[7] 1000.
#08. Reboot 脱出 [7]
#11. Almost done 実行 [18]
#12. Complete 細胞の記憶 [22]
「上がお前の親父さんと話して決めた…
んなとこに入りこめっかよ…
告発なんか…後でどうなるか…
いい話聞いた事ねぇんだよ……」
「てめ……」
どこか遠くの闇で、再び父とシャルの会話が飛び込んだ。
それ以前の、葬儀の際の笑みも過った。
そして目の前のこいつもまた、理解不能な事を言う。
仕方がないと言うような態度に、視界は更に激しく揺れた。
「まさか自分の勤め先がそんなとは……
流石に辞めた……」
(あーー…そーーーかよ……)
「てめえ……イかれてんのなぁーあ?」
「っ!?」
瞬きする間も無い。
ビルは、ヘンリーの左手によって海へ突き飛ばされた。
ビルは慌てて水面から顔を上げ、受けた異常な力に目を剥く。
見上げたそこには、豹変した恐ろしい顔をする彼が見下ろしていた。
「かっけぇーなー…警ぇ察さんよお!」
瞳孔が開いたヘンリーは、躊躇なく水中の彼に飛びかかる。
海での争いが始まった。
ビルは必死にヘンリーを制御し、抵抗する。
だが、ヘンリーの左腕はビルの頭部を掴んだ。
その力と加わる激痛に、彼は短く声を上げる。
「俺がもっと…つえーもんにしてやるよっ!」
語気を強めた後、深々とビルを沈める。
だが、ヘンリーもまた沈められ、手が離れた。
水面にビルの顔が飛び出し、その後ヘンリーが引き上げられる。
「目ぇ覚ませ!お前、どうかしちまってるぞ!」
「どの口がだ!ああ!?何だ!?また俺か?
ははっ!じゃあ殺せよ!」
「何言って
「さっさと俺の事殺せよなあ?つえーんだろ?
つえーよお前!その腕で俺殺せよ!なあ!
なあ…はははっ!早くしろよ!」
「ヘンリー止めろ!落ち着け!放せ!」
ヘンリーは完全に我を忘れていた。
真っ直ぐにビルを捉えると、合間で笑い声を漏らしながら、肩や首に掴みかかる。
ビルは激しく浮き沈みするところ、海水を吐き出しながら、纏わりつくヘンリーの腕を必死に引き剥がす。
しかし、左手が異様に強く、疑いの目を向けた。
止めきれない。
誰かを呼ぶ為、声を張ろうとしても動きは追いつかない。
「俺があの女を殺しかけたー?
じゃー牢屋ぶち込みゃあよかったじゃねーかー
野放しにしたらこのザマだぜー?
そんなに金が欲しかったかー?
警ぇ察ってーのは馬鹿かあー!はっはっ
鈍い打撃音が、冷たい空気に飛ぶ。
ビルは狂いを見せる彼を、再び殴った。
沈みかかるところを咽ながら、浮力を保ち、静まる本人を抱えて陸に上がる手段を探す。
吹きつける風が余計に寒気を引き起こし、身は震えていた。
SERIAL KILLER ~Back Of The Final Judgment~
初の完結作品丸ごと公開。引き続きお楽しみ下さい。
2024年 次回連載作発表予定。
活動報告/Instagram(@terra_write) にて発信します。
気が向きましたら、是非。




