追加クエスト
はい。今回本トに説明回です。
『パパさん!ガトーショコラ持って来たにゃ!』
黒猫ケット・シーが魔王の目の前にパタパタと袋を下げて飛んでゆく。
『なんだと!本当か?』
『本当にゃよ。だから2人を許してほしいのにゃ。』
ケット・シーのお願いポーズ。
『ううむ……仕方がない…今回限りだぞ…』
ーーーーーータタタタタ…タッタターー…ーーーーーー
ここで『クエストコンプリート』本イベントは終わったのだった。
「なんだこれ。」
思わず呟くウシくん。
「茶番だ。」
原野の言葉にみんなうなづいた。
それから、ウシくん達は王様の元に戻り、赤ちゃん王子を王様へ。
喜んだ王様から『ハロウィンクッキー』等たくさんの報酬品を貰う。Vが終わると…
ーーーー『ケット・シーに話し掛けると追加クエストが始まります。』ーーーー
の表記が。
このハロウィンイベントは、この日お昼1時までのイベントなので、そのまま15分ほどの休憩をとり、改めて王様の横に浮かぶケット・シーに話し掛けた。
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『おいらの名前はケット・シー!時間の狭間に住んでいる妖精猫にゃ!』
ケット・シーの挨拶が終わると画面に…
ーーーーこのイベント内の戦闘では『ハロウィンクッキー』は使えません。ーーーー
との表記が出る。
この『ハロウィンクッキー』食べると一定時間、無敵状態になる。
『さて。最初においらが連れて行った18年後の世界をみんなは覚えているかにゃ?』
ケット・シーの問い掛け。4人はお互い顔を見合わせる。
『魂を抜かれた王子と闇の姫フィンとの結婚式にゃ。実はさっき、時間の狭間を通り過ぎる時、18年後の結婚式のちょっと前。
ハロウィンの日に『ジャック・オーランタン』がフィンを唆しているのを見たのにゃ。
なので、冒険者のみんなにお願いにゃ。『ジャック・オーランタン』を倒して正しい未来に導いてくれにゃ‼︎』
そう言うと、ケット・シーは右手を高々と上げる。
キュウウゥゥゥーーンーー……
と音が鳴り。光のエネルギーが集まる。
と。
凄いスピードで周りの景色が流れ始めた。
『着いたのにゃ!ここが18年後のハロウィンの日だにゃ‼︎』
と、ケット・シー。
『あんた達だれっ⁈』
後ろからフィンの声。振り返るとそこには18歳くらいの黒髪の闇の姫フィンの姿があった。
『使用人?ケット・シーもいるの?まぁいいわ。一緒にカボチャを探すわよ!』
そう言うと、フィンはズカズカと地下室のような部屋へと入ってゆき、無造作に山積みされているガラクタをポーイ!ポーイ!とあちらこちらに投げ始めた。
『あ。フィン。ここに居た!朝ごはん一緒に食べないの?』
地下室の別の扉から、ヒョイっと顔を出す、こちらも同じく18歳くらいの金髪。フィンと双子の光のアーズ。
『早くしないと、リーが仕事に行っちゃうよ。』
そう言いながら地下室へと入ってゆく。
『え?仕事?今日はハロウィンなのに?』
そう言いながらガラクタの山からガサゴソと出てくるフィン。
『僕に言われたって……』
『もう‼︎なんでなのよっ‼︎』
思わず大声になるフィン。と…フィンの足元にごろごろごろっとカボチャの置き物が転がってくる。
『もうっ‼︎』
その置き物をめいっぱい蹴り上げるフィン。
ーーーーーーカーーーーン‼︎ーーーーーー
壁に当たるカボチャの置き物…ピッ!とヒビがが入った音。
ーーーーそしてーーーー
ーーーーーーパリン‼︎ーーーーーー
真っ二つに割れた音が地下室に響き渡る。とたん中から、どす黒い煙と紫色のリボン。シューーーと白い風も出てくる。
『なっ!なにっ!』
動揺するフィン。その黒い煙と紫色のリボンはクルクルと回り、なにやら人の形を模って…
『ありがとうございます。素敵なお嬢ちゃん。』
いかにも胡散臭いピエロのような姿で右手を前に左手を後ろに、まるで執事のようにフィンに挨拶をした。
『あんたは何よ‼︎』
少し後ずさりをして怒鳴るフィン。
『おやおや、女の子がそんな言葉を使ってはいけませんぞ。』
何か糸を操るような怪しい指の動きをするピエロ。フィンはその指に操られるようにだんだんと目を閉じてゆく。
『ふむふむ…心の中は、リー王子と言う男の子の事でいっぱいですな。』
『そうよ…大好きなの…』
操られたまま、そう答えるフィン。
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「結構長いな…V。」
なんとなく、そう呟く原野。
「そぉらねぇ…」
ウシくんが返事をする。
「なんか食べてるな…」
点目でツッコム。
「ぼぉつきキャンでー…目の前にあーーたから。」
口をもごもごさせて答えるウシくん。
野崎は
「あはは…」
と、薄く笑う。
「懐かしいな…」
呆れたように呟くのはマノヤ。
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『それなら簡単な事ですよ。その男の子の魂を抜いてしまえばいいのです。』
怪しい声でピエロが囁く。
『魂を?』
操られたまま、フィンが呟く。
『だめだ‼︎フィン‼︎騙されるな‼︎‼︎』
アーズが叫ぶ。
『ちょうどいい……試しにあの邪魔者の魂を抜いてしまいましょう。』
ククク…と笑って細い指でアーズを指差す。
『誰が邪魔者だよっ‼︎』
アーズが叫ぶ。
ーーーーーーここで戦闘開始ーーーーーー
「魔法封印サラエ‼︎」
「火炎斬‼︎」
「大地破壊‼︎」
「クランシールド‼︎」
アーズは光系
『水晶弓‼︎』
で応戦する。
ピエロのHPはあっという間に減ってゆく。
『うおおおおおーーーーっ‼︎‼︎何故邪魔をする…私は新鮮な魂を食べたいだけなのに……』
そう言ってミシミシと音を立て、体がジグザグにヒビ割れる。
ヒビから白い光を放ち、第2形態、大きな大きなカボチャ頭の『ジャック・オーランタン』へと変身した。
『アーズ、何があった?』
そこへ騒ぎを聞きつけて、18歳の姿のリー王子が登場。
『リー!フィンが騙されて、僕の事、邪魔者。って言うんだよ!』
『えっ⁈』
驚くリー王子。
しばらくして、Vは終わり。HPバーが3本の巨大ジャック・オーランタンとの最終決戦が始まるのだった。




