最初の寮イベント3
『いいですか!買い食いは禁止です!もちろん許可無く夜8時以降の外出も禁止です!悪質な行為は退学処分になりますよーーーーーー』
寮長としてのホルンさんが全員を見渡して大声で叫ぶ。
『いいですか?わかりましたか?では解散ーーーーーー‼︎』
ホルンさんがそう言うとNPCはバラバラと解散してゆく。
「ここでは爆発は珍しい事じゃないんだな。てか、ホルンさんが地雷仕掛けてた。って事なのか?」
原野が呟く。
「どうだろう?いくらなんでも地雷って……」
野崎がそれに答える。
「でも。どうして釣りクラブの人が狙われたんだろう?」
ウシくんが珍しく考えるように口を開く。
「「さぁ?」」
首をかしげる男性陣。
「ホルンさんが言ってた『退学処分』がヒントなんじゃないのかな……」
ソラさんが顎に手をやり考える。
「あ!『退学』になるように仕向けたい。という事?」
野崎が問いかける。
「そう、それ!」
ソラさんが答える。
と。
そこで、テンション高くケット・シーが……
『はい!はい!ここで!……』
「「インサート入りますーーーー!だよね?」」
原野とソラさんのツッコミが入った。
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「とりあえず最初の『お使いクエスト』が、この『寮イベント』に繋がっているのは確かよね。」
「「「うん。」」」
ソラさんの言葉に全員がうなづく。
ここは食堂の2階の『談話室』。一旦『インサート』の為、解散だけど、そのまま6人全員集まって話し合いをしている。
「釣りクラブの3人はウソを言っている感じがしなかったし、次はやっぱり『映像クラブのD』を探す。かな?」
と、ソラさん。
「そうだけど…寮の部屋。1つずつノックして探すのって、めちゃめちゃ時間かかりそうだよね……」
ティアがそう言う。
「「「はーーーーーーっ……」」」
ウシくん達のため息。
「学園で事情聴取って出来ないのかなぁ?」
野崎がそう言った時……
『ちょっと話しが聞こえたんだけど……』
そう言って、日に焼けた1人のNPCが話し掛けてきた。
「君は……?」
野崎がそう声を掛けようとした時、NPCの頭の上に『釣りクラブ部長』と表示が出る。
「部長……」
『うん。さっきの爆発の話しをしていたみたいだけど、実はあれは俺がやった。』
「「「えええええっ⁈」」」
驚く6人。
『アイスクリームの話しを聞いて『行こうぜ!行こうぜ!』と言いながら飛び出した、アイツらを足止めするために『ライトニングボム』をアイツらの後ろから足元に放った。退学になったら、人数少ない俺たちのクラブがつぶれるからな。』
腰に手をやり、なんだか偉そうに部長さんは言う。
『だけど…この事は内緒にしてほしい。頼む!新入学生諸君!』
今度はパン!と両手を合わせ、お頼みポーズ。
「うん。わかった。」
そう言いながら、原野が椅子から立ち上がる。
「それで、教えてほしいんだ。君達に『アイスクリーム』の話しをした『映像クラブのD』って、どんな奴なんだ?」
すると、部長は首を傾げ。
『映像クラブのDは……そうだなメガネの生真面目な奴……かな?いい奴だけど口が悪い。』
そう言うと同じ談話室を見渡し……
『ホラ。あそこに居るよ。』
と。数人のNPCが居るグループを指差したのだった。
「マジか!」
思わず口に出してしまう原野。
ガタガタガタッとウシくん達も立ち上がる。
そうして。
「ありがとう!」
「ありがとうございます!」
原野が飛び出し、ウシくんもそれに続く。
「すみません‼︎」
原野がNPCグループに声をかける。
すると頭の上に表示が現れる。
『映像クラブD』
『映像クラブE』
そして。
『音楽クラブF』
『音楽クラブG』
『なんだよテメェ、いま大事な話しをしているんだよ‼︎』
いきなり突っかかってきたのは、音楽クラブG。見掛けはヤンチャ系の男子。
『………。』
無言で涙を溜めて、Gの服を引っ張り制止するのは同じ音楽クラブのF。小さくて可愛い感じの女の子。
『すみません。いま、取り込んでいますので、後にしてもらえますか?』
淡々とそう説明するのは、映像クラブE。少しおとなしい感じの男子。
話しを聞きたい、映像クラブDはメガネを右手で少し直し、苦虫を噛み潰したような顔をして口を開いた。
『何故、そんなに激怒するのか、理由がまったくわからないのだが。』
言っている言葉は丁寧だが、言葉の端々に冷たいものを感じる。そんな話し方だった。
『だから!謝罪しろ!謝れ!Fに謝れ‼︎』
依然、戦闘態勢のG。
フーーーッと一息、息を吐いてDは口を開く。
『……いいか…では最初から説明しよう。僕は以前発表された、Fさんの楽曲が良かった。と、感じた。なので、次の発表会に僕が使うオリジナルの新しい楽曲を発注した。
そして、いま、持って来たその楽曲は、まるで使い物にならない楽曲だった。それだけだ。』
『だから、その言い方を訂正しろ‼︎』
『わからないな。新しい楽曲を一から探さなければならない、こちらの労力を考えれば、こちらが謝罪してほしいくらいだ!』
『な、ん、だ、と‼︎』
『出来ないなら、出来ない。と最初から言ってほしかったよ。』
と。
ーーーーーー「スモーク‼︎」ーーーーーー
突然、魔法詠唱の声が響く。Dの目の前に大きな煙の塊が発生する。次の瞬間。その煙は……
ーーーーーーバシュッ‼︎ーーーーーー
と、周囲に飛び散る。が、体に何の影響もない。
『なんだ、いまのは?』
Dが呟く。
「いまの言い方はあまりにも酷い!性格悪すぎ!」
ソラさんが右手を前に。そう叫んだのだった。




