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闇色~DARKNESSCOLLAR~  作者: 春樹ン★
第一章 悪魔狩り
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復活の時5

血液を使った事によって能力の本質を使えるようになった潤。

紫苑も人形を使って戦う。

初めてこの力に気付いた時にフィルデスから助言された言葉を思い出す。


『その力は、血液を使う事によって発動するが血液が足りなくなれば戻っちまうけど使い方によっては悪魔になった人間の血と交わらせることが出来たら悪魔の力を殺せる』


助けるにはこれしかない。

巨大な拳を避けて近づこうと走る。

失いたくない。

その一心で走った。


「俺は、お前を取り戻すまで諦めねぇからな!」


人形から伸びる糸を切る。

片腕が落ちて人形は悔しそうな顔をした。

潤も紫苑も限界に近い。

長い戦いのせいで身体にも影響が出て来たのか二人とも肩で息をしつつ戦う。

血液も減っていて眩暈を覚える。

無くなったら最後、死しか残っていない。


「このままだと、私も貴方も死ぬでしょうね」


「死んでたまるかよ!」


巨大な顔を足場にして刀を紫苑に向けて伸ばす。

力が足りないのか避ける体力がないのか、そのまま刃を身体で受け止める。

糸が消え、人形が崩れた。


「……ふふ、馬鹿みたい……」


「避ける事、出来たんだろ?本当は」


「何故でしょうね、死ぬ気のない貴方を見て私のわずかな良心が逃げるのを拒否したみたいです」


「そうか」


刀から潤の血液が流れ込む。

苦痛の表情に変わり、倒れ込んだ。

大量の真っ黒な血液が人形を汚す。

悪魔の血が潤の力によって体外に押し出されたのだろう。

初めて使う技に不安を覚えた。


「私、早く潤さんに会えたらよかったのに……馬鹿ですよ、本当……馬鹿です」


冷たくなっている身体。

やはり、失敗したのかと胸が痛んだ。

鼻の奥がツンと痛み、涙が零れる。


「死ぬな、紫苑……頼む……」


目を閉じて動かない。

人形が消滅して潤は紫苑を抱きしめる。

刀が元に戻り地面に落ちた。

嗚咽だけが響いている部屋。


「目を、開けてくれ……」


必死に願う。

止まらない涙を細い指が拭った。

ハッとして紫苑を見ると弱々しい表情で笑っている。

服装も元に戻っていて、悪魔の力は感じられない。


「泣かないでください、私はまだ生きてます」


冷たかった身体に体温が戻る。

泣き笑いの表情で頷くと強く抱きしめた。


「よかった……」


「聞いてください、白ちゃんは闇の主によって良心を捨てているんです」


「良心を?」


「はい、だから私と違って何をしても闇に戻ってしまうんです、だから良心を探し出して戻してあげなくてはいけません」


まだ、戦いは終わっていない。

ここで休んでいる場合ではないと言い、立ち上がる。

が、体力が戻っていないのか再び座り込んでしまう。


「俺もまだ動けそうにない、アイツらがフィルデスを復活させるから白月の元に行くまでに体力を戻そう」


「そうですね、今はそれしかないです」


早く戻そうと二人は寄り添う。

少し疲れたのか眠気が襲って来る。

今は、休むことだけを考えて目を閉じた。

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