そういって部屋を出ていった。


昏睡の森か、あそこは霧が濃くて長居すればおのずと意識を落とし、助けがなければそこで永眠する。とても恐ろしい場所だ、仕方がない久しぶりにあのマスクを使うか。


マスク

神聖な神の籠がかかったもの。それはどんな事柄からも守ってくれるが、その代わりにその人の命を食らう。


物置に入っていたマスクを何とか取り出し、ナイフを研いだり、ローブや手袋の新調などをし、当日への準備を進めた。


「タイニー失礼するよ。準備はできたか?」


「もちろん、それと久しぶりだなシダ、メト」


「ああ、久しぶりだな海上要塞の攻略戦時以来だな」


「あのときは総出で行ったのに今回と来たら」


「まあまあ、あのときは本拠地だったが今回のは研究所の支部みたいなところだろ、問題ないだろ」


「私も大丈夫だと思います」


「お話もいいがそろそろ移動するぞ」


藤がそう言い地下通路を通って壁外へ出る。


三時間ほど道を歩き、これより先危険なため立ち入り禁止と書かれた看板を見つけた。マスクをつけ森に入る。


霧が濃い、少しでも離れればはぐれてしまいそうだ。


「なあ、藤あとどのくらいだ、結構奥に入って来ていると思うんだが」


「そろそろだよ」


それから数十分くらい歩いただろうか、掘り返されたような跡がある地面にたどり着いた。


「ここが例の場所か?」


「そうだよ、ここにハッチが隠されているらしい。お前らは待ってな、私たちで掘り返すから」


「それじゃあ待ってますね」


二人は木の根に座り、こちらを見ている。俺は藤の出したスコップを片手に地面を掘った。ある程度の深さをほった頃カンッという音とともに、鉄製のハッチが出てきた。


「やっと出てきたな」


「ああ、二人ともハッチが見つかったぞ、こっちに来い」


ふたりとも立ち上がりこっちによってくる。


「それで、これをどう突破するんだ」


「壊すよ、ちょっと穴から出て」


「わかった」


藤が赤い魔法陣を出現させる。


「『火球』」


藤がそう唱えると爆発音とともに地面が揺れる。


「行くぞ」


地下へと侵入する。


「こっからは別行動で、タイニーお前はこの階を担当してくれ俺は二人を連れて下に行く、終わったら最下層で合流しよう」


そう言って藤は二人を連れてすぐ傍にあった階段を下っていく、襲撃を知らせる鐘の音が通路に響き渡る中、迫りくる敵を殺し死体の道を作りながら先へと進む。


入り組んだ通路を走り回り、堅牢な扉の前についた。


ドアノブに手をかけた途端顔の横を石の槍がかすめる。


一旦扉から離れ魔法を唱える。扉を破壊するために『火球』を打ち、中にいる存在を焼き尽くすために『大火球』を放った。


煙立ち込める部屋からなにか来ないかと身構えてると、1㎥はある四角い土の箱が飛んできた。


俺は箱をかわした。箱は突き当りまで飛んでいって止まった。


箱の中から少女が出てくる。少女が貼りながらこちらによってくる。


俺は少女に向けて『火球』を放つ。少女は的確に岩で壁を作りこちらによってくる。


ただ流石に距離がありすぎたのか途中で疲れて歩き始めた。少女は大きな声を出して「止めてください!!!」という


俺はそんな事、気にもとめず火球を放つ。


「あなたがさっきのやったんですよね!!!」


少女は俺に聞いてくる。


俺は何も答えず攻撃を続ける。


「あの!!別にあなたに敵対してるわけじゃないんですよ!!」


攻撃の手を緩めることはないが俺は少女に聞き返した。


「私はここに実験体として誘拐されただけで!!何だったら監視を全員殺してくれたあなたは恩人です!!!」


少女は声を荒げてそういった。本当に誘拐されただけの存在だったら、殺してしまうのは悪い気がして、話だけでも聞いてやろうと思い手を止めた。


少女は走ってこっちに来る。


少女は息を整え話し始める。


「全くあいつらったらひどいんですよ。私を攫って閉じ込めて実験台にして、もうかれこれ十年はいますよ」


状況も飲み込めていない俺に聞いてもないことペラペラ話し始めやがった。久しぶりの話し相手だったのだろう俺相手に数十分間も愚痴をこぼし続けた。俺も適当に相槌を打ってやりながら話を聞いた。


要約すれば、誘拐されて、実験台にされた。で今俺に助けられたということらしい。


「……というわけなんですよ。であなたはこれからどうするんですか」


「下に向かうよ、お前はどっかに隠れてな、帰りにでも迎えに来てやるから」


「うーん、いやでも、うーん……あなたは恩人ですしここ迷路のようになっていますし、下まで案内しますよ」


「それはありがたいんだが……大丈夫なのか?」


「なんの心配もありませんよ、一応自衛の手段は持ってますから、さあ、行きましょ」


少女は俺の前に立ち先導していく、このフロアにはもう敵と呼べるようなものはいなく、何な邪魔も入ることなく下へと降りることができた。


上のフロアには焼き殺した敵の灰が舞っていたが、ここはとても血なまぐさい、死体から見て藤の戦い方ではないから、シダかメトのどちらかだろう。


「なんとも残忍な殺し方ですね、原形が残らないほど殴り殺されていますよ」


「ああ、そこらじゅう血溜まりができていやがる」


「そうですね、さっさと先に進みましょう、こんなところには長居したくありません」


その後も同じような光景が広がる階を数階ほど下に進み、通路を歩き階段へと向かっていると誰かに助けを懇願しているような声が聞こえてきた。


だがその声もガンッという鈍い音とともに止まった。


俺等はその音がした方へと向かった。


血溜まりにい足をつけた音に反応したのだろう少女が声を発する「まだいましたか、隠れてればいいのに」


「メト、待て待て俺だ」


「あなたでしたか、そちらの子は?」


メトに言われ俺はこいつから名前を聞いてないことを思い出した。


「確かに言ってませんでしたね。私はミウって言います、よろしくお願いします」


「で、こいつは信用におけるの?」


「大丈夫たいと思うよ、直感だけど」


「……そう、まあなにかしたら殺せばいいだけでし。さてもうこのフロアの敵は殲滅したと思うから、下降りましょ」


「そうだな、ミウ案内頼む」


「はい」


雑談を交えながら、通路を歩き血溜まりを抜け、階段を下る。


壁が凹みその下にはいくつものどこかが潰された死骸が落ちている。


「これはシダがやってますね、こんな狭い通路で武器を振り回さないでほしいものです」


「まあ、あいつだからな、あいつが周りのことを気にするわけがない」


「さて合流してから先に行きましょうか」


「なら壁が凹んでるところを辿っていけばたどり着きますよ」


壁や凹んでいる部分を辿って歩いた先には、シダが歩いている。


メトは俺たちを静止させる。メトはシダに忍び寄り、声をかける。


「シダ、一緒にいきましょう!」


「うわ!びっくりするなあ」


シダは振り返る。


「驚いただろうが、足音を消して近づくなよ」


「あはは、ごめんごめん、で一緒に行こ」


「もちろんいいけど」


メトがシダをこちらに連れてくる。


「なあそのガキは誰だ?」訝しげに聞いてくる。


俺は少しばかり説明をする。それにシダは納得したようだった。


「ミウ道案内頼んだ」


「はい」


そっからは何事もなく進むことができた。


下の階は壁も床もボロボロで、赤い粉が舞っている。所々に干からびた死体が転がっている。藤の仕業だろう。


「何があったんですかこの階」


「ぱっと見、藤が暴れたと言ったところだろう」


「その藤って方はそんなに強いのですか」


「もちろん俺らの主だからな」


「あいつは、教団の中でも指折りの契約者だ。だたちょっと狂信者じみていて的には容赦ないが、まあ悪いやつじゃあないよ、多分話も通じる」


「私大丈夫ですかね。無理やりなんですけど黄色い神と契約してるんですよね」


「まあ問題ないだろ、話し合いはできるやつだ」


そんなこんな話しているうちに下の階まで来ていた。


「ここが最下層ですね」


「そうなのか、なら、ここの主がいそうな場所ってどこにあるか知ってるか」


「そうですね、たぶん礼拝場かと」


「じゃあ、案内頼んだ」


ミウについて歩いていく、先に進むにつれ地面が振動しているように感じる。


「シダ、メト、警戒を強めろ」


二人は頷くをする。


少し通路を歩くと、左右に篝火が置かれた扉が姿を表した。


「ここが礼拝場か?」


「はい、たぶん」


「俺らのところとは大違いだ」


「中から主の気配を感じます」


「じゃあ開けるか」


俺は扉の取っ手を持って思いっきり引いた。


扉の先の光景は、目を疑うものだった。


2メートルをゆうに超える巨大な獣と全身を赤く結晶化した藤が戦ってる。


「藤!」


獣の攻撃を蹴りで弾き飛ばしその反動でこちらに飛んでくる。


「遅かったなタイニー」


「すまん」


「他は……全員いるみたいだな、であいつは?」


俺が藤に答えるよりも前に獣が言葉を発した。


「ミウじゃないかどうしてそいつらと一緒にいるんだ?」


「……………」


「何も言わないか…じゃあお前も死ね」


部屋の壁を埋め尽くす量の魔法陣が展開される。


「『第四武器』」そう藤が唱えると、シダの体が火をまといドロドロにとけ、藤の腕にまとわりつき鉄球へと姿を変える。


「藤も本気のようだな」そう言いながら壁の魔法陣を壊すために『火の弾丸』を使う。魔法陣は次々と破壊されていく。


藤が走り出し、鉄球の付いた腕を大きく振りかぶった。その大きな隙をカバーするようにメトが自分の腕をメイスに変えて敵の攻撃を防ぐ。


藤が振り回した鉄球は火を纏い、敵は離れようとする。しかしそれをミウの魔法で壁を作り防ぐ、仕方なく腕でそれを防ごうとする。しかしその破壊力は凄まじく腕を吹き飛ばし、敵の体もろとも叩き潰した。


それの衝撃は凄まじく、踏ん張らなければ吹き飛ばれそうである。ミウは後ろに壁を作って耐えているようだ。


しかしそれは地下にとってもかなりの衝撃だったらしく、ゴゴゴゴと音がなり、上からポロポロと砂が落ちてくる。どうやら地下が崩れ始めたよう


「『第四武器解除』……さてどう上に登るか」


「私がどうにかします」ミウがそう言う


「どうするんだ」と俺が聞く


「こうします」そう言うと巨大な魔法陣を展開し、そしてそこから石の塔が突き出てくる。


「これを登るんです。きついですがさあ、すぐに行きますよ」意外すぎて驚いている俺達にそう言いミウは、塔の中に入り登り始める。


塔の中は壁に松明がついていて中心に支柱が一本立っている。


どれくらい登っただろうか、途中から暇すぎて雑談をしながら登り始めていた。ようやく地上にたどり着いた。


そしてそこでようやく思い出したここがどんな場所か、疲れていたのもあってすぐに意識が朦朧としてきた。そんな中藤がこお言うのだけは聞こえてきた。


「ああ、そういえば、待ってろすぐに出るぞ」


藤は『火の鳥』を出しそれ俺等を乗せて空へと浮上する。


眠くなっていたが風にあたって少し目が冷めた。ミウはすでに眠っている。


壁が近づいた頃藤が鳥を低空飛行させ俺らは飛び降りた。


その後鳥は王国の上空を飛び消滅した。


俺らはいつもの抜け道を通って本部へ向かう。


光が一切ない空間で泥の人形をあしらいながら本部の建物へついた。


久々の本部は懐かしく感じた。見知った顔がいくつかある。


流石に疲れていたのもあって本部の客室を借りてミウをベットに寝かせその隣で寝た、起きてから今回のことを藤と話、家に帰った。


今回の任務は壮絶だった。


ミウはうちで一緒に仕事をするようになった。黄色い神の魔法はかなり強力で、仕事を一緒にするうちに仲良くなった。

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