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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第10章 意外な人物
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【気持ちは分かるけども……】

「カトレア! ちょっと止まるよ⁇」


「どうしたのーー⁇」


「あそこ……人工物ぽい崖がある。レミナの言ってたのはあそこぽい」


「あ、確かに違和感があるね」


 高さ30メートルくらいの石で固め整備された壁が見えた。


 グレースとカトレアは近くでバイクを停める。


 壁と壁の間にはレミナから聞いた通り人1人やっと通れるような隙間があった。


「ここ俺だとけっこうギリギリだな。なんでこんな細いルートにしてあるんだろう……」


「なんでだろう。体格制限とか?」


「そんな感じかね」


 2人は慎重に隙間を通り抜けた。


 5分ほど進むと人工的に整えられた芝生の広い空間に着いた。


 真ん中には縦に細長い石版がひとつ。


『この先、お客様以外お断り』


 正面の洞窟の入り口の上の壁にも文字がある。


『入って100メートル先にあります』


 言われた通りだ。

 きっとここに違いない。


 2人は標識の指示通りに洞窟を100メートルほど進んだ。

 そして、レンガ調の小さい家まで来た。


 入り口の看板に


『とーまの道具屋』


 とある。



 これだ! やっと見つけた!


 グレースとカトレアは喜んだ。


「とりあえず、慎重に……俺が先に入るから、カトレアは少し経ったら来て」


「分かった」


 グレースはドアを開ける。

 ドアの上についていたベルがカランカランと鳴った。

 そして中へと入った。


「へぃラッシャイ‼︎‼︎‼︎」


「うわ」


 入った途端、耳に響くような大きな声。

 グレースは声の方を見た。


 正面には商品がガラスケースに入っており、その上のカウンターには店員? らしき人間? のようなものが……



「ん? なんだ。男カヨ⁈ んだよ。男くんなヨォ?」



 なんだ、この店員。




 入った途端に客に来んなよとか普通言うか?



 それに……



 この見た目




 ヤバイ。




 目を疑いたくなるくらいヤバすぎる。






 詳しく説明すると頭からすっぽりと黒い頭巾を被り、その上にマスクとサングラスをつけている。首から下は過去にいた今の生物のご先祖、恐竜の着ぐるみをご着用だ。


 顔を出したくないのか?


 頭巾を被ってたらマスクとメガネいらねーだろ⁈ ってツッコミたくなるくらい、想像を超えた怪しすぎる容貌だった。


「……んだヨ。くんなヨォ?」


「あ、あの」


 カランコロン……


「グレちゃーん? 大丈夫ー?」


 カトレアが店へと入って来た。


「ヒャッホィ! 女キタぁ‼︎ しっかもベラボーに美人じゃねーカァ!」


「うわっ! 何アレ⁈‼︎」


 カトレアは驚きの声をあげた。

 そして思わず店員?に光線銃を向ける。


「や! カトレア待て! 気持ちは分かり過ぎるくらい分かるけど、撃ったらダメだ!」


 グレースは慌ててカトレアを止めたが…


 怪しい店員? はヒャー! そうユー気が強い女ぁも好みだゼーィ? ヒャッホィと意味不明に叫んでいる。


 カトレアは迷いなく引き金を引いた。

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