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#- Shut down






 また、手続きが飛び込んできた。

再開の目途はまだ立っていない中、数ある得意先の数件から、引き続き薬品開発で力を借りたいと返事がきた。

近辺と海外とでそれは発生し、一部では出向く必要もでてきた。






 技術者、あるいは技術を習得できる者が、いた方がいい。

ゼロや起きた3人、レイシャにどこまで任せられるかは定かではない。

だが、彼等に託せる事は託すとして、それでもどの程度やれるのか。




 レイシャが言葉を選びながら、そんな話しをしてくる。

ヘンリーは、打ちかけたコードの液晶を呆然と眺めながら、耳だけを貸していた。




自分達はもう、ただ者ではない。

そこにメンバーを増やすとするならば、似た境遇である者以外、考えつかなかった。






 そこへふと、ある事を考え始める。

そもそもこの場所が、一生維持できるとも思っていない。

自分が最後までここに残る事は決めていても、レアールとレイシャは確実に移動させたい。

その段取りを全くしていなかった。

得意先を訪問がてら、もう1つの拠点を見つけようと立ち上がった。








 「一生分の買い物って何よ!?」



「………言ったままだ…」




増員の話をして数日後。

適当に身支度を済ませ、急に留守にすると言い出したヘンリーに、レイシャは慌てていた。




 1人にさせる訳にはいかないと彼女は喚いたが、悉く突き放される。

彼はこの時、どういう訳か、レイシャが心配するような事は起きないだろうと妙に自信があった。

行き先が元居た場所ではなく、よく知る者が多くいる訳ではないからか。

この2ヶ月近く、2人でここに居座り続けた事で精神が安定したからなのか。

適当に荷物を積み込みながら、考えを巡らせている。

体がまともな内に、最悪の事態に備えてみせると、独りで策を練り続けた。






 「すぐ戻るでしょ!?いえ、絶対そうして!」



ヘンリーは頷くと、どんな些細な事でも異変があれば連絡を寄越すようにだけ伝え、彼女を後にした。









SERIAL KILLER ~Back Of The Final Judgment~


初の完結作品丸ごと公開。引き続きお楽しみ下さい。


2024年 次回連載作発表予定。

活動報告/Instagram(@terra_write) にて発信します。

気が向きましたら、是非。




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