【探索チーム・Bグループ集合だ】
「失礼しま~す」
頑丈なドアがギィという音を立てて開いた。
防音設備の整ったこの部屋は、《探索》チーム・Bグループの専用室で、IDカードを持った同じメンバーの人間にしか入ることが出来ない。
《探索》チームでは打ち合わせや、報告結果のまとめなどに利用している。
カヲルもちゃんと来ているようだ。
彼はこちらに気がついて軽く手を振った。
俺はドアのすぐ近くの席に座る。
しばらくしてグレースも入ってきた。
「全員揃ったかな? 今から《探索》の活動内容について説明するから質問があった聞いてね」
グレースはそう言うと、部屋の真ん中にあるテーブルの上に地図を広げた。
「あ、ちょっと待ってグレース」
この声はワイズだ。
「リリフちゃんいるけど? 彼女外はまだじゃない?」
そういえば……なぜかまだ14歳のリリフがここにいる。
俺は今気づいた。
「今説明するよ」
グレースはそう言って、イスに座る。
「今回はグループのメンバーを2つの分けての活動ということになってる。リリフちゃんの参加は顧問教授からの指示だよ」
妹のリリフがいても問題ないことは分かったが……メンバーを2つに分ける?
こんな任務は初めてだった。
みんな驚いている。
「課題自体はそんなに難しくはない。ロットにある廃墟の生態系などの調査と、ロットの生存者がいたらここまで保護することの2つ」
グレースは簡単に説明した。
いつもより少ない人数なこと以外は特に問題なさそうである。
「メンバーはどうするんだ?」
カヲルは尋ねた。
「教授から指示で1つは俺に続いてワイズ、カトレア、リリフ。もうひと組は……」
「え! こっちはカヲルと2人じゃん⁈」
グレースの言葉に俺は思わず声が出てしまう。
「リン、ちゃんと《研究》メンバーから補充が来てリンたちは3人での行動になるよ。まぁロットに着くまでと帰るときはみんな一緒だけどね」
グレースは言った。
「ん? 《研究》チームのメンバー? 《探索》じゃないの?」
「チーム自体、人手不足なんじゃないかな? 人気ないからな《探索》」
この場にいた誰もがその言葉で納得した。
本当に《探索》チームは人気がない。
今までずっと黙っていたカトレアも、この時ばかりは頷いていた。
彼女は凄く美人だが、滅多に口を開かない。
「はい、これで解散です」
グレースは終止符を打った。




