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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第12章 リンとレミナの大冒険⁈
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【マラカナがひとり】

 マラカナは母とギアスのいる部屋から出て、廊下を歩いている。




 ははは……




 よりによって……





 第4兵器の報復?




 あのThomasとーまが何かを策略していると?


 ありえない。


 国は……母はどうして、あぁバカかなんだろう。


 何もわかっていない。


 そんな単純な話じゃないのに。



 違うんだよ。


 この国レベルでの小さな問題じゃないんだよ。


 このモンスター化は、もはや人智を超えている何者かの仕業だ。


 だって、何のしっぽも掴めてない。


 片鱗すらない。


 どうみてももう人の仕業じゃない。


 敵は星か、神もしれない。


 過ちを犯し続けた人間への粛清。


 昔の栄えていた人類が一瞬で滅んだように、このまま発展して行けばいずれきっとまた……


 もうそんなレベルだ。




 リンの能力もレミナに影響されて今頃覚醒してきているだろう。


 今のリンとレミナならそんな神でも倒せるかもしれない。


 まぁ、それを黒幕に感づかれて先に手出されても困るから、こうしてひっそりと学院と軍であの2人を育てていたのだけど。




 第4兵器(第2兵器)は目立ちすぎた。


 能力が高すぎた。



 人としてかけ離れ過ぎてしまっていた。



 だから黒幕に勘付かれ、先手を打たれたのだ。



 それでもそいつの誤算か……とーまは生きている。


 あれだけの人間を巻き込み自爆したにも関わらず、すぐに再生して生きていた。



 すごい能力だ。



 人類の科学はそんな危惧しなくてもとっくに到達していたのだ。




 でも、彼を表に出すとまた勘付かれる。



 何しろ見た目が完全にモンスター。


 リンとレミナのようにはいかない。



 しかも都合のいいことに、彼は記憶を失っている。


 このままひっそりと道具屋をやっていてほしい。




 兵器を新しく沢山作ればなおのこと、これ以上の開発は目立つのだ。


 だからあえて止めている。


 技術がないんじゃない。



 将軍の意思で止めているのだ。


 アプやリンたちに持ってきてもらった過去のデータのコピー……これが手に入ったお陰でロットにある施設は自然に見せかけ潰すことができた。



 これで証拠隠滅も完璧だ。



 少なくともこれ以上、やつらに知られることはない。



 ここからはソルトウェルトから聞いた話になる。


 10年前、研究所で強化薬を盗み、破棄しようとした裏切り者の抹殺は失敗したが、彼はその一件で国に恐れを抱き国外に逃走したという。


 シークが将軍に殺されたと思っていたウィルは、少し勘違いをしている。


 あれは本当に事故だったのだ。


 ソルトウェルトは自分をただの実験体から人として昇格してくれたシークには感謝していた。



 とても尊敬していた。



 そして彼の事故を悲しんだ。



 だからあえて彼の遺伝子を第2兵器開発に使ったのだ。


 そして何万分の1という確率で……成功した。


 これはもう神がかっているとしか言いようがない。



 ウィルは研究を潰し、第4兵器を情にかられて逃がそうとしたが、黒幕に利用された上、自爆させられた。


 その際、どんな手段を使ったのか知らないが、まだ未完成だった強化薬はロットの国じゅうにばら撒かれた。


 ロットの人間たちは遺伝子が反応し、瞬く間に変異していった。


 ウィルは全て……国が、将軍がやったと思っていたようだ。


 自分が知らずに利用されたことにも気付かず。


 Thomasがもう殺されたと思っている彼がこの国に戻ってくることは二度とないだろう。



 今、やっとバモールは動き出したのだ。


 地下の秘密の施設で、表向きは第5兵器と名付けられた極秘のproject。



 そう、実は第5兵器とは名ばかりだ。


 リンたちのようなものではない。


 これは国に分かりやすく第5兵器作ってますって言っているだけで、私たちがコッソリ進めている計画プロジェクトの名前だった。




 「なんだっけ。そうそう」


 バモール研究所への道筋。


 関係者しか分からない、子供の頃アプの両親から聞いた暗号。


 この唄で、昔誰かと一緒に遊んでいた気がする。


 誰だっけ……



 まぁいい。ユナとアプもきっとどこかで出会えた。


 あの2人は、この国のこれからのブレーンだ。


 きっと、バモールや学院の《研究》チームよりも早くモンスター化の特効薬を完成させてくれるだろう。


 そのために選ばれたのだから。


 これで将軍の読みどおり……全て揃った。


 後は成り行きに任せるしかない。



 どんなに人が殺されようと、どんなに大きな力が働こうと人類はめげない。


 やっとチェスの駒は揃った。



 いよいよ、始まる。

 そう勝負はこれからだ。



(あとは流れに任せて自分も進んでいくだけ……)


 マラカナは1人、考えを巡らしながら権力者の城を後にした。


 そしてこれから始まるプロジェクトのためにバモールまで出発した。


 ここまでのご購読いただきありがとうございました。


 こちらで物語の前半部分は終了です。


 次回から『ユナとレミナの2年前』を少し挟み、また本編へと向かいます。よろしくお願いします^_^

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