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スペシャル☆パフェ




「総統閣下、こういうところは初めてですか?」


「ひゃ、っひゃい!」


やっば、変な声出た。


でも仕方ないだろ。


俺っち、三十年程度生きてきたけど、こんなところ初めて来たんだから。


部屋は結構広々としていて、大きなキングサイズのベッドが一つ。

テーブルにソファーなどがあって、テレビもある。


ん? テレビ?

テレビ、何やってるんだろう。


どんなチャンネルが、アルンダローナー。

異世界のテレビ状況が知りたいナー。

ミチルは思考を巡らせ始めた俺っちを見て笑うと、こう言った。


「総統閣下。まずはお風呂でも入りましょう。お湯、沸かしてきますね」


そしてミチルは浴室に向かって行く。


あ、よかった。


浴室外から見えないんだ。


ってか別室あるんだって思ったら、そこ浴室なんだ。


もしかして、トイレもそこ?


うわぁ、うわぁ。


生々しい……。


というか、悪魔って何するの? どんなことするの?


人間と一緒?


見た目人間と変わらないからなぁ。


「総統閣下。お湯が沸くまで、いかがなさいますか? ウェルカムサービスでも頼みますか。軽い軽食なんかが無料で注文出来ますから。こちらメニュー表です」


「……いっぱいある」


あ、なんだろう。このスペシャルパフェってやつ。


人間界の日本のあのスペシャルパフェが我々の世界にもとうとう…! なんて、書いてあるけど。


それって普通にパクりじゃない? ってか、スペシャルパフェっていろんな店が出してるだろうから特定出来ないんだけど。


「ああ、スペシャルパフェですね。それはある駅から出てすぐの通りにある店のもので、いいくつかパフェを出している店があるのですがその中でも特徴的なのがバラの花を使っていて……」


「そんなに具体的なの!?」


「はい。我々の世界では大人気です。前総統閣下が人間界からこっそり持ち帰ってどろどろに溶けたパフェを復元魔法を使って元に戻してまでこちらのパティシエ達に作らせたというパフェですから。他の店のパフェはパフェじゃないとまで前総統閣下が仰ったので、皆このパフェのみを食べるようになりました」


「えらい手間がかかってる! それにここってパフェ一つしかねえのかよっ! パフェって自由なのにっ!」


そう言うと、ミチルは目をぱちくりとさせて、不思議そうにこう聞いた。


「パフェは自由、なのですか……? 他店のパフェというものを、私は見たことがないのでぜひ教えていただきたいのですが」


「え? そう? えっと、俺っちが知ってるパフェはね……」


パフェ専門店のパフェからレストランのパフェ、コンビニのパフェ。

いろんなところのパフェを教えた。


口の中でぱちぱちするパフェもあるとか、炭酸のものがあると言うと、「それは美味しそうな……」とと言っていた。


まあ、とりあえず!


「俺っちスペシャルパフェ食べたい!」


「そうですね。私も食べたいと思ってましたし。ただ、ここのホテル、パフェ作るのに凄い時間が掛かるので、注文を終わらせたらすぐにお風呂に入ってしまってください」


「んー! 了解!」


パフェとお風呂というワードで、俺っちはやっと本来の俺っちを取り戻せたような気がした。


明るいのが俺っちの本来の性格!


今までのは知らない人の家に来てしまった借り物の猫と一緒!


ってか、猫のこと全く知らないけど!


そして俺っちは浴室で全身洗って浴槽に入って寛いでいると、浴室のドアが開いた。


「総統閣下、私も入りますね」


「……? ……? ……!?」


俺っちは裸のミチルを見てしまった!


急いで両目を手で塞ぐ。


「お、俺っち何も見てないから! 湯気で大事なところ隠れてたからぁ!」


「……そんな、女の裸の一つや二つ、慣れていただかないと困ります」


ミチルは酷く呆れた声をしていた。


いやいや、そういうわけにもいかないっしょ!


「だ、ダメだ。ミチル、早く上がって」


「入りますねー」


ちゃぷん。


湯船に入ってきた……!


「目、開けてくださいよ。総統閣下」


なるべく下を見ないように上を向いて目を開ける。


よし、成功! ミチルの顔しか見えない!


「総統閣下? ふざけてるんですか? なんでそんなに上から目線なんです!」


「いや、胸とか、見たら不味いかなって……。俺っち、耐性ないし!」


よくよく考えたらミチルも美少女だし、今まで興奮しなかったことの方が不思議なんだよな……。


ま、どうでもいいか!


でもこの状況はどうしたらいいんだろうなー。


「じゃあ、こうしましょう」


ミチルは俺っちに背中を向けて、俺っちの膝の上に座った。


ごくりと唾を飲み込む。


膝の上が、太ももが、や、やわらけぇ……っ!


「あ、あの、ミチル、俺っち、もう上がるよ! ゆっくり入ってて!」


そう言って立ち上がろうとしたら、ミチルの手が俺っちの手に重なった。


そしてその俺っちの手を自分の胸の方に持って行って……!?


「演説が大変素晴らしかったので、ご褒美です」


俺っちの手に、ミチルの控えめな胸の感触が……!


も、もうダメだ!


「俺っち死んじゃいそう」


俺っちはそれだけ言い残し、鼻血が出るのを感じると、意識を失っていくような感じがした。


あー、よかった。


「……女の裸や胸くらいで、こんなにも狼狽えるなんて。もう少し、女に慣れさせておかないとダメだったかもしれないわね」


なんかそんなことを呟かれてる気もしたけど、気づいたら視界は真っ暗だった。


マジ、天国と地獄をいっぺんに味わったわ。


童貞にいきなりこれはきついっしょ!

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