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はじまり

「童貞を卒業したい」



「女の子に囲まれたい」


口を開けばこの2つのどちらかを言っている気がする。

それぐらい俺は卒業したいし、女子に囲まれたいのだ。


しかし三次元の女は俺に振り向いてくれない。いや、俺を視界にさえ入れてくれない。

なぜなら、俺は根暗で、前髪もボサボサ。

一部の女は俺をキモオタと呼ぶ。


くそっ、俺はいつからこんなになってしまったのだろうか。



思い出してみれば、俺がこうなったのは中学3年生の時だ。



中3の時俺はどちらかというとクラスで人気者の部類に入る方だったと思う

友達も多かった。普通に青春をしていたのだ。


しかし俺の青春は突然終わりを迎えた。

 

転校、することになったのだ。


中3にだ。あと半年で卒業というのに転校することになった。



それからというもの俺の地獄が始まったのだ。


中3という微妙な時期に転校してきた俺を誰も歓迎してくれなかった。

教室ではぼっち。家でも、遊ぶ友達がいないためぼっち。


そのまま高校生になった。

高校生になっても環境はあまり変わらなかった。


俺はいわゆる負け組だ。


だがしかし、夢ぐらい俺も持ちたい。


「童貞を卒業したい。」


「女の子に囲まれたい。」


この2つが俺の夢となった。

ハーレム?アニメの見過ぎだ!!と言われるかもしれない。


でもいいじゃないか!!

俺だって夢ぐらい見たい!!


そんなことを思いながら退屈な毎日を過ごしていた。



しかし一つだけ楽しみがあったのだ。

それは寝ること。

なぜなら、女子に囲まれる夢が見れるかもしれないからだ!!


「今日こそ夢の中で女の子に囲まれたい」

そう思いながら毎日寝るのだった。

夢の中でぐらいモテモテになりたい。


そんなことを考えながら俺は眠りについた。

そしてある夢を見たのだ。




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