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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第11章 ユナの元へ
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【ご対面】

 俺たちは島のそんなに大きくはない山の中間より少し上くらいの場所までやって来た。


 歩いてきた道は森の中をぬって……というわけではなく、きちんと人工的に整備されている道だった。


 途中、民家を何軒か通り過ぎたが、道はまだまだ上の方に続いている。この先にも家や何かしらありそうだ。



「ここだ! 家とユナの研究所! ユナー! レミナ帰ったぞー‼︎」


 赤い屋根の家が目に入ると、レミナは走りながら子供のようにユナの名前を呼んで家へと向かっていった。


 ここは、島の小さな船着場から北の方に1時間ほど登った所だ。


 そこに木造の一軒家があった。


 ぱっと見は、庭も含めて200坪くらいありそうだが、ユナとレミナの家兼研究所は2階建てではなく平家だった。


 茶褐色の木の柱と板で作られている長方形のシンプルな家だ。



(やっと、ここまで来たんだな)


 ユナとグリル村でのことが、随分と昔のことのように感じる。



 あれから色々あった。



 色んなことが周りで起きていた。



 すごく……今は不思議な感覚だ。




「おーい! ユナー⁈」



 レミナはドアを開けて、この家の主人の名前を呼びながら中へ入っていく。


 俺たちは勝手に入るのもあれなので、3人で少し開いた玄関の扉の前で待っていた。




「もう。レミナ帰ってきて早々うるさいなぁ……」



 ユナの呆れたような声がする。




「ユナ! ユナ! お客さんだ!」



「はぁ?」



「ユナ! 早く来るのだ! 待ってるぞ!」



「なんの話だよぉ……」




(ん? なんかユナの様子が……)


 レミナとユナのやり取りが、少し開いているドアの隙間から外まで聞こえてきた。俺は寝ぼけているのかな? と思ったが、どうも様子がおかしい。




「もう! リンだよ‼︎ なんとアプとリリフもいるのだ! 可愛い女子が来たんだぞ!」



「はぁぁあ⁈⁈」



 レミナの言葉に途轍もなく驚いているユナの声。



「もしかして、レミナ俺たちが来ること言ってない?」


「かも……」


 リリフは大丈夫かな? と言った。


 アプもそれはビックリするねぇ……と、同情した。


 バタバタと勢いよく走ってくる音。

 そしてドアの向こうから、ハアハアと荒い息づかいと共に俺たちに声がかかる。


「はぁ、ごめん! ちょっ僕、今起きたとこなんだ! レミナに家の中案内させるから……はぁ、待ってて! 僕は着替えてくるから! ってか、ホントごめん! こんな……」


「あ、いや……俺たちも急に来てごめんね。大丈夫待ってるよー」


 俺はユナに会えることにすごくドキドキしていたが、レミナのおかげか拍子抜け……気づいたら普通に答えていた。


「慌てなくていいから……」


 アプも声をかける。

 初対面だし、挨拶を……とか、もうそんなのどうでも良い雰囲気だ。


「もうレミナ、あれから連絡ないなと思ってたけど……なんであの子は人を驚かせることばかりするんだ。はぁ……ホントゴメン」


 ユナはそう言って、再び家の奥へパタパタと走っていった。


挿絵(By みてみん)



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