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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第1章 そして物語へ
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【帰り道】


 俺とカヲルはもうすっかり暗くなって誰もいなくなった夜道をゆっくり歩いていた。


(今日中に明日の用意をしなくちゃな。外の人たちや母さん元気かな)


 打ち合わせが終わった後、俺はカヲルと寮に戻る最中、ずっと明日のことばかり考えていた。


 明朝6時に出発し、5日後には帰校予定だ。


 ロットではグレース達と逆の方向の場所での《探索》となるが、ワイズの連絡用スキャナーを渡されたので、随時交信、連絡できるようになっている。



「リリフちゃんと一緒に行動できるのはロットまで……グレースは女の子ばっかりのメンバーでいいなぁ……」


 カヲルはブツブツと独り言を言っている。

 なんだかご機嫌斜めだ。


「俺と3人じゃ嫌なの?」


 明日の外出に浮き足立っている俺とは真逆のようである。


「そうじゃないけど。やっぱ華がほしいし」


「まぁ確かに。これで《研究》チームから来る助人が男性だったら、ヤローばっかりでかなりむさ苦しいかもね!」


 俺は笑って答えた。

 とぼとぼと2人は寮まで歩く。



 「そういやこっちのリーダーどうするー? 誰がなるー?」


 俺はカヲルの気を紛らわそうと違う話題を振った。


「リーダー?」


 カヲルはあからさまに嫌そうな顔をした。


「だってグレースもワイズも向こうだし、こっちにはリーダーがいないだろ? ジャンケンで決める? うーん《研究》チームの人にも聞かないと平等じゃないから、やっぱ明日かな」


 カヲルは深いため息をつく。


「気楽だなぁ……リンは妹が心配じゃないのか? 俺はリリフちゃんが初参加で一緒にいられないのが気が気じゃないんだよ」


 カヲルは訴えた。


「確かに少し心配だけど、リリフは覚悟を決めて《探索》チームを選んだと前に言ってたし。もちろんみんな無事でいてほしいし心配だよ? 当たり前じゃない。でもみんななら大丈夫! 信じようよ?」


 俺はキッパリと告げた。

 カヲルはへ〜と感心したような声を出す。


「うん、そうだよな。みんな心配だ。でももう決まったことに文句言っても始まらないし俺も信じてみようかな。あ、少し気が楽になったかも。ありがとう。リンって思ってたよりしっかりしてるな。ちょっとだけ見直した」


 俺はその時ちょっとだけかよ⁈ と思ったが、そんな風に言われて嬉しかった。

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