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第三話  京都へ

鳥取を出発して京都へ

いつも腹をすかしている、力。京都見物は出来るのか?

楽しい京都を満喫することが出来るといいがなぁ

頑張れ、力。

力は鳥取を後にして京都に向っていた。山陰本線で海辺の景色を見ながら汽車に揺られていた。

景色も飽きて目をつぶると「ぐ~」と体が昼を知らせて来た。腹がへっていた。

鳥取駅で慌てていたので汽車に乗る時に弁当を買うのを忘れていのた。

車内販売も無かった。「降りて昼飯を探すか?」と思ったが「鳥取の失敗が有るしな」この男は反省をしていた。

昼を過ぎた汽車はもう城崎温泉駅を超えていた円山川を左に見ながら「とよおかーとよおかー」と,車内アナウンスが流れて来た「豊岡?」外を見ると「町だな、人は乗って来るのかな?」と人の乗り降りがあったみたいだった。

力の周りも何人か降りて乗って来た。汽車が豊岡を出てしばらくすると静かになった。

その時、自分の後ろの席でおじいさんと孫娘さんと思える娘の話し声がした「もっと、食べないと大きくならないよ」「もういらない、じいちゃん」可愛い声が聞こえてきた。

じいさんが「ほら、これおいしいよ。卵焼きをばあさんが作ってくれたんだよ」「もう、いらないってば」力は背中で聞きながら「要らんかったら、いただきますよ」と思って聞いていた。

じいさんは「そうか、どうしようこんなにいっぱい。わしも、もう食えんし」「じゃ、こちらで処分しましょか」と思っていたら「ぐ~」と又、お腹が昼過ぎを知らせて来た。力は「これこれ、いけませんよ」と腹をポンポン叩いた。

すると、後ろのじいさんが声を掛けて来た「もしもし、お一人ですか?」力は「はい、一人で京都まで」“京都まで行きますよと、まだまだこの汽車に乗ってますよ。“と言いたいと思っていたのか、「京都まで」と言う言葉が出た。

力の思いが届いたのか。すると、じいさんが「いっしょですな」と気軽に言って来たので、力も「そうですか一緒ですか」と気軽に答えた。じいさんが「こちらでご一緒しませんか」と誘って来た。

力は「いいですけど」と言って、立ち上がって孫娘を見た。娘も「いいよ」と答えてくれた。

力は席を変わってじいさんと孫娘の向かい合わせの席に座った。座るとじいさんが「どうぞ、良かったら食べて下さい」とおにぎりを見せた「沢山ありますね。良いんですか?」力は二人の顔を見た。

じいさんは、ニコニコしてうなずいて娘は「いいよ」と答えた「じゃひとつ」と言っておにぎりを頂いた「うまい、この米は新米ですか?」と、聞くと「わかりますか。今年とれたての新米です」「やっぱり」じいさんは嬉しくなったのか「どうぞたくさん召し上がって下さい」と、言って来たので力は思わず「いいんですか」と満面の笑顔で答えた。力が遠慮なく食べると、孫娘が「うわ~すごい」と言い出した。力はじいさんが進めるままに食べた。

じいさんもびっくりした「お相撲さんですか?」じいさんが聞くので「はい~」と答えて「まだまだです」と言った。

じいさんが「もうありませんよ」と言うと、力はじいさんと孫娘を見て笑った。じいさんも孫娘も笑った。

じいさんが「いま、相撲が始まっってますな、大丈夫ですか」と心配そうに尋ねると、力は「ちょっと用事でこんな所にいます」じいさんが「こんな所とは?ま、田舎ですからね」と、窓から外を見た。力は「ははは・・用事で出れなくなって今からじゃもう、残念です」と両膝を両手でつかんだ。じいさんも「そうですか残念ですね」と相槌を打った。じいさんは又「でも、行く先は、京都でしょ」と聞くと力は「東京へ帰るんですが、京都に行った事が無くて京都見物をしてやれと、東京へ帰るとどこへも自由に行けなくて、まだまだ下っ端で」じいさんが「羽を伸ばすって事ですね?」と言うと孫娘が「じいちゃんこの人羽があるの?」じいさんは「ないよーねえ」と力を見た。

力は「ありますよ。見えないけど、稽古が嫌になったり腹がへったり、寂しくなったりいつも何処かへ飛んで行きたいと思う事があります。もしかして私はとりかも?」と、孫娘をみた。じいさんが「相撲とり」と言うと、孫娘は、目を丸くして「とり?」と言って力を覗き込んだので、また三人で顔を見合わせて大笑いした。

じいさんが「私は豊岡の山田 元三と申します。この子は滝田 良子で娘の子で大事な孫娘です。あなたは?」「あたしは、長谷川 力と申します。長谷川と呼ばれています。仲間はリキと呼びます」「リキ、リキさん」「はいー」孫娘も「リキ兄ちゃん?」「えへっははは・・」すっかり仲良くなった三人は時の立つのを忘れて話をした。途中で良子ちゃんは寝てしまったが、又起きて二人の話を聞いていた。

力は「私は、高校を出て相撲を始めたばかりの初心者でして、相撲の細かい事はわかりません」と正直に言った。続けて「だから何処に行っても練習をしなくてはと思っています」じいさんは「そうですか、頑張って上を目指してください」「はいーごっちゃんです」と又笑った。「きょうと―きょうとー」汽車は京都駅に着いた。

力が「着きましたね」と言うとじいさんが「お別れと思うと残念です。またどこかで逢いたいものです」と、言った。三人は汽車から降りた。じいさんがゆっくり歩いていて「うん~ん」と力にもたれ掛かって来た。力は「大丈夫ですか?」と聞いたが、じいさんは「ん~ん~」と唸って来た、「これは」力は駅員を呼んで「救急車をお願いします」と言って「山田さん、気をしっかりして」声かけをして心臓マッサージを始めた。孫娘の良子ちゃんも「じいちゃん、じいちゃん」と声をかけた。「良子ちゃん、もっと声を掛けて!山田さん頑張って」と声かけをしながら心臓マッサージをした。良子ちゃんも声を掛けている。そこへ救急隊員が来て交代をした。「身内の方?」「いいえ汽車で一緒になった者です。この子が孫娘で」孫の良子は力の手を握って離さない。力は「一緒に行きます」と言って救急車に乗った。救急車は救急指定病院へ急いだ。力は、しくしく泣き出した良子に「大丈夫、大丈夫だから」と励ました。力と良子は病院の待合室で待って居た。緊急隊員に山田元三さんの説明を求められたが「汽車で一緒になっただけだから」と言ったが、力立ち合いのもとで持ち物で山田さんの事が分かったのか帰って行った。力は、少し落ち着いた良子に「よっこちゃん、お家の事がわかる?」と聞き始めた。「電話番号とか住所とか」良子はじいさんのカバンは膝の上に乗せたまま自分の小さなバッグから可愛い手帳を出した。「おっ、現代っ子」力は「貸して、いい?」と言って公衆電話で良子の指さす電話番号に電話した「もしもし、滝田さんのお宅ですか?」「はい、滝田です」と女の声がした「私、山田さんと汽車で一緒になった者ですが山田さんが病院に運ばれましてお孫さんの良子ちゃんに電話番号を聞きまして」と事情と病院名を説明した。「すぐ行きます」と電話が切れた。

しばらくすると女の人が二人速足で病院の中を人を探すように駆けつけてきた。「近くだったのか?」と思うほど早かった。「あっ、ママだ」良子ちゃんの声が響いた。

 良子ちゃんは直ぐに走ってママと言った方の女の人に抱き着いた。

ママは良子ちゃんを抱いて「これこれ」と言いながら力にお辞儀をした。

もう一人の女の人もお辞儀をした。

力は「今、手術中です。ここで待つようにと言われまして」力は駅まで汽車が一緒だった事を話した、駅に着いてから山田さんが急に倒れて駅員を呼んだり心臓マッサージをしたり救急車を呼んでもらったりした事を説明した。

そこへ病院の医者が出て来て「うまく行きましたよ。心筋梗塞でした。応急手当が良くて大変上手く行きました。安心してください」と言ったので、みんなが胸をなでおろした。

力は「よっこちゃん良かったね」と言うと「それじゃ失礼します」と言って病院を出て行こうとすると「ちょっと待ってください」と言って良子ちゃんのママが「お名前やご住所をお聞きしていませんし」「十分なお礼をしたいのですが」と、言って来た。

力は「名乗るほどの者でもありませんし、結構です」と断り、立ち去りかけて良子ちゃんに手を振り「じゃね」と言って歩き出した。

良子ママは隣りの女性に目で「行って来て」と合図をした。女性が力を追い駈けて行った。

力は「よかった、よかった」と思いながら歩いていると後ろから女性が「ちょっと待ってください」と言いながら追いついて来た「なにか?」と力は立ち止まった「もっと詳しいお話を聞きたくて」力は「さっき話したとうりですが、あなたは?」「ああ、はい滝田の妹です。良子の叔母です。若いですけど」と言うと笑顔になった。「笑くぼがでてる」と力は思った。

力は「今日はちょっと用事があって」と断った。事実、腹が減っていた。泊まる所も探さなくてはいけなかった。

若い叔母さんは「じゃ、明日は?」と、言うと「はい、明日なら」力が答えると、叔母さんは「どこで?」と、聞き返した。力は「病院にきます。山田さんの元気な姿を見にきます。それじゃ」と力は行く当てのない京都の街へと消えた。叔母さんは溜め息をして見送った。

 力は「かっこつけすぎたなあ」とカバンと紙袋を肩に掛けて歩きながら腹が減って店を探していた。

力は、歩きながら丹波口駅を過ぎて食堂を探した「寺と神社ばっかりや」と、思った。何処でもよかった、狭い路地を入ると居酒屋があった「ここでいいか」と入って行った。「飯はありますか?」と聞くと「ありますよ」言うので入って頼んだ、飯をかっ込んだ後で「この辺に安い旅館とか無いですか?」と店の人に聞いた。すると店の主人が「ありますよ、京都ですから高いかもしれませんが」と言ったので、力は「ぜひ紹介してください。この時間に探すのもたいへんですから」と言って、力は「少し高くてもいいか」と思った。

すると、親切な店の主人は電話までしてくれて地図まで書いてくれたので、力は旅館へ行った「こんばんは、先程電話で予約した者ですけど」と、訪ねた。

すると「あっ、リキのお兄ちゃんや」と飛び出して来たのは良子ちゃんだった。力は「えっ、」と、驚いた。

すると、先程の良子ちゃんの若い叔母さんが迎えに出て来て「おこしやす」と丁寧にお辞儀をした。

力は頭を掻いた「ここが良子ちゃんの家だとは全然知らなかったです」と言った。

どうやらよしこちゃんのママが女将さんで、叔母さんは手伝いをしているらしい。

若い叔母さんが「どうぞ、お客様、どうぞ」と案内をしてくれた。

力は「そうか、こんな事もあるんだなぁ」と驚き感心した。

「長谷川はんは、京都は初めてどすか?」とお茶を出しながら若い叔母さんが聞いて来た。

「はい~、初めてで右も左も分からないのにこんな事があるなんて」自分でも可笑しかった。

そこへこの旅館の大女将とまだ若い主人、女将さんと一緒に出て来た。「ここの主人の滝田です。義父がお世話になったそうで大変ありがとうございました」と挨拶をして来た。

力も「山田さんも助かってほんとによかったです」と答えて、大女将、主人、女将、叔母さんに今日の事を詳しく話した。

「私も鳥取から用事を済まして東京へ帰るつもりが、山田さんと汽車で知り合って、まだ来たことが無かった京都を見物をしようと強く思いまして、こうなりまして、宿をさがしていて」と自分の今日のことも説明した。

「決して怪しい者ではありません」を強調した。

「いえいえそんな事は思っていません」と四人が口をそろえて言うので力は安心した。

旅館の大女将が「明日は予定がありますか?」と聞くので「いいえ、山田さんを見舞ってから京都見物に行こうと思っています」と答えると「そうですか、美春ちゃん案内をしてあげなはれ」大女将が娘の美春に力の見物の案内をする様に言っていた。

美春と呼ばれた若い叔母さんは自分で自分を指で指して「わたしでいいんですか?」と力を見た。

力は「いいえ、お忙しいのに」と断った。すると叔母さんは「大丈夫です。何処なと案内します」と言ってくれた。

力は、みんなを見て「どこへ行っていいか迷っていた所です。助かります」と、頭を下げた。

夜、力は「今日は練習は出来ないな」と諦めた。

次の日、力は朝起きて旅館の中をウロウロしていると「どうかしましたか?」と昨日の叔母さんに聞かれた。

笑顔に笑窪があって「やっぱり、昨日のひとだ」と思って「おはようございます」と言うと「おはようさんです。今、お食事をお持ちします」と忙しそうに行ってしまった。

力は「やっぱり、四股なんか踏む所なんかないな」と思った。狭く囲われた中庭と思われる所に石灯篭があった「あれを持ち上げるか?叱られるな」思いながら部屋に戻ると、若い叔母さんが大きなお盆に食事を持って来た。

力は「朝にしては、豪華だなぁ」と思いながら見ていた。叔母さんは、それを座卓の上に綺麗に並べて、まずお茶を入れて差し出した「お茶、どうぞ」と言って「食事の用意がでけました。どうぞ」と手を出した。力も手を出して若い叔母さんの手の上に自分の手を乗せた。

力は「積極的や京都の人は」と思いながら叔母さんの目を見た。若い叔母さんは、手を引いて「あほな、てんごしてから、おちゃわん、どうぞこちらに」と又手を出した。力は顔が真っ赤になった。耳まで赤いのが自分で分かった。力は夢中で食べて、すぐお櫃を空にした。叔母さんはつきっきりで力の給仕をしてくれた。

食事が終わると叔母さんは「用意がでけたら、呼びに来ますよって、まっておくれやっしゃ」と食事のかたずけを持って部屋を出て行った。力はやっと落ち着いた。お腹が一杯になってついウトウトしてしまった。

そこへ叔母さんが「お待ちどうさんどす」と入って来た。ちからは「おっ」と驚き、見間違えるほどの女性が居た。服装も若い女性の物そのもので、自分は渉に買ってもらったポロシャツと昨日のズボンで力は自分との釣り合いを考えてしまうほどだった。「いいですか自分はこんな格好で」と聞いた。若い女性は「よろしおす。ひとそれぞれですさかい」と、にっこりした。力は「後は、浴衣しか無くて」と言い訳して力はザンバラ髪を後ろに束ねて紐で縛った。

二人は京都の街へと出かけた。

二人は歩きながら話を始めた。叔母さんは「私、美春と申します。滝田 美春、うつくしいはると書いて美春です。美春と呼んでください」と言った「美春、良い名前ですね。美春さんですか、自分は長谷川力です。力持ちのちからと書いて力ですリキと呼ばれたりもします」美春は、今度は歳を言い出した「そう,歳は二十一です。二十歳は過ぎました」お酒も飲める大人です。と言いたげに力をみると。力は「私も二十一です。同い年ですね」「え~ほんま、見えへんわ二十一に」「やっぱり、おっさん臭いですか?」「臭くないけど、うふふふ」とまた笑窪を見せた。

美春は「どこへいきまひょか」と尋ねて来た。力は「山田のおじいさんをみまってから・・」と言いかけると「あら病院は、お見舞いは昼からじゃないと出来ないわ」と美春に言われた「そうだったんですか、どうしましょう」力は美春を見ると「ほな、まず汽車に乗って二条まで行って二条城へいきまひょ」と言って来た「ですか」と力が答えて、二人は丹波口駅から汽車に乗って二条駅に着いた。

二条城の入口へ歩き始めてしばらくすると、美春が「あの~腕、組んでよろし?」と言って来た。力が「よろし?」何の事だろと考えていると「腕、組んでもよろしいか?」「ああ、よろしい です」と答えると「慣れない靴はいて来たので歩きにくおす」とヒールを見せた。

力が腕を出すと腕を回して来た「すんまへん」と言いながらまた笑窪が出ていた。

二条城の建物では靴を脱いだので美春は「ほっ」として力から腕を離した「ほら、ここが大政奉還をした所でっせ、すごおすやろ」「すごおす」力が答えると、美春は又説明した「あそこに徳川はんが座っていはったんや」「すごおす」

建物から庭を見て美春が「昔のえらいさんもここからこれを見てはったんやなぁ」と言うと、力もつられて「見てはったんやなぁ」と、言った。

二人は目と目を見合わせた。二人同時に笑顔になった。「うふふふ・・」「ははは・・・」声をだして笑った。周りの人が二人を睨んだ。二人は又目と目を見合わせた。

二人は二条城を出て歩き出した。力が「足は大丈夫ですか?」と尋ねると「いとおす」力は聞いた「いとおす?」美春は「痛いです」と力の腕をつかみくんだまま歩きにくそうにしていた。

美春が「どこぞで靴買おかな」力が「買 い な は れ」「あれ~じょうずやおへんか?いつ覚えはったん?」「えへっ」と、力は頭を掻いた。近くの靴屋で美春はスニーカーを買った。「やっぱこれや無理せんときゃ良かった」とにこにこしながらはしゃいだ。力は「かわいいなぁ、昨日とぜんぜん違う」と思いながら見ていた。

美春が近づいて来て「次どこ行こ?」と自然に腕を組んできた。力は「上賀茂神社へは行きたいですが」と言うと「ほな行こ」と美春はバス停を探した「ここから堀川をまっすぐ上がると上賀茂はんだす」と、美春はいいながら二人はバスに乗ったがバスの中は混んでいた。

バスは道が混んでよく揺れた。美春は力の腕を抱える様にしがみついていた。力は腕に美春の胸のふくらみを感じた。美春は「ここで降りよう」と言って力を引っ張った。

二人は加茂川中学前で降りた二人は加茂川の土手に出た「ほら、すずしい」「ほんまや」「あら、じょうず」力は言い直して「ほんとうにすずしいなぁ」と言うと美春は「バス、混んでたね」「うん」美春は「そこは、うんじゃなくて“そやな”でしょ」と教えた。

力は「あの~京都弁を習っていないんですけど」と言うと美春が「あら、そやったんうち習いたいとばっかり思てた」「思うてへん」「ほら、じょうず」二人はまた笑った。

二人は上賀茂神社へと入って行った。お参りをして境内を散策すると「ここやったかな烏相撲をするとこ」力は「ふ~ん」と相撲を取る場所をじっと見ていた。「子供らが相撲を取りはんね」「うん」「元気やでって言う印やし、賀茂さんは八咫烏の神社やし」「八咫烏て?」「あら、知りはらへんの?足が三本あるカラス、ヤマトタケルガ東征する時、道案内をしたというカラス」

「へ~凄い奴や」「ま~カラスは空飛ぶし道に迷わんやろ、道歩かんし。うふふ」「そうだねカラス飛ぶもんね」

「土手道を歩こう、いい?」「いいよ歩こう」美春は「うふ、まるでデートやねえ」と、嬉しそうに言い出した「なにが?」と力が聞くと「二人が腕組んで散歩して、よく大阪や神戸の人らが京都にデートに来るの分かるわ~」と言った。力は「大阪や神戸の人も外国の人も来るわけや」「そやねん」美春はデート気分をもっと味わいたかったのか「なんか違う話をして」と力に言った。

力は「自分は不器用ですから」と高倉 健の真似をした「わかった。健さん?じょうず。でも本当に不器用なんでしょ」「はい~」二人は笑いながら歩いた。

美春は「リキさん、って呼んでいい?」力は「いいですよって言うのを京都弁でなんて言うの?」と聞き返した「む~と、やっぱ“ええで”か“よろし”かな」「じゃ、ええでかよろし」「ようにわかるわ~」

美春は「リキさん、お腹空いたわ~どこかで休憩しょ」「おおそれが、ええでかよろし」「うふふぁはは・・・」美春はお腹を抱えて笑い出した。「もう苦しい、かんにんしておねがい」美春はお腹を押さえたまま涙を流していた。

笑い過ぎて倒れそうになった。力は向かい合わせになって抱えようとしたがずるずると美春は座り込んだ。

人前もはばからず力は美春をお姫様抱っこをした。美春は腕を力の首に回した。力に美春の息が耳に掛かった。

美春は息も荒く「そこ左に曲がって」と言った。力は下鴨神社の方へ曲がって、神社の参道糺の森に入った「もう、降ろしておくれやす」美春は息も落ち着いたのか恥ずかしそうに言った。

力は、美春を「あっはい、地面に寝そうだったので」と、言いながら足からゆっくり降ろした。

美春は、やっと立ち上がって「ふ~恥ずかしおす、いままででいっちゃん笑ろたわほんま」「ほんま?」「本当って事どす。あっここが下鴨はんや」「そうでっか」「あっじょうず、もう、笑うの我慢でけへんから笑かさんといて」「といて?」「もう、また笑うやろ。もうちょっと行ったらみたらし団子のお店があるし行こ」

二人は笑いながら茶店に入った「お腹が、よじれてもうたわ」と言いながら美春はみたらし団子を三皿で五本をすぐ食べた「おいしわ~」と言いながら食べていた。力は黙って二皿四本を食べた。

力はわざと口の端にみたらしのたれを付けて美春の方を見ると、美春は両ほっぺに団子を二ついれたまま口の端にみたらしのたれを付けて見返していた。おたがいに口を押えて下を向いた。美春が「一緒の事せんといて」と笑いながら口に付けたたれを拭いて、拭いてくれた。

力も「こんなに笑ったのは初めてや」と言うと「うちもや」美春は、最後にお茶を飲んで「ふ~」と大きな息をした。二人は店を出た。

美春は歩きながら「リキさん、もう笑かせへんって約束して」と言い出した。力は「なんで?」と言うと「笑て歩かれへんなるし、だからお願い」二人は加茂川沿いを黙って歩いた。時々美春が呼吸を整えるのか大きく深呼吸をしていた。

 「右が御所でっせ」「はい」「左へ橋を渡って行くと平安神宮や」「はい」「もう、お腹空いたの?」「はい」「うふふ、今度は食事の店に入ろ」「はい」美春は「リキさんこっち、行こ」と、腕を引っ張って御所をすぎたところで左へ曲がって橋を渡った。

平安神宮の方へ少し行くと「おとうふ」の看板があった。

美春が「リキさん、ここでよろしか?」力は「おとうふ、ですか」と独り言の様に言った。

二人は「おとうふ」の看板の店に入った。

「どう?きらい?おとうふ」美春は「名物よ」と言いながら色々注文をしていた。

力は、美春が何を注文したのか分らずに黙って待って居た。

外を見るとガラス越しに庭が見えた。「コーン」と鹿威しの音がして雰囲気のいい店で静かだった。

二人の前に「おとうふ」が運ばれてきた「ここは、湯豆腐が名物のお店なの、まだ暑い日が続いているさかい湯豆腐はちょっとね、だからこれにしたの食べて見て、普通は夏場は冷奴だけど、これは温奴おんやっこ出来立てで少し温いの、鰹節とねぎを乗せて醤油を少し垂らしてね。どうぞ」と美春は、力に勧めた。

力は「うまい、なぜ?」と美春をじっと見ると美春は「でしょ。なんででしょうか?」と答えを知っている先生の様に聞く「なぜ?」と力は、又聞く「若い美人と食べるとおいしいの!ほんとよ、ここのご主人が」美春は自分のやわらかそうなほっぺを指で押しながら「若い女性のほっぺを想像して作っているの、ほらここに若い美人が御給仕をしてくれて一緒に食べておいしいでしょ」強引な美春に乗せられて、力は「ほんまや、すごくうまい」と又言った。乗って来た美春は「うふっ、こっちは湯葉よ、いろんな具材を包んであるのお魚のすり身やエビ、百合根と銀杏と」美春の説明を聞きながら力は、湯葉包みあんかけを食べていた「うますぎる」二人は顔を見合わせてにっこりした。

美春がまたあんかけ湯葉をほうばってほっぺを膨らまして「うふめいしょ」と、言葉に成らない事を言って笑いを誘った。力は、笑いぱっなしで楽しく食べた。

 店を出ると美春が「もう、お腹いっぱい」とお腹をぽんぽん叩いた。

「リキさん次はどこへ行こ?」美春が聞いて来た。力が「どこがいいの?」と聞くと「ま、定番なら平安神宮へ行って、八坂さんへお参りして清水さんかな?」「じゃ、それで」「リキさんずっと歩くわよ、よろしか?」「わたしは、ええでかよろし」「ほんま?しんどない?」「しんどない?」「疲れておへんか?」「おへん?」美春は、にこにこしながら力の腕に自分の腕を回して「歩こう」と言って、頭を力の二の腕に付けた。

平安神宮の境内を歩きながら美春が「やっぱりスニーカにしてよかったわ。ヒールやったら靴も足もわややわ」「わややわって?」「あー、あかんかったんやね。わやってい言うのは・・・」美春は考えて「無茶苦茶っていうことかな?」と京都弁の先生になった。

美春が「よろしか?ほな行くで」と言うので力は「次は八坂神社や、ね?」美春は肩透かしをくった。

「まだや、平安神宮は、時代祭の神宮さんや御所から平安神宮へその時代の衣装や装束で行列を組んで参内しますんや」「へえ~凄い」“美春の粘り腰の勝“ 美春は続けて「十月二十二日頃かなお祭り」「まだ、一か月もある。見れないな」「んな事いわんと又来ればよろしやんか」「そやな」「うまい、慣れてきはったな」

二人は、喋りながら歩いていると、いつの間にか八坂神社の西の楼門の前にいた「ほら、ここやテレビなんかでよく見はるやろこの場所」「そやな」「八坂さんは祇園祭の神社や素戔嗚尊を祀ってはるんや」「オロチ退治の?」「そう、天照大御神の弟で日本の先祖の一人」「そうだったんだ。ほんとに?」「聞いた話!」二人は息を止めて見合った。

美春がほっぺを膨らました。力も負けじと膨らました。一緒に息を吐いた。笑った。

二人は、八坂神社にお参りをして高台寺の前のねねの道を通って二寧坂を抜けて産寧坂を超えると清水寺に出た。

「ほら、ここが清水さんや」「人でいっぱいだね」二人は人込みを避けて清水の舞台迄来て、美春が「ここ空いてるわ、清水の舞台の上から京都の街が一望や、ほら、見えまっしゃろあそこがうちの家や」「どこ?」「あそこ」清水の舞台の端で力の腕にしがみつくようにして、美春が指で街を指刺した後、指を力の目の方へ持って来て鼻の先を押した。

力は「ブー」と、言った「うふふ、見えた?」「見えん」「やろね遠いから」二人は、また笑った。

二人は清水寺の裏にある地主神社へ行った。

美春がニコニコしながら説明した「ほら、ここが若い人に有名な縁結び石がある神社で石から石へ目をつむって歩いて石に着くと大願成就すると言われています」力はにこっとして「するの?」と聞いた。

美春は直ぐに「したい。して見たい。したこと無いし」力は又聞く「で、どうやるの」

美春は少しうつむいて「男と女が一緒にやる時は、男と女はお互いの石の前から歩いて本殿の前で落ち合うの上手くいけば結ばれるという話。お話よ」と顔を上げて「じっ」と力を見た。

力も「やってみるの?」美春は「やりたい」と、言い「いや?」と聞く。力は「いやじゃないけど」と言うと、美春は「けど?信じない?」力は「信じたいときもある」と、美春の目をジッと見た。

力は「やろう」と笑顔で言って、片側の石の前に立った。美春ももう片側の石の前に立った。二人は目をつむった。


二人が旅館に帰って来たのは、もう夕方だった。

旅館の女将さんが「美春ちゃん今日はご苦労様、今日お父さんのとこへ行って来たわ。元気そうで安心ししたわ、心配をおかけしました。おかげさまで順調に回復してますので」と二人に言って来た。

美春も力もすっかり忘れていて、力は「そうですか、よかったです」と言った。美春も「良かった」と言って頷いた。美春も力も山田のじいさんの見舞いが出来なかった事を反省した。

 力は、もう一日泊まる事にして、夕食も済んで力は近所に散歩に出かけた。「何処かに、四股でも踏める所でもないかな」と旅館の周りを回っても「ないなあ」と思いながら歩いた。

道路を渡ると公園があった。「おっここなら、良い所があるじゃないか」と思いながら公園の中を散策した。

「おっ、ここがいいな」ひらけた場所の近くに水道もあるしそこに決めて旅館に戻った。

戻ると美春が「何処まで行ってはったん?」と、聞くので力は「道路を渡ったら公園があってそこまで行ってきました。もう少し後でもう一回行ってきます」と答えた。美春が「えっ、もう散歩はお済やおへんのか?」と聞くので力は「散歩は終わりました。後は体の稽古です」「お相撲?」「です」美春はちょっと考えてから「一緒に、行っていい?」と聞いて来た。

力は「稽古ですから、おもしろくありませんよ」美春は「いいわ、おもしろくなくても。もうちょっとしたら終わりやし、それから一緒してよろし?」「ええででよろし」「よかった」と笑顔で言って美春は奥に行った。

力は持って来た地味な浴衣に着替えて髪を後ろに束ねて縛り、タオルとバスタオルを持って旅館の玄関の外で美春を待って居た。そこに荷物を持ったお婆さんが「こんばんわ」と旅館に入って行った。旅館の中から「おかあはん」と「おばあちゃん」と小さな声がした。

しばらくすると美春が裏口から出て来た、力の前を通り過ぎてだいぶ向こうの方で手招きをした。

力はその方へ行って「どうも気の付かんことで」と言うと「ごめんね、近所もそうだけど家もね。行こう」

美春は「持つわ」と言ってタオルとバスタオルを持って付いて来た。

二人は、道路を渡って公園へ着いた。

美春は「ここで?」と、周りを見わたした。力は「そう」と言って片肌を脱いで四股を始めた。

足が綺麗に上がって、ゆっくり降りてくる。足を降ろすと腰を少し降ろす。膝に置いた手を広げて構える。見事な四股だ。それを何回か繰り返すと、力の身体が少し赤く染まってきた。

四股が済むと鉄砲だが適当な柱が無いので腰を下ろしては立ち上がり力を入れた腕を前後に突っ張った。

また腰を下ろして土俵の大きさを行ったり来たりすると汗が流れ出て来た。

美春が見ていることを忘れて、それから相撲の立ち会いを始めた。一人で両手を付いて「はっきょい」と小さな声を出して一人相撲を取り始めた。両手を付いた後で一歩前に勢いよく出る、止まる、かいなを返す、また一歩出る。

片足を振り上げ腕を腰にあてて相手を起こす様に持ち上げて、その後で右手を回すようにして右手で相手を投げる仕草で両足を着くと少し腰を下ろす。

「うん、右上手投げ」と言って振り向く、そこに白いタオルを持った美春が浮き出ていた。

力は近づいて「にこっ」として「ありごっちゃんです」と美春が差し出すタオルを受け取ると汗を拭きながら「どうです。退屈でしょ」と言った。

美春は、黙って首を振りながら「ううん、もう一度見たい」と言って来た。

力は汗を拭いたタオルを預けてもう一度美春に背を向けて仕切り線がそこにある様に両手を付いた。

美春は力を見ながら無意識にタオルを口にあてた。力の汗の臭いがした。

力は又小さく「はっきょい」と言って両手を前後に出しながら突っ張りをしてそれから相手を肘でも押す様にして頭を下げまわしを持った両腕を左右に振った一歩前に出て「よし、寄り切りや」と言って力は、振り返ってゆっくり美春の方に歩いて来る。

美春は、同じタオルで自分の首の辺りのあせを拭いていた。

気が付いた美春が「かんにん」と言って今度はバスタオルを渡した。

力はバスタオルを受け取り肩に掛けて、公園の水道まで来て蛇口を回して水を飲んでバスタオルで顔の汗を拭いた。

付いて来た美春が「拭いてあげる」と言うので力は上半身裸になった。汗まみれの漢の身体がそこにあった。

美春はバスタオルを受け取ると力の背中を拭き始めた。拭き終わったと思った力が振り返ると、美春は胸を拭き始めた。顔を真っ赤にして拭いていた。力は「美春さん、もういいから」と美春の手を取ってバスタオルを体から離した。美春はゆっくり目を閉じて「かんにん」と言うと後ろを向いた。

力はもう一度今度は髪を縛っていた紐をほどき頭から水道水を掛けた、うつむいてザンバラ髪を振った。雫が飛んで美春に掛かった。美春は「冷たい」と言って振り返った。

力はそのザンバラ髪をバスタオルで拭こうとして美春の持っていたバスタオルを「貸して」と、つかんで引っ張った。

美春は、持っていたバスタオルを引っ張られてちからが入ったのか身体がよろけて力にもたれかかった。

「おっと、あぶない」と力は、美春を抱き止めて美春を見た。美春はゆっくり目を閉じた。

力は美春の唇に唇を重ねた。すると美春は両腕を力の首に回してきた。力の汗と髪の雫が美春の頬をつたった。

美春の目から涙も頬をつたった。美春が唇を離した。力がもう一度ちからを入れると「かんにん、かんにんして」と泣き顔になった。

力は美春を離した。離れた美春は、背を向けて「もう、悲しすぎる。もう」と座ったまま泣きだした。

力は頭にバスタオルを巻いて浴衣に腕を通すと座っている美春に背中を見せて手で自分の肩を叩いた。

「どうぞ」と言うと美春は「よろしの?重おすえ」「いいから」と、美春を背中におんぶした。

力は「ほんとに、重おす」と言いながら肩が笑っている。

「ほんと、上手にならはったわ合格やわ」美春もクスクス笑った。美春は、力の背中で力の心臓の鼓動を自分の鼓動に反応するかのように聞いていた。

旅館の近くまで来ると、美春が「もう、ここで降ろしておくれやす」と言って力の背中から降りた。

美春は、じっと力の目を見て「おおきに、おおきにしか言葉が出えへんほんまにおおきに」と言って旅館の裏口へ足早に行ってしまった。残った力は旅館の玄関に向かった。

次の日、

力は山田さんを見舞うのに一人で病院へ向かった。まだ見舞いの時間には早かったが病院に事情を言って山田さんに合わせて貰った。力は「山田さんどう?気分は?」と気やすく声を掛けた「おお、命の恩人さんや、おい、ばあさん命の恩人の長谷川さんや」山田さんの奥さんが「その節はお世話になり大変ありがとうございました。泊まって居る所が娘の所とはなんと言う巡りあわせでしょう」今度は、山田さんが「で、滝田の妹はどうでした?可愛いでしょう。とてもいい娘でね、歳も一緒位で、気が合いましたか?」と、じいさんが力に聞いて来た。

力は「昨日、京都を案内していただきました。ありがたい事で助かりました」「そうですか、それは良かった。ところで、京都に今度はいつ来ます?十月には時代祭りがおますし」「部屋に戻るとなかなか自由に出れません。まだ下っ端ですし」「まぁ~これからやさかいな。頑張るこっちゃ」「です、これから京都を出発しますので、山田さんの顔を見に寄せてもらいました」「そうか、行くか?良い娘やのに」まるで昨日のことを知って入る様に話す山田さんに、力は「です。可愛いし、昨日は一日中喋っていました。二人で」と話した「で」と山田さんの奥さんが相槌を打つと「そうなんじゃ、ええ娘じゃろう、それは、良かった良かった」力は聞き上手な山田さん夫婦に昨日の話をしそうになるのを我慢して「山田さん気をしっかり持って、頑張ってください。元気な山田さんを見て安心しました。それじゃ、これで、奥さんもお元気で」と挨拶をして、病院を後にして駅へ向かった。

「じいさん元気そうで、良かった」と思いながら丹波口駅へ着くと改札口で美春が待って居た。

大きな風呂敷包みを持って、小さく手を振って「ここ」と言うように近づいて来た。

美春が「おじいさん、おばあさんが来て元気になりはった見たい?」と聞いて来た。力は「元気でした。あの調子じゃもうすぐ退院でしょう。美春さん、お世話になりました」と言うと、美春は「もう行かはるの?」「はい、お元気で」

美春はうなずきながら近づいて来て、小さな声で「もう一度見たかっただけどす。もう一度声が聴きたかっただけどす。なんども、なんども、もっと、もっと」と言った後で、美春が顔を上げて、力の目をじっと見て「すっ」と両手を力の脇に入れて、さっきよりもっと小さな声で「好き、行かんといて」と、ちからいっぱい抱き着いた。

力は黙ってじっとしていた。

美春は力から離れて「これ、忘れ物や持って行かんと」と風呂敷包みを力に押し付けて、力の手を探した。力の手を触ると、“ぐっ“と握って放して又握った、そして、放した。美春は、もう力を見なかった。

美春は、黙って駅から帰って行った。力は、美春の姿が見えなくなるまで見ていた。

そして、切符を買って改札口を通った。

ホームで待って居ると京都行の汽車が来た。

汽車が動き出すと窓から美春の居る旅館を探した。見ていると窓から手を振っている美春が見えた。

力は「すまんです」と、小さく口にした。

力は、汽車で京都駅まで行くと北陸本線の汽車に乗り替えた。


又、泣かせてしまったのか、力。

どうすることも出来ない歯痒さ、明日に向かって行け。

力、ちから一杯がんばれ!

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