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闇色~DARKNESSCOLLAR~  作者: 春樹ン★
第一章 悪魔狩り
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復活の時12

みつきを通じて発言した事から、監視されているのかと疑う。

白月と那智が何かを話して頷き、近づく。


「兄さん、ゴメン」


まだ、微かに感じる婆の気配。

繋がりを消す為にと、口付けをした。

そこで力の正体に気付く。

悪の繋がりを消す力なのだと。

完全に気配が消え、異物感のあった身体が楽になる。

みつきは胸を撫で下ろすと同時に、疑いを持つ。

記憶にある力を使っているのはどうしてか。


「やっぱり、婆が……」


「そう、人間は悪魔を恐れると同時に力を利用した愚かな存在なんだ、だからこうして戦って来た」


お前は、それを知ってどうするのか。

質問に答えようと考えた。

考えて、考え抜いた結果。


「闇の王、俺の話を聞いて欲しい」


真剣に言うと、白月は頷く。

婆の話した事にショックを受けている潤の肩に触れる。


「コイツを光の王として認めてくれないか?」


急な事に潤は驚いて顔を上げた。

フィルデスも紫苑も唖然としたまま、話を聞く。

何を言い出すのかと意見をするが制されて黙った。


「人間と悪魔、どっちが被害者なのかと言われたら俺は答える事が出来ない」


「……そうだね、どっちも被害者なんだよ婆とかいう奴らのせいで」


「あぁ、でも闇の王だけでは長年の戦いに終止符は打てない……光の王がいても同じだ」


意味が分からない。

何が言いたいのかと眉を寄せる。

両掌をそっと広げ、目を伏せた。


「俺は、闇と光の間に立っている」


「ハイブリッドだから、悪魔と人間の気持ちが分かるって事?それで?」


スッと白月と潤の前に片手ずつ掌を差し出す。

中間に立つ姿。

それが示す意味とは。


「だから、提案をしたい『境の王』という名の王の誕生を」


闇と光の間に立つ新たな王。

夜は、あえて間に立つのを選んだ。

白月はフッと笑い、頷く。

片方づついても争いは生まれる。

だがらこそ、制御する王が必要なんだという想いを理解し認めた。

潤も納得し、光の王となる事を了承する。

三人の王の誕生にフィルデスは関心を覚えた。


「おい、良心!あとは任せた……しっかりやれよ?」


良心は泣き出しそうな顔で首を振ると勢いよく抱き付く。


「駄目、君も僕なんだから消えちゃ駄目!」


共存を選ぼうとしている良心に白月は静かに涙を流す。

もう、闇は消えかかっている。

時間切れだ。


「それが、お前の答えなんだな?」


フィルデスの声に良心は大きく首を縦に振る。

みつきが立ち上がり、氷に包まれた腕を差し出した。

考えがあるとだけ言い、外すように頼む。

弱々しく振れると氷が解けて、腕輪が使える様になる。

優しく二人を抱きしめ、力を与えた。

天の巫女が願う想いに反応し、二人は一つになっていく。

力を受け継いだ者が使える願いの力。


「私はもう、願いを叶えたから」


願いを叶える事が出来るのは一度のみ。

それを譲ったみつきにはもう、願いは叶えられない。

夜は、みつきが願いたかった事が何だったのか気になる。


「ありがとう、それとごめんなさい……」


今までの事を謝るが、攻める者はいない。

黒陽は嬉しそうに白月の頭を撫でた。


「お兄ちゃんも、ごめんね?ずっと探してくれたのに」


やっとこうしていられるのが幸せだと二人は笑い合う。

これからどうするか、話し合おうと一か所に皆が集まる。

誰からともなく口を開いた瞬間、鈍い音が響いた。

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