★その2★
***実月***
『……実月はあなたを好きになりました。今夜、実月を慰めに寝室にきなさい』
★邪神国王女。夢見がちなところがあり、甘えん坊のためか、都合良く立場を使って悪事を考える者がいる。純真で人に染まりやすいため、専属護衛を募集したようだ。
裕のことが大好きだが、継母サギリのことは苦手。
***サギリ***
『受難の相が出ています。あなたたちはこの月読の光の加護を受けるに値する人ですわ』
★邪神国女王。後妻のため国王より20歳も年下。だが前女王の生前の若い頃に瓜二つの顔らしい。月読の光という新興宗教の代表も務める。死んだ魔人を生き返らせる力を持っているらしく、宗教団体代表=女王という構図に危機感を覚えている邪神国重鎮は少なくない。
***邪神国王***
???
★サギリと再婚してから、傀儡と化した名ばかりの国王。サギリが邪神国を乗っ取るのではないかと噂されるくらいサギリ至上主義。
どうやら洗脳されているのでは、との噂もある。前女王が生きていた頃は子煩悩で優しい国王だったが、今では片鱗の欠片もない。
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***海野***
『はじめまして、でよろしかったですか? あなたの顔をどこかで拝見したことがありますが』
★邪神国軍師。若くして軍師になった天才。礼儀正しいが堅物で、融通が利かない性格。邪神国を愛しており、真剣に国の未来を憂いている。突然現れたサギリや裕のことを怪しんでおり、警戒している。
***アコヤ***
『私があなたを愛することは、今後一切ないでしょう。でも、離婚はできないの。言ってる意味がわかるかしら……』
★サギリの妹。リョウマの妻。邪神国出身で、天界国と邪神国の同盟を結ぶときに人質として差し出された。赤騎士団長と政略結婚したが、菫はそれを疑っている。庭師の御剣と恋愛関係にあり、夫のリョウマとは結婚してからも1度も共に寝たことがない。
***御剣***
『愛する人と引き裂かれる辛さを知らないでしょう。こちらは身を切られる思いなのです。あなたは良いですね、愛を知らなくて』
★アコヤが腰入りの際連れてきた庭師。天界国城下町のリョウマの家で雇われているが、アコヤの所謂情夫。おとなしく所在無げな雰囲気だが、リョウマに対しての敵意は並々ならぬものを感じる。
***カオス***
『いつもいつもお兄ちゃんを困らせて、邪魔ばかりして、のうのうと傍で過ごしてる。お兄ちゃんを2度と傷付けないで欲しい……』
★菫の専属侍女として働いていたが、現在は隠れ里で暮らしている。兄と菫が大好き。綺麗な黒髪をツインテールにしている。わりと行動的で、兄想いが故に暴走してしまうことも。生い立ちに劣等感を持っているが、それでも堂々と生きたいと願う真っ直ぐな少女。
***芹香***
『お願い、ナユタを保護して! あの子は繊細で、優しくて、傷付きやすいの……お願い……』
★ローゼンバッハ博士の娘。娘、とは言っているが、どこか違和感がある。弟のナユタを心配しており、少し異常なほどの執念を感じる。
***那由他***
『裏法師島で必ず助けると言ったのは嘘だったのか。とんだ女狐だな。騙されるところだった』
★ローゼンバッハの息子。天界国が神隠しに失敗し、現在人界の裏法師島にいるらしい。
口元に黒子があり、右太ももに集中して6つ、繋げると小さな六芒星の形になる黒子があるそうだが……
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***月読命***
『俺を魔界に召喚したのだから、相応の対価は頂くぞ。人界へ連れ行き、3年間俺の手伝いでもしてもらおう』
★神界の月読地区を総括している神族。異界不可侵条約を締結した張本人。
色素の薄い髪色と肌色をしており、その儚く美しい風貌のわりには冷徹で冷酷な面がある。楽しいことが大好きで、魔界の倭国民に対して、好感度が高いようだ。謎に満ちた存在だが、数名の魔人を人界に連れて行く算段を立てているようだ。
***叢雲***
『異類婚姻譚を知っているか? お前たち、それを証明しろ。そんなものはまやかしだったと、俺に報告しろよ』
★神界の月読地区に住む天使族。月読の部下で、月読の側に常に控え、彼の命を聞いている。悪魔に興味があるようだ。取引を持ちかけて相手の反応を見極めるところがある。野心家で一匹狼。隻眼なのか、右目に包帯をしている。