学園イベント5
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ーーーーーー少し時間を遡る……ーーーーーー
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『なによ!このヤンチャ坊主!』
『おっ!やるか!』
楽しそうにファイテングポーズをとる、G。
『やらないわよ、バーカ。』
ここは音楽クラブ部室。各自発表会の最後の仕上げと調整を、残って作業していた。Kと、G。
『ああ、もうっ!なんでこんなにイライラするんだろう‼︎』
『そりゃ、アレだ、カルシウムが足りてないんだ。カルシウム。カルシウム取れ、カルシウム!』
『うるさーい‼︎‼︎』
『それか、そのイライラをドラムにぶつけるか!めちゃめちゃカッコイイハードロックが出来るぜぃーー!』
楽しそうに話す、G。
『あーーもう。ホントにうるさいんですけどーー!』
ウンザリした様子をみせる、Kだが、実はこんな空気も悪くはないと心の中では思っていた。
ふと、視線の先に居た、Mが立ち上がった。進んでゆく先には、Fと、Nの姿が。
その一連の様子を見ただけで、Kの心に何か嫌な気持ちが湧き上がる。
何やら焦っている、Fに、Mが嬉しそうに楽しそうに喋りかけている。
Kの心には暗い嫌悪感と嫉妬の心が渦巻き舞い上がる。
と。
『何、見てんだ?』
Gが話し掛けてくる。Kの視線の先を見て……
『あ。Fかーー。彼女の楽曲って何かいいよな。優しくって、暖かくって。』
そう言うと、Gは両手を胸に合わせ、目をつぶり頬を赤らめる。
ーーーーーー『死ねばいいのに』ーーーーーー
Kの心にはっきりとした殺意が湧く。
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ーーーーーーこれは後にイベントに追加された重要なエピソードーーーーーー
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『超電撃‼︎‼︎』
Kが叫ぶ。白い稲妻が屋上のフィールドを隈なく隙なく縦横無尽に駆け巡る。
「アクアシールド‼︎‼︎」
海の杖を右手高くかざし、宙から落ちて来る稲妻と、厚い藍色の波の膜が光り輝き、相殺する。
砕け散った水玉がキラキラとちらばる。その向こうに真剣な、眼差しのティア。
2人目が合って、Kの心に更に火が付く。
ーーーーーー『むかつく!』ーーーーーー
そこへ、ウシくんの剣が火の粉を散らしながら飛び込んで。原野の、風刃。ソラさんの、岩石投下。野崎の、水刃が飛んでくる。
ーーーーーー『あぁーーホントに鬱陶しいーー‼︎』ーーーーーー
全てを受けてもダメージはそれほどでも無い。だが、Kの鬼のホログラムは更に巨大化。
自分自身で張った、青くくぐもった虹色のドームバリヤーを壊し、キラキラと舞う光の欠片を吸収し、更に更に大きく変貌してゆく。
最終形態は、紅く染まった怒りの色を混ぜた鬼の姿。辺りを巻き込む大量の煙と共にその姿を現したのだった。
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ーーーーーーーー『死ね‼︎』ーーーーーーーー
Kの心の声が学園中に大きく響き渡る。
「まるで怪獣だな。」
原野が呟く。
「けど!」
と。ウシくん。
「倒さなきゃ!だよな。」
と。野崎。
「「「うん!」」」
3人の声がハモる。
「核がどこかにあるはずなんだけど……」
と。ソラさん。
「さっきまで体の中心だったんだけど……あの変化で見えなくなった……」
シールドを張りまくりながらティアが答える。
「どこだろう……」
「せいっ‼︎‼︎」
二段跳びをして焔の剣を振るうウシくん。ダメージはほとんど与えられていない。
スタッ‼︎‼︎と一旦屋上に着地する。そして、ウィンドウを素早く出し、風の剣に持ち替える。
ーーーーーー怒りの具現化。雷。風の剣でもダメかなぁ?ーーーーーー
そう呟くと、同じく二段跳びで巨大ホログラムに剣を振るう。と。風の剣のエルフの加護で思ったよりも高く高く飛び上がるウシくんの体。
クルクルッと2回転しながら「せいっ‼︎」と剣を振るい着地する。
「ん?」
その時、ウシくんの目に何か光るものが見え、後ろを振り返る。
「どうした?」
原野の呼びかけ。
「アイツの本体、あの時計塔!」
そう言って、ウシくんは1枚のカードを取り出し高く掲げた。
「翼竜‼︎」
ーーーーーーーーボム‼︎‼︎ーーーーーーーー
白い煙が舞い。大きな翼竜が現れる。
ーーーーーーーーバサッ‼︎‼︎ーーーーーーーー
翼を広げる翼竜の足に掴まり、一直線に時計塔へと向かう。
「あのバカッ‼︎」
原野も『翼竜』のカードを取り出し高く掲げた。
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ーーーーーーーーストッ‼︎ーーーーーーーー
『………。』
気配を感じ、Kが顔を上げる。目の前には何もなく、何気なく隣を見る。
「………。」
そこには翼竜の脚から降り立ったウシくんが居た。三角屋根に足を滑らしそうになっている。
『何しに来たのよ。』
面倒くさそうに口を開く。
「みんなを戻してくれ。」
不安定な屋根の上でウシくんは屋根を掴んで座った。
『戻す?』
「あ。いや、この場合、目覚めさせてくれ。が、正しいのか?」
『知らないわよ。』
先の尖った時計塔の上。Kはダルそうに先に付いている十字架を左手に掴みゆっくりと立ち上がった。
北校舎屋上のホログラムを見つめ……
『アレだって、何で暴れているか、わからないもの。』
「え?」
紅くくぐもった巨大ホログラムは両手を上げ、屋上を叩き付けながら身体中から白い稲妻を定期的に放ち、白い火花を散らしている。
『もう、どうでもよくなっちゃったわよ。』
「どうでもよくないっ‼︎」
叫ぶウシくん。
『そうよね、アナタ達にとってはそうよね。さっき、Fの事。『人殺し』って言ったけど、本当の人殺しは私なんだから。』
「ばかいえ‼︎」
『バカじゃないわ。本当よ。私はあの診療所で『毒係』だったんだから。』
「⁈」
『最初は嫌で嫌で仕方なかった。毒に苦しむ姿を見るのが本当に辛かった。だから私は苦しまずに済む薬を研究して、それから気持ちが楽になった。』
「……狂ってる。」
『そうかもね。』
と、そこへ。
「おーーいーー牛原ーーっ‼︎大丈夫かぁーーっ‼︎」
翼竜に掴まった、原野が上空に現れた。




