復活の時15
二年後。
「どうやら、我が末裔は死んだようだな」
「はい、あれから連絡も目撃情報もありません」
「ダークネスが現れても、動きの無い所を見ると……」
婆達は遺体の無い葬儀を上げようと決意する。
惜しい力を失った。
そう言って解散をすると、最後に受け取った情報を破り捨てる。
沢山の仲間が集まる中、葬儀は行われた。
行方不明となった四人ともう一人の告別式にほとんどの者が涙を流す。
話した事が無くとも活躍は聞いていた。
勇敢な戦士だったと婆達は告げて、残った者に提案をする。
「今、人間はダークネスに支配されかけている」
「我々はダークネスを利用して逆に支配する計画を立てる事を決定した」
「これは、自由参加ではない」
ダークネスの力を封じ込めた石を使い、新たなる力を手に入れて戦う。
そう説明を受け、勝ち目の無い戦いだと身をもって分かっている戦士達は怖がりつつも受け入れた。
それだけでは足りないと考えた婆達は、適性のある人間を集める事にする。
これは御国の、世界の為だと割り切って行動を始めた。
だが、計画はそう上手くは動かない。
拒絶反応という壁にぶつかった戦士も少なくは無かったのだ。
何人かが間違っているという意見を投げかけるも婆達は首を縦に振らない。
「何故ですか!仲間が死んでいくのを見ろっていうんですか!」
「これは、世界の為……その為には皆が命を燃やさねばならない」
「違う、アンタらは平和を望んでいるんじゃない!征服を望んでいると認めたらどうだ、俺達はモルモットになりたくて戦いに挑んだんじゃない!」
婆達が歩く度に道は赤く染まって行く。
壊しても壊しても現れる壁。
諦めずに壊し続ける先に何があるのか。
誰にも分からない。
世界を守るという仮面は剥がれ、悪魔以上に醜い素顔が現れる。
婆達はいつの間にか世界の主導権を欲していた。
このまま、犠牲だけの世界になってしまうのか。
「行きましょう、私達の世界へ」
「ほほほほほ」
「ははははは」
「あっはっはっはっはっはっは!」
笑い声だけが響く。
それを見つめる青い眼。
拳を握り、唇を噛みしめた。
ずっと待っていた、化けの皮がはがれる時を。
見ているだけの暮らしは終わりだと行動を始める。
ダークネスの力に苦しむ仲間に暖かい手が差し伸べられた。
苦しみの黒いオーラが溶け、元の姿に戻される。
「……お前達……」
仲間達は、驚きの表情で見上げた。
神谷夜と原田みつきは怒りの眼差しで婆達がいる屋敷を睨む。
「来たか、待っていたぞ裏切り者よ」
「待ってろ婆、俺達がお前等の野望を打ち砕いてやる」




