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闇色~DARKNESSCOLLAR~  作者: 春樹ン★
第一章 悪魔狩り
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悲しき運命3

分かってるよ、と夜は答えてCDを二枚片手にレジへ向かう。

一枚は夜の好きなバンドの物だが、もう一枚は全く興味の無いと言っていたジャンルのCDに気付く潤。

そういえば音楽雑誌を三人で回し読みしてた時に那智が欲しがってたなと思いだす。

画材目当てじゃなく、CDを買いに来ていたのかと気付き溜息を吐く。


「あ、潤さんここにいたんですね」


背後から聞こえた声に振り返ると買い物を済ませた紫苑とみつきがいた。

終わったなら帰るかと夜を呼ぶ。


「花柄にしようか、紫のレースが付いた黒いワンピースにしようか迷っちゃって……すみません」


「いや、俺達も別に自由行動してたし構わないさ」


謝る紫苑に気にするなと言うと夜がみつきに耳打ちをして離れる。

どうかしたのかと視線を向けると暖かい目で頷かれた。


「俺達、これで用事は済んだから帰るな」


「紫音ちゃん、またね」


気を使って別行動を始める二人。

そんなことしなくてもいいのにと苦笑いでお礼を言って別れる。

夕方のせいか増えて来た人混みではぐれないようにと紫苑の手を握った。

紫苑は少し顔を赤らめて俯く。


「なんか、恋人って感じですね」


「恋人だろ?」


違うのか?と首を傾げられ勢いよく、首を横に振る。

違う訳がないが、認められてしまうとどうも恥ずかしい。

ドキドキとした鼓動が伝わらない様にと願って歩いた。

待ち合わせの公園で潤と別れた紫苑は、映画の日を心待ちにしながら歩く。


―……、……。


頭の中に声が響いた。

全身が冷たくなり、立ち止まる。

服の入った袋を握り締めて、笑う紫苑。


「……分かってる、分かってるから……ちゃんとやるから」


そう呟くと声は消え、蝉の鳴き声だけが響いた。

子供達が走り回って遊んでいる。

母親と父親に手を繋がれた男の子が楽しそうに笑っていた。

胸が痛み、顔を顰める。

今日はもう帰ろうと歩き出す紫苑。

男の子は急に立ち止まった両親を見上げた。


「パパ?ママ?」


ドサッと倒れる両親の身体は白くなり、消滅する。

公園に響く悲鳴。

男の子は、理解が出来ないのか立ち尽くしたままだった。

近づく影に目を向けると真っ白な少年が笑っている。

手を差し伸ばされ、やっと理解したのか男の子は泣き出す。


「ねぇ、パパとママを奪った奴らに仕返ししたくなぁい?」


「仕返し?」


少年は頷いて真っ赤な眼を怪しく光らせる。

不気味な笑みを浮かべて口を開いた。


「そう、パパとママが帰って来るには君の力が必要なんだ……憎いだろ?奪った奴らが」


帰って来ると聞いた男の子の眼が憎しみに染まる。

子供は使いやすくて便利だと思いながら少年、白月は男の子を連れて歩き出す。

白月の行った行動を建物の上から観察する人形を持った人物がいた。

全身を黒いローブで隠しているせいで性別は分からない。

潤が警戒している悪魔側の仲間なのかさえ不明だ。

子供の周りに集まっている闇の力を確認し、建物から飛び降りて消える。

周辺にはもう人の姿が見えなくなっていた。

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