45/219
【レミナの回想】
あの時までは……
いつも真っ暗な闇の中だった。
実際に部屋の中が暗いとか明るいとか、電気が付いていないとかそういう次元の話ではない。
生まれたその時から辛く、苦痛な毎日を強制させれるためだけに生み出された生命だったのだ。
目は見えているのに、何もかもが暗く虚ろで…自分の心も体も決して自由にしてはもらえない。
そんな辛い現実に自ら心を閉ざした。
まるで糸の切れたマリオネットのように、体も心までも動かず全てを拒絶した。
いつ終わりが来るのか分からない途方もない時間を過ごしながら、静かにその時がくるのを待った。
そんな希望を持って、とにかく耐えていた。裏切られるかもしれない期待にすがりながら、あの頃の自分は絶えず待っていることしかできなかったのだ。
どのくらいの時が経っただろうか。
いつ終わるともしれない、自分の命の灯火に
諦めかけていたあの時……
声が聞こえた。
希望の声。
それは自分が待ち望んでいた希望の光だった。
答えなくては……
でも声が出ない。
ああ、出し方をもう忘れてしまった。
それでも……
答えなくてはと絞り出す。
「お、は……あ、お、お」
変な声しか出ない。
伝わっただろうか。
助けて。
「レミナ」
「僕はユナ、分かる?」
ようやく一筋の光が自分を照らした気がした。




