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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第7章 ユナとレミナはどこに?
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【教授はまだかな?】

 学院の入り口の正面に建っている3号館は俺とカヲルの個室がある寮だ。


 その後ろに位置する4号館の5F特別フロアに俺と仲間が所属する《探索》チーム・Bグループの個別室があった。

 各個別室は防音仕様になっていて、扉は厚くとても頑丈にできている。

 この部屋のIDカードがないともちろん中には入れない仕組みだ。


 つまり、内密の話や重要な話をするにはうってつけな所だといえる。


「教授はまだかな?」


 グレースは聞いた。

 教授に昨日告げられた通り、朝の9時にBグループのメンバー6人と《研究》チームのアパレルはみんな入室していた。


「見かけてないわ」


 ワイズは答える。


「今9時5分過ぎているけど、もう少し待ってみるか」



 ピッピッ


 と、グレースの腕につけてあるスキャナーが呼び出しの音を鳴らした。



「通信か。はいグレース」


『私だ。みんなは集まっているか?』


 通信機の先からコロア教授の少し焦ったような声が響いた。

 いつも冷静な教授が珍しい。

 どうしたのだろうか。


 みな黙って次の言葉を待っていた。



『すまん、今朝、教授全員に学院の管理より緊急招集がかかった。今は少し時間ができたのだが、どうも成り行きが思わしくない。話し合いはまたの機会にしよう。今日の所は講義も休止せざるを得ないようだ。他の教授たちも今生徒に連絡している』


「なんかあったんですか?」


 慌てたコロアの様子にグレースは尋ねる。


『呼び出されずっと待っているのだが、詳しくはまだだ。君たちも寮に戻って待機か、まぁ逆にみんなで集まっていた方がいいだろう。緊急事態のようで、これから軍部が護衛に来るらしい』


「軍が⁈」



 一体何が起きているのだろう。

 俺たちは非常な様子に不安を感じ、じっと息を飲んで静かに座っていた。


『詳しくはまだだが、何かこの学院に危険がせまっているのかもしれない。おそらく院内放送があるはずだ。みんなも気をつけてくれ』


「わかりました。」



 プツッと通信は切れた。




「どうする?」


 カヲルは聞いた。


「みんなでいた方がいいのか、部屋に戻るかだな」


「他の生徒は講堂から徐々に寮に戻っているんじゃない? 私たちも戻った方がいいかしら」


 グレースとワイズも答える。


「ここにいると、外の様子がまるで分からないし、かといって外に出たら出たでみんなでの行き場所ないしね。1人で寮に待機は危険だと思う。この館のロビーか小さいけど学食行ってみる?」


 とアプは提案した。

 そうだなと俺は頷き、みんなもそうしようと、次の行動が決まった。


「とりあえず、食堂行ってみよう」


 俺は個別室のドアを開ける。


 この時間の生徒はほとんどか講義を受けていて、チームの本格的な活動時間は夕方か早くて午後からが多い。


 今、この4号館に他の生徒は誰もいない。



 7人は長い廊下を歩く。

 食堂は4階だ。

 階段まで向かったあと、1階分下に降りた。



 少し廊下を歩くと『ウェルカム』と書かれた文字が電飾されて光っているのが見えた。


「こんにちはー」


 俺はそう言って、食堂のドアを押す。


「あ、学生さん。いらっしゃい。珍しいねこの時間」


 みんなの声かけに反応したのは中で昼食の準備中のコック、パフォールさんだ。


「チームの打ち合わせだったんだけどねぇ、ちょっと中止だって」


「そうなのかい? とりあえず何が食べていくかい?」


「あ、じゃあポテトかなんか軽く。あとコーアちょうだい」


 俺はそう言って、IDカードを機械にかざす。

 機械は光の点滅とともにピコーンという音を鳴らした。これで頼んだものはカードに記録される。


「ほいよー! コーアね。他のみんなはどうだい?」


「あ、じゃあ……」


 と、みんな注文をして席に着いた。

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