追加クエスト終了
ーーーーーーダダダダダダ……ーーーーーー
ジャック・オー・ランタンの種攻撃がマシンガンのように続く。
しかも狭い地下室なので壁に乱反射して本当に縦横無尽に攻撃は続く。
「うわーうっとおしいーー」
原野が声を上げる。
「………。」
ウシくんは無言で耳を塞ぐ。
「………。」
野崎は無表情。
「本当ですね。」
マノヤは『電磁シールド』を張りながら、ため息をつく。
「ウシくん。セツエイくん。エッジくん。このまま普通に戦闘を続けてもいいけれど時間も無いので、一気に片付けちゃってもいいかな?」
「え?」
「出来るなら…」
「お願いします!」
最後に力強く答えた野崎の声に普段の大人しいイメージは無く、ウシくんと原野は少し驚く。
マノヤも少し驚き「うん。」そう言ってキリッ!と笑った。
ーーーーーーダダダダダダ……ーーーーーー
ーーーーーーシューーーッ……ーーーーーー
ジャック・オー・ランタンのカボチャの種攻撃。次の攻撃までのインターバル。
マノヤは両手を上に魔法の詠唱を始める。
「ワールド・スクエア・スクランブル・ボム‼︎」
画面が白く輝く。
そうして一瞬で戦闘は終わったのだった。
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『うわわわわわん……なんで邪魔をするのさ……僕はただ新鮮な魂を食べたいだけなのに……』
小さく小さくなった、ジャック・オー・ランタン。赤ちゃんのように泣きじゃくる。
ーーーーーーポン!ーーーーーー
画面に選択肢が現れる。
『ハロウィンクッキーをあげますか?』
[イエス][ノー]
ーーーーなるほどーーーー
4人は納得して[イエス]をクリック。
『わーー♡クッキー美味しいーー!お礼にこれをあげるね。』
[パンプキンキャンデーを手に入れた。]
画面上でイベントクリア。エンディングが流れ始める。
と。
Vを割り込むように画面が乱れ、ザーッと砂嵐が映される。
「「「えっ⁈」」」
驚く3人。と。パッ‼︎と画面が変わりーーーー
『お疲れ様です。マノヤ教授!』
画面にいきなり リー王子が現れた。
「「「えええええーーっ⁈⁈」」」
3人の叫び声が大反響する。
「教授はやめてほしい……」
ボソッとマノヤは呟く。
『はいはい。じゃあ最後の『モニター』はウシくん。セツエイくん。エッジくんの3人でいいのかな?』
ニコニコ笑いながらリー王子は問い掛ける。
「うん。3人共現役の中学生だからね。ただ リー王子。突然の画面割り込みは心臓に悪いから止めて欲しい……」
メガネを抑えながら坦々と訴えるマノヤ……
『うん。エンディングVの間は心臓に気をつけて☆だよね♪』
明るくウインクをするリー王子。
「はぁーーーーっ……」
深く深くため息をついて現実で机に突っ伏すマノヤ。
『じゃあ。メンテナンスが終わったら、また連絡するからねーーーー☆』
そう明るく手を振りながらリー王子は画面から消えた。
と。
止まっていたVが再び流れ始める。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『結婚してやってよ、リー。』
アーズが呆れたように言う。リーは普通に……
『まぁ、いいけど。』
『いいんかいっ‼︎』
アーズのツッコミと同時にフィンが後ろにぶっ倒れる。
『『わーーフィン⁈』』
慌てる2人。ここで画面はゆっくりとフェードアウト。
パステルで描かれたようなお城の絵。
と。
ポン!と言う感じのアーズ登場。
『はい。僕たちを助けてくれて、ありがとう!この続きは、次回『クリスマスイベント』に繋がります。』
と。ここで、アーズがコホン。と咳払い。
『次のイベントは僕が主役のイベントになります。どうかこれからもこの『レベリング・ライフ』末永くよろしくお願いします!』
と、横からアーズにぶつかるように黒猫ケット・シー登場。
『おいらも!おいらも出るにゃーー!』
『はいはい。』
『じゃあ。またです。』
『またにゃーー』
手を振る2人。そうしてアーズとケット・シーの挨拶が終わると『ミッションコンプリート』の文字。
そして画面は銀色に……
それから4人は北の塔の前へと転送された。
「マノヤさんっ‼︎」
「モニターって⁈」
「○×△……‼︎」
3人は口々にマノヤに問い掛ける。
「えっと……」
困ったようにマノヤは口ごもる。
「説明はちゃんとしたいんだけど…時間が…」
見ると、まもなく1時10分になろうとしている。
「すまない。とりあえずメンテナンスが終わってから説明をするから、みんなも早くログアウトしてくれ。」
そう言ってマノヤは一足早くログアウトする。
「リーが結婚するとはな…」
そう呟きながら。
「ヤバッ‼︎」
「ヤバイよ時間。」
「急げっ‼︎」
ウシくん達3人もいろいろ口走りながらログアウトしたのだった。
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「なぁ、『モニター』って…モニターだよな。俺たちゲームの先行体験出来るのかな?」
勢いこんで原野が叫ぶ。
「だよなっ‼︎だよなっ‼︎モニターってそういう事だよなっ‼︎」
嬉しそうにウシくんも同調する。
「………。」
野崎は静かに考える。
3人はメンテナンスが終わる予定の5時まて、ワクワクしながら電話で話したり、ラインをしたり、携帯ゲームをしたりして過ごしていた。
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「ごめん。やっぱりログイン出来なかった。マノヤさんの説明、2人で聞いておいて。」
夜9時、ウシくんのライン。ゲームのメンテナンスは予定を大幅に過ぎ、6時になっても終わる気配がなかった。
ようやく終わった時には夜8時を超えていた。
従って9時就寝のウシくんは一度もログイン出来ずに布団に入る事になったのだった。
「うん。いまログインしてるんだけど、マノヤさん。『会議中』になっていて、まだ会えてない。」
原野からの返信ライン。
「え?会議中って…あるの?」
「俺にもわからん。でさ、東の町の山の上にさ…」
「うん?」
「でっかいハリー○ッターみたいな城みたいなのが建っててサ……」
「え?」
「『レベリング学園(仮)建設中』って看板が立ってる。」
「えーーっ?それって…あ!そっか、マノヤさん教授って呼ばれてたから。」
「うん。たぶん。」
原野が呟く。
続いて野崎が…
「僕たちは何故か『学園のモニター』に選ばれたんだと思う。」
そう言って2人はシュガーランド東の町の遠い山の上に黒々と建つ建設中の学園を見上げたのだった。
次。番外編です。




