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闇色~DARKNESSCOLLAR~  作者: 春樹ン★
第一章 悪魔狩り
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復活の時9

「嫌ってねぇよ、ガキなんだよあいつは」


気にするなと言わんばかりの言葉に那智は頷いて扉を開ける。

ここでやっと戦いは終わる、そうしたらちゃんと謝ろうと決めて一歩踏み出した。

立ち止まっている夜とみつき。

全員が揃うと扉が消滅する。

それよりも気になるものを目にした全員は動けなくなる。


「これって、まさか全部ダークネス?」


みつきが言うと夜は拳を握った。

水槽の中で眠るダークネスは、ほぼ人間の肉体を持っている。

無理矢理融合させられたかのように。


「なんだよ、これ」


「これは、愚かな人間が力を求めた結果で失敗作だよ」


失敗作といった白月に視線が集中する。

すべて闇の王がやったのかと怒りを覚えると、白月は悲しげな顔で言う。


「やったのは、闇の王じゃないよ」


「え?」


いったい誰が、と質問をしようとした瞬間。

深い闇を感じ、奥の方に視線をやると白月がゆっくりと姿を見せた。

中身は、ここにいる。

だとすれば、闇の主であるとしか考えられない。


「やっと来たか、待ちくたびれた」


にっこりと笑って出迎える主。

緊迫した空気の中、主は水槽に手を触れて語る。


「この闇の世界は、すでに人間の手によって滅ぼされかけている」


夜、潤、白月をじっくりと眺め、自身の手を伸ばす。

ジワジワと肉体から漏れ出ている闇。

肉体と中身が合わなくなってきているらしい。


「で、次の身体を寄越せってか?」


「……いいや?もう身体はいらない、君達の戦いを見て分かったのさ敵は君達ではないと」


どういう意味か。

顔を見合わせていると主は辛そうに呻く。


「時間がない、我は時期に抑えきれない闇に負けて狂暴化するだろう……良心を捨ててしまった白月が目覚める、最後に聞いてほしい」


本当の敵が誰なのか。

夜達に関わり合いのある敵の正体を、主は話す。

それは、長年に渡って命令を聞いてきた婆達である事。

婆達のせいで水槽のダークネスが生まれた事を。


「そこの、青髪の子もこうなっていた」


那智は水槽を見る。

顔の半分がダークネス化した者と目が合い、胸を締め付けられた。


「君達の誰かが王として戦わなければ、おそらく未来はない」


「……アンタは何のために、そこにいる?」


夜は、どうして白月の身体の中にいるのかを聞く。

主が小さく笑って良心である白月に頷いて見せる。


「間違った争いをさせないため?」


「闇に堕ちたこの身体は、まともな感情を持っていないから我がこうして抑えていた……もはや主となっているのは白月なんだ」


白月が作った闇の心が主となり、勝手に動いてしまった。

野放しにしていたら夜達と無駄な戦いをしていたに違いない。

最悪の事態になる前にこうするしかなかったと謝る。


「頼む、ここにいる酷い仕打ちを受けた者の為に……ため、に」


ガクンと勢いよく項垂れる主。

どうしたのかと声をかけるも返事はない。


「主様?ねぇ、どうした……」


「ピィピィうっせーんだよ、雑魚が」


顔を上げると、すでに主ではなく白月が姿を見せた。

不気味な笑みを見せ、音もなくみつきの腕を掴む。

二人を離そうとするも、遠くへ逃げられてしまう。


「あはははははっ!巫女はこっちのもんだ、さーて残るはもう一人の巫女だけど……がぁっ!?」


夜とフィルデスが同時に拳を叩き付ける。

掴む力が弱まった隙に振りほどくと那智と紫苑の元へ走るみつき。

潤も刀を構えて戦闘態勢に入る。


「……おもしれぇ、やってやろーじゃん」


白月は、鼻から垂れる血を拭う。

良心が、不安げに見守る。



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