押すことも
押すこともまた引くことも
あたわざるこの身の上で
しかもなお己を強いて
引き返しまた引き返し
あずさ弓我がひくことは
いたずらにひくにはあらず
ただ一矢報いんがため
また我を迎えたまわん
我もまた日の目を見んと
我が願う想いを容れて
ちはやぶる神もこの矢を
そらせたまうな
*200文字を越えないと投稿できないので解説*
「あずさ弓(梓弓)」は「押す」とか「引く」とかにかかる枕詞、「ちはやぶる」は「神」にかかる枕詞です。
余談ですが、私は「ちはやぶる」は、長い年月を経た、という意味かと思っていましたが、猛々しいとか、荒ぶるとかいう意味らしいです。